- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784270006214
感想・レビュー・書評
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何かしらデザインに関する気づきが得られるかと思ったが、いたって普通の内容で自伝的性格が濃かった
彼のデザインは評価してるので実際的な内容を読んで見たかったのですが詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前著「人生を決めた15分 創造の1/10000」の
2010年でのアップデート版。
ムーンショット=月を撃つ。 途方もない夢を追う。それが幸福につながる。
今、未来を語る人種がとても少なくなった中で、能天気な未来をホラを交えて語るのがデザイナー。
目に見えない未来を目に見えるようにし、仕事を整理しているのが、今のデザイナー。
金融などより、ものづくりに長けるのが日本人。
それは今後も変わらない。
人間は視覚の生き物で言葉より絵を見せると、いっぺんで伝わる。
デザイナーに要求される資質は、
「絵がうまいこと」や「ものづくりのアイデアがたくさん出せること」だけではない。
多くの人の意見を聞き理解し、客観的に判断し、選択する能力、
そして、何よりも必要なのは、コミュニケーション能力。
ダビデ・アルカンジェリー:プジョー 406クーペ
一人で精魂込めて作ると、細部まで整合性が取れたデザインになる。
複雑な要素を一体に見えるまで昇華させている。
シンプルに見えるものはシンプルに作られていない。
フリーマン・トーマス :AUDI TTクーペ
ポルシェ時代に提案するが却下され、自宅キッチンでこつこつとクレイモデルを作り上げていた。
これを周囲のデザイナー仲間はキッチンカーと呼んでいた。
AUDIに移り、ピエヒ会長の目に止まり市販化された。
だからなんとなくポルシェの匂いがする。
ビートたけし
朝5時まで飲む。最後はカラオケ。軍歌を本格的な衣装で歌ってくれる。
フェラーリ599のオーナーとそのデザインディレクターの関係はあるが、
お笑いも映画もさほど興味はない。
異質の刺激を求めているのだろうから、カーデザインの専門的な話をする。
異業種で真剣に未来を語ると、悩んでいる壁は破れるかもしれない。
国際化とは、異文化を受け入れ、自分たちの文化を伝えること。 -
奥山清行さんをご存知ですか?彼は日本人で初めてフェラーリのチーフデザイナーになった方です。また、世界でもトップクラスのデザインスクールである、アートセンター・カレッジ・オブ・デザインを卒業されています。日本・日本人の問題とその解決のための示唆、ブランディング、ものづくりではなくことづくり、そして、プロフェッショナルとは?そんなことが書かれたこの本、すべての方に手にとっていただきたい一冊です。(バイオエンジニアリング専攻)
配架場所:工2号館図書室
請求記号:501.83:O57
◆東京大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2003069431&opkey=B148065860718681&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=6&cmode=0&chk_st=0&check=0 -
・日本の製品には悩みがない.シンプル=単純と誤解しているが,真にシンプルなものは様々な過程を経てそこに行き着くものでありその背後には哲学が宿る.
・国際化とは異文化を受け入れること
・デザインとはコミュニケーション.顧客を幸せにするためには顧客のことを理解しなければならない. -
プロダクトデザイン本。
デザインのプロフェッショナルならではの本ではないでしょうか。
タイトルの「ムーンショット」とは遠大な計画でも努力を続ければ、不可能も可能になるということということらしいです。ステキです。
これは熱き挑戦者のメッセージ。
「ものづくり」から「ことづくり」へ。
これはまさに本質でしょう。今後、日本のメーカが一番考えなくては行けないことだと思います。
本書の随所に著者のスケッチが載っており、それをみるだけでも刺激になります。
著者みたいな大人になりたいと思いつつ、読んでました。 -
サクサクっと読む感じの本。
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作者の奥山さんが講演した記事を読んで感銘を受け、本が出ているのを知って即購入。
飲み会あけほろ酔い頭でも一時間かからずに読めちゃうような、講演と言うよりは雑談しているような軽い内容で、gigazineの記事のほうがずしっと来たなぁ。期待して読んだ割には拍子抜け。期待しすぎたかな? -
先日、「ムーンショット デザイン幸福論」と題した奥山清行氏によるCEDEC2011の基調講演の記事がとても素晴らしかったので、同タイトルの講演者の著書を購入して読んでみた。ここでは、北野たけし氏等人との出会い、フェラーリーラブなモノとの係わり、経営者かつデザイナーとしての仕事への情熱、そして、日本のものづくりについて語っている。
本書は、凝縮された講演の内容と比べると前半はやや冗長な印象だが、フェラーリ大好き少年だったころの話あたりから盛り上がり、イタリアと日本の違いやデザイナー魂を熱く語り、返す刀でガラパゴス携帯をバッサリと切って落とす。
日本人にはビジョンも信念も無い、それは多くの日本人が自分を持たずにみんなと同じ行動をしていれば安心と考え、社会が均一化したと言い、それが前述のガラパゴス携帯のように必要そうな機能をただ詰め込んだだけで商品コンセプトの無い製品を作ることになったと説く。
自分の意見をしっかり持ったコミュニケーションの重要性を強調している。それがイタリアのように集まった人以上の力を発揮するイタリアの団体力に通じていくのだと思う。様々な意見の公約数を求めて小さく纏めるのではなく、喧喧諤諤の議論を恐れず公倍数を求める、こんな姿勢が日本には必要なのだろうな。