一冊でわかるドイツ史 (世界と日本がわかる国ぐにの歴史)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309811031

感想・レビュー・書評

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  • ドイツの歴史の大まかな流れがわかる本。
    一冊となると、これ以上詳しくというのは無理なのかな。
    でも私が特に知りたいと思っていた中世から近世あたりの、教会との関係、宗教の対立や三十年戦争、ハプスブルク家、オーストリア継承戦争、対ナポレオン、神聖ローマ帝国の滅亡まで、とにかく盛り沢山のところが簡潔な説明で流されていくのだ。
    どこが参戦したとかどこと手を組んだとか、それぞれの事情や思惑が省略されてしまうと、なんだかただの暗記みたいな感じだし、しかも既になんとなく知っている程度のことなので、なぜという理解が全然深まらない。

    それに比べてナチスについては、出来事に加えてどのように支持を集めていったかとか、多少ページを割いている印象。
    そちらも重要な歴史だから仕方ないか。

  • 七選帝侯。皇帝選び。強い候補者を選ぶと、自分たちの権利を制限されるため、穏健な弱い候補者を選ぶ。毎回、弱い皇帝になる。

    フン族の侵入を防ぐため東の辺境(オストマルク)を置く。後のオーストリア。

    ハプスブルク家のルドルフ1が皇帝になり大空位が終った(1273)。ハプスブルク家が皇帝位を独占するようになるのは15世紀から。

    国の序列。王国>大公国>公国。

    シュレスヴィヒ・ホルシュタイン。ドイツ人85万人、デンマーク人15万人。ビスマルク(プロイセン)はオーストリアと協力してデンマークから同地域を奪い、プロイセンとオーストリアの共同管理とする。

    バイエルン(州都ミュンヘン)。オーストリアと国境を接する。当初は親オーストリア、反プロイセンだった。

    オスカー・シンドラー。ドイツの実業家。ナチス党員にもかかわらず、自分の工場で働くユダヤ人を救う。

  • ザックリではあるがドイツの成り立ちから、周辺国との関係についての歴史。
    小国の集合体がドイツとなったが、戦争を通して変化していく様も参考になる。

  • ほぼ高校の世界史で理解できる範囲で、ゴート族からスタートして神聖ローマ帝国、プロイセン、からの東西ドイツを通史にした本。
    文句なしの星5つ。

    簡素な記述ながら、
    「何を説いて何を省いたか」
    を思うと、生半な知識では書けない内容。
    読後、『戦後処理とは』と自国を顧みる材料ともなるだろうし、それこそが主体的に歴史を学ぶということ。

  • 平易な文章でわかりやすい。ゲルマン人の大移動、神聖ローマ帝国の時代から、ナチスドイツ、東西統一まで。ドイツがどれだけ波瀾万丈の歴史を経てきたのか、そしてその都度立ち上がってきたのか、その一端を知ることができた。ゲルマン人が何たるか、それはこの国の歴史が証明している。この一文にドイツという国の全てが詰まっているように感じる。

  • ●大戦で、敗れる前のドイツは、江戸時代の「幕藩体制」のような体制でした。
    ●ローマ帝国時代、フランスあたりのガリア、ドイツ、ポーランド、チェコあたりをゲルマニア。食料不足により、ゲルマン人がドナウ川やライン川を越えてローマ帝国内に侵入するようになりました。ゲルマン人の大移動。
    ●オットー1世が962年に教皇からローマ皇帝の称号を授かりました。こうしてドイツ王国は「神聖ローマ帝国」となります。「神聖」とは、教会に認められた皇帝がいる様を示します。
    ●ルネサンスの代表作、バチカン市国にあるサンピエトロ寺院。建設の資金集めに贖宥状を販売。これに起こったルターが1517年「95箇条の論題」を発表します。さらに聖書をドイツ語に翻訳して、一般民衆にも読めるようにした。
    ●カール5世(カトリック)とルター派(プロテスタント)の対立が続く。1546年から両者の間でシュマルカルデン戦争が起こる。
    ●ハプスブルク家は、神聖ローマ帝国としてのまとまりよりも、自らの領地を大きくすることだけに力を注ぎました。カール5世はスペインの王も兼ねていました。(スペインとしての名前はカルロス1世)

  • ドイツ&オーストリア旅行のお供に持っていき、飛行機の中で読了。周辺知識を仕入れておくと、現地の宮殿や博物館もより楽しめる。
    だいたい5〜6時間で読み終えた。あまり細かいことは書いてないので読みやすい。気になったところは、ウィキペディアとかで知識を補完するともっと楽しい。

  • ドイツの歴史を早送り学習。

    これは面白いシリーズを見つけた。一冊でざっくりその国の歴史を総まとめされているのでお手軽に世界史を復習できる。
    ということでにわかドイツかぶれの僕はまずはドイツ史から。
    うっすらと記憶の底に沈殿していたフランク王国とか神聖ローマ帝国とかプロイセンとかが理解できたり、実は知らないいつが第1帝国と第2帝国なのかとか、あいまいな部分を学習できたのがよかった。ただしやっぱりすっ飛ばしてまとめているので、出来事の背景などについては個別に調べる必要がある(けっこう重要なことなのだけどスルーされてることもあって)。
    あとは、文章の問題なのだろうけど前後関係がわかりにくくてなんども読み返したり、重要な単語で誤植が頻発しているので混乱したりするので意外に読了まで手間がかった。

    ヨーロッパ史はローマ・イタリア史を中心につながってるので全部さらえてお楽しみください。

  • 歴史や地理など、社会に対して全くと言って良いほど無知な私だが、ある映画を観てドイツの歴史に興味を持ち本書を手に取った。
    1900年以降の部分しか読んでいないがかなり面白く、理解もしやすく書かれており、とても勉強になった。
    WWI、WWIIに至った経緯、EU(EC)発足までの経緯、など、大人になると知っていて当然のような知識すら欠落している私にとって、本当に勉強になった。
    ヴィルヘルム2世に興味を持ち、ネットで調べてみると、ロシアにはもっとポンコツなトップがいたようなので、近いうちに本シリーズのロシア史も読んでみたい。

  • 両国の外交関係樹立ととらえられている日本と当時のプロイセンの
    「修好通商条約」締結が、1861年1月24 日に実施されました。
    そして2021年、ドイツと日本の両国の友好関係が160周年となりました。
    この機会にぜひドイツの歴史を学んでみたらいかがでしょうか?
    薬学科 Kさん

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著者プロフィール

1944年、三重県生まれ。東京大学文学部卒業後、駿台予備学校世界史科講師を経て著述家。『30の戦いからよむ世界史』『キリスト教からよむ世界史』『「お金」で読み解く世界史』など著書多数。

「2023年 『一冊でわかる東欧史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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