メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書 298)
- 光文社 (2007年4月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334033989
感想・レビュー・書評
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必読の価値あり。とても参考になる。「マスメディアや有名人の主張を妄信するのはやめましょう。(引用)」(図書館)
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まぁ、ありがちな内容。
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日本人のメディアリテラシーと科学的懐疑主義力のなさをあらためて痛感させられる本。一体いつになったら日本にジャーナリズムは根付くのだろうか…
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どこで気になったかは失念。楽天で買ったのは覚えています。
マイナスイオンだの遺伝子組換え作物だの水の結晶だのと
実例を挙げながら胡散臭い“ニセ科学”たちを一蹴しております。ちょっと痛快。
しかし肝心の“ニセ科学”やそれに関する偏向報道に翻弄されないためには、
っていうもう一歩踏み込んだところまで言及して欲しかったかも。
この人ならそこまでできたと思うのですが。って訳で★は4つです。 -
面白い。
メディアに騙されない様にしないと・・・ -
メディア分析実習の参考文献として、一部(健康とバラエティに関する部分)読みました。
メディアによる情報の取捨選択によるゆがみを、米国では「メディアバイアス」という。
法政大学の奥武則教授が「悪いニュースは、いいニュース」と、説いています。
「平和より戦争、秩序より混乱、日常性より異常性が選ばれ、明るい話はニュースになりにくい」(ジャーナリスト・原寿雄の言葉)
メディアに身を置いてると、「危なくない」記事よりも、世間を驚かす「危ない」記事、つまり、警鐘報道をする方が多くなる。
警鐘報道は楽なのだ。
こうすれば安全ですよと報道しておいて、あとでそれが間違いであった時、非難される可能性が高い。逆に警鐘報道の場合、非難される可能性は低い。
また、こうすれば「危なくない」を報道するには
かなり綿密に調査しないといけない。(あるある大辞典のような二週間程度の実験じゃ信用に足るものにはならない。)
どれだけ、安全の調査をしてもリスクゼロを証明するのは不可能に近い。
だから、警鐘報道が多くなるのである。 -
メディアが紹介している健康関連の情報がこんなに胡散臭いものだとは。
健康関連の商品を購入する際はゴシックに踊らされず、まず疑ってみようと思う。
比較的信用に足ると思われてきた新聞に載っている記事でさえも、科学的な側面から掘り下げていくとこれまた胡散臭いと。
読めば読むほど「一体何を信じて何を疑うべばいいんだよ」と突っ込みたくもなる。
情報の波に飲み込まれないように取捨選択能力が必要だなと痛感させられる一冊。
ただ事例が多すぎて読むのが面倒。
面倒くさがり屋の僕には全く向かないってもんじゃない。
もっとざっくり書かれた本がいいなぁなんて。
あと固い本読むのも悪くないけどもっとおもろい本読みたいな。
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食の問題を上げている本。
マスコミが情報を着色するのはよくあること。 -
今年の私的ベスト本。「商業的利益」「政治的利益」によって歪められている「科学情報」について渾身のアナウンスと最良のアドバイス。
『海外ではまともなメディアからからは相手にされていないのに、日本ではテレビ局や全国紙が危険説をそのまま報じて後に事実上の訂正をする騒ぎとなり、生物学者らに衝撃を与えました。「これほどずさんな主張を、日本のメディアは見破れないのか」というショックでした』
今日、学生の「理科離れ」が問題視されているが、そもそも理系以外の大人のサイエンス・リテラシーの圧倒的な低さが問題だと気づかされる。
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ジャーナリストは真実を伝えるのではなく、「警鐘」をならす。その方が記事になりやすいし、伝聞の形をとれば「誤報」ではなくなるからである。<br /><br />例えば農薬の基準値とは、動物実験を繰り返して導かれた「無毒量」の100分の1になっている。ところが報道では「致死量」のことであるかのように報じられる。<br /><br />このような大げさな警鐘は消費者にとっても不利益となる。過剰な心配やブームを巻き起こし、食糧調達コストが上がるだけである。<br /><br />遺伝子組換大豆、自然食品、粗食、農薬、バイオエネルギーなど、多くの科学報道が不正確であり、訂正もめったになされない。<br /><br />必ずしも権威ある機関や官庁研究機関が正しいわけではないだろうが、こうした「警鐘」は不正確で間違いが多く、訂正もなされないのが現状のようだ。ジャーナリズムと研究者の自己満足にすぎない。<br />それに伴い「世論」に押された余計な規制や健康食品ブームがおこるが、これは消費者の利益とは反するものである。<br /><br />こうした科学報道のウソを見抜く目を養わなければならない。