感染遊戯 (光文社文庫 ほ 4-9)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 251
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334766481

感想・レビュー・書評

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  • 前半は中途半端は話でよくわからないが、後半畳み掛けるように全てを結び付けていく。さすが、面白い。さて、次はブルーマーダーですね。

  • ガンテツ、下品すぎて途中でしんどくなる。こういう言葉を並べ立てる意味が本当に分からない。ストーリーとしては面白く、倉田にものすごい反感を持った。姫川が可愛く思えてしまうくらい、登場人物が嫌な人ばかりで、ため息ついた読後でした。色々役人の怠慢や傲慢があるのは報道などで知っているけど、今まで当事者にならなかったから私は普通でいられたけど、やっぱり自分や家族が巻き込まれたら狂気の波に飲み込まれてしまうんだろうな・・・。

  • インターネットからの偶発的な犯罪連鎖。
    個人の恨み掲示からの複数化。
    Twitterの様な個々の炎上バトルの方が
    まだ健全に見える。。ネットの未来は怖い。。

  • 姫川シリーズをほとんど読んでいないし、テレビドラマも観ていないが、それでも面白い。
    しっかりと読んでみようと思う。
    ただ、こんなに簡単に人を殺してしまうかなぁ、と思いつつ、苦々しいラストに考えさせられる。

  • 会社役員刺殺事件を追う姫川玲子に、ガンテツこと勝俣警部補が十五年前の事件を語り始める。刺された会社役員は薬害を蔓延させた元厚生官僚で、その息子もかつて殺害されていたというのだ。さらに、元刑事の倉田と姫川の元部下・葉山が関わった事案も、被害者は官僚ー。バラバラに見えた事件が一つに繋がるとき、戦慄の真相が立ち現れる!

  • 姫川シリーズのスピンオフ短編集。
    それぞれの短編に繋がる共通点が見えかくれし、そこからの事件も。
    一見おとなしく地味な葉山、言わずと知れたガンテツ、息子が犯罪者になった倉田… キャラクターが生き生きとしている。嫌な奴すら魅力的に感じました。
    「姫川班」の活躍、もっともっと見たかったなぁ。

  • 「感染遊戯」
    ガンテツ登場。


    ★あらすじ★
    会社役員刺殺事件を追う姫川玲子に、ガンテツこと勝俣警部補が十五年前の事件を語り始める。刺された会社役員は薬害を蔓延させた元厚生官僚で、その息子もかつて殺害されていたというのだ。さらに、元刑事の倉田と姫川の元部下・葉山が関わった事案も、被害者は官僚。バラバラに見えた事件が一つに繋がるとき、戦慄の真相が立ち現れる。


    ”姫川と対立する警部補・勝俣健作(ガンテツ)と姫川班の若手刑事・葉山則之、元刑事・倉田修二をメインに据えた4つの物語を収録した中編集”とのことだが、「感染遊戯」から「沈黙怨嗟」まではその3人がそれぞれ主役の物語を展開し、最終章の「推定有罪」でこれまでの3編で提示された謎が明らかになる構成であり、形を変えた長編です。そう。姫川は、主人公として出てこない!でも姫川玲子シリーズ第5弾なのだ。


    ストロベリーナイト(映像版)から入った人には、ガンテツをちょっと知れるという点でお勧め。映像では、武田鉄矢が怪演していたガンテツ。本書では、離婚して元妻から金をせびられるガンテツ。見所がある後輩だから出しゃばることが無ければ潰さないでおきたいと言ってしまうガンテツ。悪を頭ごなしに押さえつける気はなく、事件の黒幕に「俺をあんまりがっかりさせるなよ」と言ってしまうガンテツ。様々なガンテツが現れます。


    また、今回は官僚たちが悪に手を染めるというもの。薬害感染を引き起こす、裏金づくりを率先し成り上がる、女性を物として見る、都合の良い解釈で法を改正する等、悪業を尽くす官僚たち。そいつらに鉄槌を下したい。その気持ちを黒幕は利用する。笑う隣人の仮面を剥げというサイトを以って。正に自分は手を下さないで、悪に鉄槌を下す悪である。これは、社会を上手く利用する悪者への赦しがたい憤怒である。


    しかし、過去の悲惨な事件をきっかけに殺意を蔓延させる方法を思いつくのは何故なのか?何故黒幕はあの様な結末になったのか?が非常に気になる。んー特に後者何故ああなったんだろうなぁ。

  • 姫川玲子シリーズの短編、及び中編集
    あとがきによると、スピンオフになるようだ。

    ドラマ版を視聴済みで原作を読みました。
    ☆感染遊戯/インフェクションゲイム
    ☆連鎖誘導/チェイントラップ
    ☆沈黙怨嗟/サイレントマーダー
    ☆推定有罪/プロバブリィギルディ


    ☆感染遊戯/インフェクションゲイム
    ドラマ版では姫川班が捜査していたと記憶していますが、ガンテツの以前担当した捜査になっている。犯人は捕まらず、動機の示唆に留まっているのは、警察小説としては珍しいパターン。
    ・インターネットの発達によって、恨みが刻一刻と感染し広がっている。魔女狩りのような時代がくるかもしれない

    ☆連鎖誘導/チェイントラップ
    ドラマ化されていない話だと思う。倉田修二登場。
    倉田は「殺人犯は原則死刑で良い」と考えている。そんな中、自身の息子が恋人を殺害して逮捕されてしまう。妻は面会に行き、息子を励ますが、倉田自身は会う気にもなれない。そんな時に男女の刺殺事件が起こり、捜査本部に配置される。息子の起訴に伴い、辞職した後、犯人に出会う。
    倉田の犯罪の始まりの物語。
    ラストの一文が衝撃。

    ☆沈黙怨嗟/サイレントマーダー
    姫川班を離れたあとの葉山則之の物語。
    ”確かにキャリア、ノンキャリアを問わず、警察にも利権を貪り、私腹を肥やし、不祥事をひた隠しにするクズはいる。だた、少なくとも、俺が尊敬した上司や仲間たちはみな、それに立ち向かって散っていった。あんたのような腐った官僚と刺し違えて、胸を張って桜田門を去っていったんだッ”
    インビジブルレイン事件で捜査一課を追われた姫川班や上司達に対する葉山の気持ちが伝わってくる。

    ☆推定有罪/プロバブリィギルディ
    感染遊戯/連鎖誘導/沈黙怨嗟が独立した話として描かれてきたが、ここで一気に繋がる。
    ウェブサイトで殺しのターゲット情報が公開されていることがわかる。サイトの管理者が、事件を誘導しているが、罪に問うことは出来ない。
    ドラマ版ではガンテツが管理者の個人情報を同様に曝すことにより、制裁をするという流れだった。原作では管理者自身が自ら情報を曝すことにより被害者遺族の復讐を受ける形になっていた。

    ドラマ版との違いは感染遊戯の加害者を犯行に駆り立てたのもサイト管理者の情報であったし、沈黙怨嗟の加害者が被害者情報を知ったのも管理者のサイトであったと推定される。また、沈黙怨嗟の被害者も自殺で繋がる。

    倉田修二は犯罪者は重く罰せららすべきであるとかんがえているのだが、サイト管理者のやり方には共感していない。自らが後ろに隠れて責任を取らない官僚と、後ろに隠れて他人を犯罪を犯すよう仕向けている点が同じであると考えるからだ。

    ガンテツは葉山が何かに怯えており、常に緊張感を持っているところが気に入っていると述べていた。

  • ストーリー自体は現代性があって面白かった。
    でもやっぱり、姫川が主人公の話の方がいいなあ。

  • 姫川シリーズのスピンオフ、短編集。

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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