満月珈琲店の星詠み~本当の願いごと~ (文春文庫 も 29-22)

著者 :
  • 文藝春秋
3.97
  • (215)
  • (276)
  • (182)
  • (18)
  • (5)
本棚登録 : 3467
感想 : 214
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167916381

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2023.6.7 読了 ☆8.4/10.0

    満月珈琲店の星詠みの2作目です。
    前回ほど占星術がたくさん出てくるわけではなく、三つの章の主人公たちが、自分でも気づかない " 本当の願いごと " に気づいていく物語。

    "自分の本当の願いごとを知ることが大事。知っているようでいて、自分の中の奥底に隠してしまって、分からなくなっている人が多いものよ"

    "『本当の願いごと』だったなら『叶う力』を持っているんですよ。でも、自分の想いとは、ちょっとズレている願いごとなら叶わないんです"


    今作も、美しいイラストで描かれた美味しそうなスイーツの数々が載っていて、読んでいてお腹が空いてきます。


    〜〜〜〜〜心に残った言葉〜〜〜〜〜

    p.122
    "『お金』というのは、実は『経験と引き換えができるチケット』なんです。
    例えば、『旅をする経験』『美味しいものを食べる経験』『家を買う経験』− お金はそういう経験の引き換えのチケットなんです。
    宇宙の星々はいつだって『経験したい』という人を応援したいと思っています。だから本当は『あなたはどんなことを経験するチケットが欲しいですか?』と、お金という名の『経験チケット』を渡す準備もしているんですよ。それなのに、『いやいや、とりあえず、チケットをください。なんでもいいからください』と言われてしまっては、『そう言われましても』って戸惑ってしまうでしょう?渡したくても渡せない。『宝くじに当たりたい」という考えは、そういうことなんです。あなたが言う『宝くじに当たりたい』というのは、本当の願いごとではなく、自分に向き合うことからの逃避だと思います”

  • 満月珈琲店の星詠みシリーズの2作目。
    1作目で出てきた人たちとの繋がりがありほっこり心が温まるお話ばかり。2章と3章は、泣けました。
    星や月のことも好きなので占星術のこともいろいろ知れて楽しいです⭐︎3作目も読みます。

  • 今回も癒しをありがとうございました!やっぱりこの表紙見ちゃうと手に取りたくなりますね…表紙をめくるとこの作品で提供されることになる満月珈琲店とっておきのドリンクやフード、スイーツがカラーで描かれています。今作も「いいなぁ~!!」です(^^)

    今作ではクリスマス前の特別期間で、満月以外の日にも営業しています。三毛猫のマスターと個性豊かな店員の猫ちゃんが、満月珈琲店でのとっておきを登場人物たちに提供しながら、星詠みをします。仕事か結婚かを決めかねている聡美、実父の死後居場所をなくした小雪、厳格が故に父と絶縁状態になっている純子…彼女たちの本当の願いはなにか…。

    占星術はちょっと複雑すぎて掘り下げて理解してみようとは思えないのですが…やっぱ星占い程度のほうがいいなって感じちゃう自分がいます(^-^;でもストーリー的には心あったまる優しい内容で、いっぱい癒されました!

  • 最近、もっぱらカフェやら本屋やらが舞台の温かい物語ばかりがビビッと来て、心が癒されたい時期なんだと感じる…笑

    この本は一目見て表紙のデザインにグッと心を掴まれてしまい、なんのあらすじも見ず購入したもの。
    ページを捲るとなんともロマンチックで綺麗な色遣いの絵が……良く調べるとまず第一編があるとのこと。またこの絵やデザインが人気で絵集のような本もあり、Kindleでサンプルを見たのだけれど、本当に全部コピーして飾りたいぐらい素敵だった、、


    家の近くの公園にもよくトレーラーカフェが停まっているんだけれど、こちらにも来てくれないかな。



    愛由の健気なところが愛しくなる。
    家族を一つに繋ぐために、やってきてくれたんだなぁ。この本には沢山の縁と奇跡と希望が詰まっていて、決してメルヘンなだけじゃない所がお気に入り。


  • 西洋占星術について少し勉強してから読むと良いかも知れません。前回同様ほっこりする作品です。そして泣けます。

    前回から繋がっているのですが、途中から読んでも大丈夫ですよ。

    この本を読んで、これをキッカケに本当に自分がやりたい事、本当の願い事を考えてみては如何でしょうか?

  • 満月珈琲店の三毛猫のマスターと星遣いの店員は、極上のメニューと占星術で、迷える人の心に寄りそう。結婚と仕事の間で揺れる聡美、父の死後、明るい良い子を演じてきた小雪、横暴な父のため家族がバラバラになった純子。彼女たちが自分の本当の願いに気が付いたとき――。美しいイラストに着想を得た心温まる書き下ろし小説。
    「文春文庫」作品紹介より

    「「自分の本当の願いごと」を見つけること.
    願いに行きつく前に、自分の心を知り、整理する必要があったりする.」あとがきより

    久しぶりに涙が出た.自分も家族に関してちょと思うところがあったり、自分の中にコンプレックスを抱えていたりして、自分の本当の願い事、が分からなくなっていたのかもしれないなーと思った.
    占星術に関しては、そんなに難しいことではないし、作品中で解説してくれているから、分からなくても問題なさそう.興味をもったら調べてみればいいんだと思う.
    この本が私にとっての満月珈琲店になるかなとも思ったけど、自分の本当の願いを自分だけで見つけるのは難しいのかもしれない.人と関わることによって、人の反応自分の感情が動くことによって、本当の願いというのは浮かび上がってくるものなのかもしれない.

  • 自分の『本当の願い』を知ること。
    この言葉で一気に心掴まれた。心の奥底にある思いを認識するってなかなかしんどいもので、そこがわかっているかどうかはけっこう大きいと思う。
    どの章も心に響いたが、特に2章と3章は泣いた。相手の本当の気持ちが見えたとしても、必ずしもわかり合えるわけではない。けれど、一歩踏み出したその姿に希望を感じてしまう。
    自分を知ること、向き合うことの大切さが伝わる。前作も好きだが、今作はもっと好き。次のも楽しみ。月星座調べてみよ。

  • 満月珈琲店の三毛猫マスターたちによる極上スイーツと星詠みは健在。悩みを抱える人たちが、自分と向き合い、心の奥底に隠していた本当の願いごとに気づいていく。やはり「自分を知ること」が大事。前作の登場人物たちも出てきて嬉しかった。桜田千尋さんの素敵な画にも癒された。

  • 満月珈琲店の星詠みの2作目。

    前巻は、西洋占星術がなんとなくわかる…って感じだったが今回は自分の出生図を調べてみたいと思わせるほどハマってしまった。

    1作目は、自分を理解することが自分を大切にすることにつながる。という話と自分を認めてあげないとそこから一歩も動けないという話。

    この2作目は、自分の本当の願いごとを知ることが大事である。という話と自分を赦すということ…
    人を憎んでしまう妬んでしまう、誰かを赦せずにいる自分を赦してあげる。
    自分を赦すことで、他人も赦せるようになるという話。

    ちょっとホロリとしてしまう話なんだけど
    前後に占星術の解釈を猫のマスターたちが会話しているので、もっと深く占星術を知りたいモードに切り替わってしまう…という不思議を感じる。

  • 前作より好きです。相変わらずイラストが幻想的でおいしそうでした。
    2章は泣いてしまいました。気持ちのすれ違いから起きるわだかまり溶かす満月珈琲店。私も行ってみたいです。

    占星術に興味はわきますがなかなか難しそうです。

全214件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

北海道出身、現在は京都在住。2013年にエブリスタ主催第二回電子書籍大賞を受賞し、デビュー。2016年「京都寺町三条のホームズ」で第4回京都本大賞を受賞。「京都寺町三条のホームズ」「京洛の森のアリス」「わが家は祇園の拝み屋さん」「満月珈琲店の星詠み」「京都船岡山アストロロジー」シリーズなど著書多数。

「2023年 『京都 梅咲菖蒲の嫁ぎ先』 で使われていた紹介文から引用しています。」

望月麻衣の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
辻村 深月
凪良 ゆう
知念 実希人
坂木司
青山 美智子
名取 佐和子
瀬尾 まいこ
津村 記久子
坂木司
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×