恋愛前夜 (キャラ文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199006432

感想・レビュー・書評

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  • 攻め:仲村時生
    受け:萩原なつめ


    母子家庭のナツメは市営住宅の隣同士に住む父子家庭のトキオと夜ご飯を一緒に食べる幼なじみ。
    そのトキオから友情以上のものを告白されて…。



    すごく切なかった。
    今まで友人だと思っていた相手から恋愛感情を伝えられて右往左往する一部、離れた間に自分の気持ちをやっと恋愛だと気付いて上京したのに、既に付き合っている人がいてその気持ちのもって行き場の無い自分。
    しかも恋敵がいい人過ぎて辛すぎる…。
    あ〜切なかった。
    もうどうするの、どういう纏まり方になるのとハラハラして読み進めました。

    ヤコ先生があまりにも良い人過ぎて、泣きそうになりました。ヤコ先生にちゃんとした彼氏を作ってあげて幸せにしてください、と思ってしまいました。

    挿し絵の穂波先生がまたこのセンシティブな作品に合ってました。


    凪良さんは重くて痛くてツラい作品が多いけど、これは私の中でベスト2かな。ベスト1は「全ての恋は病から」

  • やっぱ、この作家さんはうまいな~。。大好物の幼馴染ものです。前半はトキオ⇒ナツメの片恋。ナツメの方も特別な存在だと意識しながらも恋愛ではないからとトキオの気持ちに応えられない。関係を壊さないために、危ういギリギリのラインを超えないように、気持ちを募らせていくトキオが切ねーー!そして後半、離れて初めてトキオに対する気持ちを自覚したナツメは東京へ。けれども、トキオにはすでに新しい恋人がいた。ここがすごく切なさMAXで身悶えしそうになった。固い絆で結ばれているはず。トキオはいつまでも自分を好きでいてくれるはずだという根拠のない確信。でも、すっかり新しい恋人との生活をスタートをさせているトキオを見て、それが打ち砕かれたときの横っ面を殴られたような衝撃。なんか他人事ながら悲しくて吐きそうになりました。また新しい恋人は年上で超売れっ子漫画家でトキオとも生きる世界を共有している。それに比べて職も失って寄る辺のないナツメ。すでに立ち位置で差をつけられてて絶望する。でも明るく笑っていなきゃいけない。こんな拷問いつまで続くんだろーと、ハッピーエンディングが定石なのはわかっていても、つらかった。
    大きな事件は何も起きないけど、長い時間を積み重ねて、お互いを想いあっていく幼馴染の醍醐味みたいなお話。当て馬だったヤコ先生もへんてこりんだけど、大人ですごくいい人だった。この人にも幸せになってほしいな。

  • 幼馴染み 片思い すれ違い

    あぁ、もうこの大好きワードで嵌らないはずない。
    もどかしくって、じれったくて、胸がきゅんきゅんして堪らん。
    前半はひたすら攻が受に片思いし、後半は受が攻に片思いするという展開だったので、この片思いループにいっしょに嵌って胸が苦しいです。
    受視点なので、後半なんて特にせつない……。

    脇キャラも良い具合に飛んでて、面白かったです。
    テーマが「普通」とのことですが、確かに淡々としてます。
    筆力ないと、多分とっても暇でつまらないお話になると思うので、ひとつひとつの感情や言葉の拾い方が上手い作家さんだけに楽しく読めました。
    欲を言えば、オネエの先生の救済話が読みたかった。

  • お隣同士で家族同然の幼なじみ──漫画家を夢みるトキオを応援していたナツメ。飄々として無口だけど、ナツメにだけは心を許すトキオ。お互いがいれば、それで世界は十分だった──。けれど突然、トキオがプロを目指して上京を決意!! 上京前夜「一回きりでいい」と懇願されて、ついに体を重ねて…!? 時を経て再会した二人が幼い恋を成就させ、愛に昇華するまでを綴る煌めく青春の日々!! 

  • 前半は、このままくっついて終わりとかないよ・・ね?
    と思いましたが、ありませんでした!w
    後半は心臓が痛かったー。
    裏テーマである「普通」って物語を書く上で一番難しいテーマだと
    思います。師匠は普通じゃなかったけど面白かったw

  • イラストが好きな穂波ゆきねさんだったので購入。
    でも、ストーリーは、じれったくて苦手かも・・・

  • 幼馴染もの。なぜ☆4つかというと、物語の後ろ半分はもっと長く読みたかったなと思うから、かな。前半あっての後半なんだけど、だからこそ、苦労あって一緒になった後をもっと読みたいよね。あと、オネエマンガ家さんのその後とか知りたい。基本あんまりスピンオフを望むほうじゃないけど、なんかかわいそうだし。あるのかな?

  • 切ない甘酸っぱい系青春もの。
    この人は人の気持ちをきれいに丁寧に書くのでどんどん引き込まれてしまう。
    でも、学校のいじめのシーンは露骨に嫌な気持ちになってしまった。
    このエピソードがないと話が進まないのだけど、すっきりしない気持ちになってしまう。
    もっと、すっきりしないのは二人がくっついて良かったね!だけで終わらなかったことかな。

    当て馬が可哀そうで切ない。
    主人公たちの一途な気持ちを思えばハッピーエンドなんだけど。
    ちょっと報われない人がいるので切ない。

  • 凪良さん作品はこの作品が初読み。とても読みやすい。キャラクターも魅力的。切なさもあり、絡みシーンもちょうどいい感じ。これからどんどん読んでいきたい作家さんです。きゅんきゅんしたので☆5つ

  • 幼馴染
    攻→受か~ら~の、攻→←受と思いきや受失恋!?か~ら~の、両想い
    二人とも片思いしてた

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著者プロフィール

1973年生まれ、京都市在住。2007年、BLジャンルの初著書が刊行され、デビュー。17年『神さまのビオトープ』を刊行し、高い支持を得る。19年『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で「本屋大賞」を受賞する。同作は、22年に実写映画化された。20年『滅びの前のシャングリラ』で、2年連続「本屋大賞」ノミネート。22年『汝、星のごとく』で、第168回「直木賞」候補、「2022王様のブランチBOOK大賞」「キノベス!2023」第1位に選ばれ、話題を呼ぶ。翌年、同作の続編にあたる『星を編む』を刊行した。

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