きみの言い訳は最高の芸術

著者 :
  • 河出書房新社
3.63
  • (19)
  • (39)
  • (21)
  • (12)
  • (3)
本棚登録 : 768
感想 : 55
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309025124

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』が映画化の詩人さんです。興味があったので予約。詩人ってあこがれたけど、世界を少し違う視点で見ることができる人があの圧縮した世界を作れるんだろうな思った。

  • 最果さんは詩をはじめて読んだとき、こんなに壊れそうな言葉を並べる人がいるのかと衝撃を受けたひと。エッセイにも詩のような独特のリズムがあって、思ってもあえて言わないようなことを書いてくれていて、それが心を慰めたりはらはらさせたりするんだ。

  • 他者とは分かり合えないことが当たり前。
    分かり合えることの方が気持ち悪い。
    どんな人であるかより、そこにいる人が愛おしい。

    言ってることは至極正しいし、非常に共感できる部分もあるのに、同時にものすごく反発したくなる。
    心をかき乱されて、とても不快。でも、読了。

    心をボコボコに殴られた気分。
    「自分も痛いけど、相手の手も痛いだろうな」って時のあの気分になりました。

    多分、もう少し時間が経たないと、この人の他の作品には手を出せない。
    いろんなことを受け容れられない自分の小ささと真正面から向き合わされるからかもしれない。

  • 痕跡ひとつふたつ。書けば残るけど過去のこと。
    それなら未来のことを描ければいいのだけど。
    今から未来への言葉が出なくなって逸久しい。
    代わりに仄かに伝えて貰えるひとがいるからか。
    未来に残す言葉は、未来を生きるものに。
    ちゃんと伝えられるかは、まだわからないけど。

  • 孤独をしっかりと自覚しているのに、寒くも暑くもならない人。どんな風に喋るんだろう。気になる。作者は自分に興味を持ってほしくなさそうだけど……。

    宇多田ヒカルのこと書いてたりアイドルのこと書いてたり、けっこう平凡な話もあるんだけど、帯にもあるとおり、宇宙人みたいだなあと思いながら読んだ。ぜんぜん甘くない。

  • 2017年1月3日読了。

  • 詩人・最果タヒ氏のエッセイ…というかブログをまとめたもの(一部雑誌掲載のものもあり)。
    やはり詩人らしく、言葉というものに対しての見解が独特のもので、特にネット黎明期と思春期が一致したことで、そもそも読んでもらうこと前提でないと文章が書けないという件など、なかなか興味深かった。他にも人間関係について(友達は必要ない)や、これも言葉に関係するがネット上に文章を書くことは自分というキャラクターのコンテンツを作ること…など、他の人とは違った世界の見方をしていることが伺えて面白い。
    詩集も読んでみようと思う。

  • この方、作家さんと認識してましたが、実は詩人なんですね。
    この本がポエトリーかというとそうではありませんが、人が表現しきれないようなもの、例えば「ん~、何ていうんだろう」と一般人が説明に困ってしまう様を的確に言葉で表現できる方であり、その時点で言葉が豊富なんでしょう。
    少し、あまのじゃく的なところアリ、ひねくれたような言い訳アリ、ですが、それもこの方の魅力の一部です。

    曖昧な感覚を的確に説明されてしまうと、とても納得してしまうし、共感してしまう。

    きっとこの方、頭のイイ方だと思います。

  • 「友達はいらない」「宇多田ヒカルのこと」「最初が最高系」「不適切な言葉が入力されています」他、著者厳選の45本を収録! “最果タヒの詩が好き! "“最果タヒの小説が好き! "な人はもちろん、“最果タヒって気になっている…"や“最果タヒって何者?"な読者まで是非手に取ってもらいたい一冊! ! !

    するっと読めそうと思ったのだけど,結構時間がかかった。
    すごく共感できるところと,意味を理解するのが大変なところとがって,ようやく読了。

  • こんなにも肯定してくれる本があるのか。
    自分の黒いと思っていた内面を「だからなに?」と浄化してくれるとは。
    友達もいらないし人間関係めんどくさいしでも生きてるしたまには構ってほしいし。そんな本。
    タヒさんに「君は自由だ好きに生きろ。まぁ生きようが死のうがわたしは関係ないし、世界にも関係ないね」と突きつけらた気分。

全55件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

最果タヒ(Tahi Saihate)
詩人。一九八六年生まれ。二〇〇六年、現代詩手帖賞受賞。二〇〇八年、第一詩集『グッドモーニング』で中原中也賞を受賞。二〇一五年、詩集『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞を受賞。その他の主な詩集に『空が分裂する』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(二〇一七年、石井裕也監督により映画化)『恋人たちはせーので光る』『夜景座生まれ』など。作詞提供もおこなう。清川あさみとの共著『千年後の百人一首』では一〇〇首の現代語訳をし、翌年、案内エッセイ『百人一首という感情』刊行。エッセイ集に『きみの言い訳は最高の芸術』『もぐ∞【←無限大記号、寝かす】』『「好き」の因数分解』、小説に『星か獣になる季節』『少女ABCDEFGHIJKLMN』『十代に共感する奴はみんな嘘つき』、絵本に『ここは』(絵・及川賢治)、対談集に『ことばの恐竜』。

「2021年 『神様の友達の友達の友達はぼく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

最果タヒの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×