雪の鉄樹 (光文社文庫 と 22-2)

著者 : 遠田潤子

• 光文社 (2016年4月12日発売)

感想・レビュー・書評

[no-chindayoさんの感想 · 2017年10月21日]

長く、暗いけど一気に読んだ。
雅雪の償いは確かにある意味自己満足的だけど。
遼平の両親が亡くなったのは殺人というか事故みたいなもんで、それに対する祖母の感情は激しすぎるような…。
たらしの家ってよばれるくらいたらしな祖父と父はすごい。
雅雪の不幸はその家に生まれたことかな。

[ottsuottsuさんの感想 · 2017年10月7日]

最後ハラハラしたけど…。良かった。
最初に種明かしがないため、どんどん興味をそそられ気が抜けないで読み進めらことができた。

[魔法使いの弟子さんの感想 · 2017年9月11日]

予想をはるかに超えてい感動。
ものすごく主人公が報われることを願った作品でした！

[りぶれさんの感想 · 2017年8月31日]

きっつい一冊でした。善人が苦しむ。本来なら何も悪くない人が苦しんでる。そこまで雅雪が贖罪する理由が分かるような分からないような。遼平と同じくらい彼もまた被害者だと私には思えます。祖母が本気で意味不明。八つ当たりしたい気持ちはすこーし分かる…かな…でも、分別ある人だとは思えない。遼平がまともに育ったのは雅雪がいたからに違いない。雅雪の父も苦しんだんだろうな…。母か祖父が1㎜だけ違えば大きく変わっていたかもしれないのに、もったいない。最後は心からほっとしました。2人が、いや、3人が幸せでありますように。

[ホワイトタイガーよーさんの感想 · 2017年8月18日]

前半1/3は サクサク読めて 途中から あまりに事情も 過去の事件も知らされず ただ怒りや恨みや憎しみを読み続けることに疲れて ヘトヘトになった。唯一の救いは 庭園作りと庭師の仕事が興味深かったことかな。
最後に遼平と向き合い 分かり合えたこと 舞子と再会でき ごはんが一緒に食べられたこと お互いの気持ちが変わっていないように思えること ここにたどり着けて本当によかった。
それにしても登場人物みんなが 壊れた人ばかりで…。
それにしても遼平の両親が亡くなったのは殺人というより 不幸な事故では？確かに事故でも悪質だったり 悪意を持って引き起こす場合もあるけど これは違うでしょ？そこがなんだかスッキリしないというか…。
ハードボイルド好きなので アンチェルの蝶は読んでみたい。

[sologtoさんの感想 · 2017年8月11日]

非常に暗い気持ちになる話なのだが、読み進めずにはいられない。

そんなに簡単じゃない、と思いながらも、そうであってほしいと思う。

[Ghost Riderさんの感想 · 2017年7月30日]

2017年7月30日読了。

454ページ。

今日1日で読了。
著者の遠田潤子は全く知らなかったが、書店のポップで購入。

最初は暗い物語だと思っていたが、なぜが読むことを止められず一気に読了。
解説にもあるが、悪人が一人も出てこないがそれなりに不幸になってしまうストーリーの妙がある。

[たま＠さんの感想 · 2017年7月27日]

凄い本でした。謎に翻弄された遼平少年とシンクロして読む前半は苦しくて一度は読むのを挫折し、半年ほど放置しました。過去が明らかにされていく後半は苦しくても道筋が見えるようで一気に読みました。日本庭園についての記述も興味深い。ラストに救われました。
読後、漱石の「こゝろ」のような構成だ、と思いました。

[kimmyjapanさんの感想 · 2017年7月18日]

ただただ哀しい。奥深くゆっくり染み入る作品だった。すばらしい。映画化あるな。

[ラビさんの感想 · 2017年7月16日]

すごいものを読んだ……好みのストーリーか、と言われればそんなこともないのに、のめり込まずにはいられなかった。
夢中になって読んだ。面白かった！

著者プロフィール

遠田潤子
1966年大阪府生まれ。2009年「月桃夜」で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。16年『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベスト10」第1位、2017年『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位、『冬雷』が第1回未来屋小説大賞を受賞。著書に『銀花の蔵』『人でなしの櫻』など。

「2022年 『イオカステの揺籃』 で使われていた紹介文から引用しています。」