ZOKU (カッパノベルス)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 424
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334075859

感想・レビュー・書評

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  • 微妙な迷惑の為に動くZOKUを阻止せよ!

    読了日:2006.02.15
    分 類:長編
    ページ:264P
    値 段:829円
    発行日:2003年10月光文社、2004年10月発行
    出版社:光文社KAPPA NOVELS
    評 定:★★★


    ●作品データ●
    ----------------------------
    主人公 :ZOKU、TAI
    語り口 :3人称
    ジャンル:コメディ
    対 象 :一般向け
    雰囲気 :ギャグ
    イラスト:山田 章博
    デザイン:岩郷 重力
    ----------------------------

    ---【100字紹介】----------------------
    犯罪未満の壮大な悪戯を目的とする非営利団体ZOKUと、
    彼らの悪行を阻止しようとする科学技術禁欲研究所TAI。
    平穏な日常の裏側で今日も、
    やられた者すら気付かない迷惑行為を巡り
    悪と正義の暗闘が続いていた!
    -----------------------------------------


    長編で、こんなに大真面目に、ギャグを書いてしまうわけですね。とても、著者らしい雰囲気の作品です。


    メインキャラは謎の悪戯組織ZOKUの黒幕の秘書であり、年齢に挑戦するかのような高露出度黒服+黒マントのロミ・品川、ZOKUの新米メンバで情けない男ケン・十河、ZOKUに対抗するTAIのエリート研究員の揖斐純弥、TAI所長の孫のお元気少女・永良野乃など。

    キャラは個性的といえば個性的。どこかで見たことのありそうな、でも新しいような、絶妙な感じです。例えば揖斐&野乃の組み合わせは、犀川&萌絵的。でもやっぱり少しずれています。ロミ・品川&ケン・十河だって、子供向けアニメの悪役でいかにもありそうな感じだけど、ロミが年齢を気にしていたり、ケンがちょっと反抗的な面も見せたりと、少し外した感じ。


    面白いのはZOKUの発想かな。表紙見返しの紹介を読めばそれだけで「何だそりゃ?」と思わず首を傾げてしまいそうです。以下、引用。

    ----------------
    大臣の自宅だけに響くバイクの暴走音。
    女子高の授業中、一斉に振動する携帯のバイブ機能。
    畑の薩摩芋がすべて芋判に変えられ、また埋められる。
    映画の真っ最中、誰も笑っていないのに響く大爆笑の声。
    ----------------

    ええ、意味不明ですね。なんだそりゃですね。犯罪のような犯罪じゃないような(でもやっぱり犯罪だと思う)。こういうくだらない発想が読みどころ。しかも荒唐無稽なことは書かないのがこの著者の特徴。ちゃんと科学的にこうしてやってます、ということまで考えられていて、決して不可能なことは描かれないのです。こういうところがやっぱり、理系的かなあと思いますね。


    全体として、こんな感じの漫画、森博嗣の著作に載っていたような気がするなあと…。のんたまんだったか、なんだったか。

    とにかくそんなわけで、原材料は森博嗣らしさ100%、みたいな、森博嗣てんこ盛りの1冊。森博嗣のあの独特の世界観が好きな人にはたっぷり堪能して欲しい作品。


    ●菜の花の独断と偏見による評定●
    ---------------------------------
    文章・描写 :★★★
    展開・結末 :★★★
    キャラクタ :★★★
    独 自 性 :★★★★
    読 後 感 :★★★
    ---------------------------------


    菜の花の一押しキャラ…庄内 承子


    「終わりなんてないわよ。人生の終わりは死ぬとき」
                  (ロミ・品川)

    勿論、「人生ゲーム」についての説明(笑)

  • おもしろいっ!
    会話のテンポが最高ですね。クスッと笑えるポイントが多々あります。
    夢があるような、ないような…。なぜロボ?なぜそんな悪戯を?
    そんな疑問がわきます。わくんですけど。
    最終的には……そうなるか!っていうオチ。
    最後の最後まで、森博嗣に振り回されましたー。

  • Zシリーズ第1作

  • 森さんに限って言えば、人が死なない話のほうが好みです。
    たとえばこういうの。

  • 絵が邪魔

    マンガっぽい

  • あくまで森博嗣ファン向け。

  • 森博嗣版ヤッターマンみたいな話。悪戯を生業とする人達とそれを取り締まる人達。
    実際にこんな事やられたらたまったもんじゃないだろうけど、これはこれで平和な社会とも言える。
    まあ人畜無害なお話なので暇つぶしにどうぞ。(10/1)

  • 8月9日には読了。

    正義の味方と悪の組織(会社)の話。
    いたずらが小さいよ。

  • 知的で馬鹿(笑)<BR>
    いや、まぁ、嫌いじゃないよこういうのも。

  • コメディ? このばかばかしさ、自分的には結構好きです。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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