寿フォーエバー

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 386
感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309020563

感想・レビュー・書評

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  • 東京都下・立川近郊に、バブルの頃に建てられた何でもハート型の結婚式場「寿樹殿」がある。式場ホールもハート型なら、テーブルもハート型、庭の池までハート型という凝りようで、ピンク色の外観もあいまってラブ・ホテルと勘違いして迷い込むカップルも多いという。その結婚式場で働いているウエディング・プランナーの井倉靖子が主人公。

    山本さんのいつもながらのユーモアタッチのカイシャ小説。その職業特有の働く人々の悲喜こもごもが、独り者のキャリア・ウーマンの活躍を通して描かれる。近所に出来た、古い藁葺民家を改造した新しいコンセプトのフレンチ・レストラン「ル・ボウ・マリアージュ」がライバルで登場。

    なんとそのデザイン・プロデュースを担当しているのは懐かしいキャラクター達。どこかで聞いたデザイン事務所の面々だと思いきや、副代表が醐宮(ゴミヤ)という女傑と出て、これはもうあの旧作『凸凹デイズ』で活躍していた連中と判明。仲間同士のいざこざも、さもありなん。
    山本さんの旧作を読んだことのある人ならば、面白さは倍増する。

  • 『恋もシゴトもままならない崖っぷちの井倉靖子が、他人の”人生で一番幸せな日”のためにひた走る!』
    結婚式って恐らくは一生に一度の物で、だから他の人とはどこか違う特別な式を求める人が大半だろうから、スタッフの人たちは本当に大変だろうなぁと思う。それにしても山本さんの書く小説は本当に登場人物が魅力的。

  • 前半イライライライラしてた。
    でも再婚した親のために結婚式をあげる高校生の男の子にキュンキュンした!泣きかけたヨ。良い息子だね。

    やっぱりお金かかる結婚式はしたくないなーと思った。お金お金・・・はぁ。。
    でもいつか神前婚したいなー・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんて。
    ウェディングプランアーの苦労はすごいね。大変だね。

  • うん、愛はきっとある。なかなか楽しい良いお話でした。

  • <内容>結婚式場・寿樹殿で働く入社5年目の井倉靖子は、頼りにしていた大先輩が急に辞めてしまったため、超ビッグな結婚式をたった一人で担当することに。そんなある日、近所に強力なライバル店が出現!さらに、ラブラブだったはずのカップルには破局の危機が…!恋もシゴトもままならない崖っぷちの井倉靖子が、他人の“人生で一番幸せな日”のためにひた走る。

  • 結婚式場に勤めて、人の幸せを見るのに
    うんざりしている未婚・恋人ナシな主人公。

    盛大な披露宴を希望するバカップルや
    親バカの上司、姑のような同僚たちに
    囲まれて、必死になりきれないながらも
    慌ただしく右往左往するお仕事物語。


    凸凹デイズの続編と言っても良さそうな作品。

    懐かしい面々も登場し(他作品でもちらほら
    出てきてはいるけど)主人公の物語とは別に
    そっちのその後を眺めるのも楽しかったな。

    醐宮さんがびっくりするくらい変わってなくて
    笑ってしまったし。


    主人公はまだまだ色んなことに悲観する年齢じゃ
    ないのに、漠然とどこか諦めかけているような
    感じもあったのが、この物語の流れに乗って
    自然と前向きにシフトチェンジしたので安心した。

    出会いには相当に恵まれている人だと思うので
    これからもバタバタしながらも幸せに過ごすのが
    想像できて、何故か変に嬉しくなってしまったな。


    毎度あったかいお話を有難うございます!と、
    なんとなく山本さんに感謝。

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著者プロフィール

山本幸久
一九六六年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、二〇〇三年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。

「2023年 『あたしとママのファイトな日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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