田村はまだか

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925987

感想・レビュー・書評

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  • 2011/10/8読了。電子書籍で読んだ。
    二瓶正克がカッコいい。
    本編も面白かったが、番外編の「おまえ、井上鏡子だろう」が鮮やかだった。

  • 登場人物が各々が自らが過去を吐露して行くストーリー展開であり、その話に登場してくる「同級生、田村」
    遅刻してきている田村は、もう来ても来なくでも良いと思えるほどの各々の話である。
    40歳を過ぎての同窓会3次会でのバーが舞台。
    自分がもし同窓会に欠席、遅刻をした時に、ここまで待ってくれる友達はいるだろうか?
    いや、友達でなくとも、同級生の中で、自分はこれ程の印象に残る存在だったのであろうか。
    考えてみた。

    読了後に知り合いのバーのマスターにプレゼントしたら、好評でした。

  • 同窓会の帰り、仲の良い(?)5人がすすきののとあるバーでもう一人の同級生、田村を待つ。それぞれが自分の過去を回想しながら。

    あるブログで紹介されてて、図書館に行ったら偶然見つけたので借りた。

    連作短編って実は好きだ。
    ただの短編集だと物足りない。長編は重い作品が多いし面白くなかったら高い山を登るような思いで読まなければなくてそれはしんどい。という私には連作短編って形式はぴったり合ってる。

    読後感はふつう。可もなく不可もなく。
    最後の、田村と田村が顔も知らない父親との出会いはその後の想像力をかきたてられていい。
    田村と中村の馴れ初めも花吹雪が見えるようだ。
    けれどマスターが言葉を帳面に書きつけるのは何か意味があったんだろうか。別になくても良かったと思う。耳のできものを触る癖があるというだけで、彼のイメージって作れると思うのだけど。
    全体的に盛り上がる場面でも今一つ何かが足りなくて、不完全燃焼…というか火が足りない感じだ。

    余談だけど、昔この作者の「肝、焼ける」という作品を読んだことがある。それも最後のページによくある「○○出版のご案内」ので案内されていた中にあったから気づいたんだけど。
    「肝、焼ける」というのは方言で「腹が立つ」ということである。私もこの作者と似たような所に住んでいたので「キモヤケル」という言葉はよく耳にしていた。
    読んだはいいが、内容を全く覚えていない。
    ただタイトルだけ覚えている。「肝焼ける」

  • 図書館でかなり待って借りました。

    う~ん、どうしても「小説の中だけの人物たち」という感じがしてしまったのだけど……。
    もっとも、これは小説なんだから、それでいいのでしょうけれど。

    だって、みんなが待っている田村という人物と、将来の奥さんとのエピソードがあるんだけど、これって小6のときの話でしょう??
    こんな小6いるかなぁ。
    少なくとも私の小6時代にはいなかった。
    日本全国探せば、何人かはいるの?わからない。

    あと時々、これは私の読み方が悪いのでしょうが「今誰が語り手で話が進んでるの?」と思うところがあったり、私自身が不快に感じる描写があってりして、あまりなじめなかった……。

    自分が40代になったときに読むと、また違って見えるかもしれないなぁ。

  • 小学校の同窓会。3次会で小さなバー。田村を待つ五人+マスター。40歳って微妙な年齢。不惑って誰が言ったんだ。現役でしがみつきたい、でも、自分がもう若くないのも自覚ってややこしいじゃないか。

  • 酒場に集まる中年男女が待っているのは、同級生「田村」。
    「田村」を待ちながら、大人になった彼らの人生の一コマが明かされる。

    最後の「田村」が現れる現れない以降の展開が、ベタすぎるように私には感じられた。

  • ありがちなシチュエーションではあるし、特に新しさというものはないのだが。
    かといってステレオタイプの退屈さはなく、結果的にぐいぐい読まされちゃうのは、大したもので。

  • さっぱりとした小気味良い文体。だから内容の割に軽い感じがしたけど、楽しめた。きっともうちょっと年を重ねてから読んだらまた違う感想を持って、じわじわと染みてくるものがあるんじゃないかと思った

  • 札幌の片隅にあるスナック「チャオ!」
    カウンターで吞んでいるのは40歳の男女5人
    小学校の同窓会の帰り、仲間の「田村」を待っている。

    マスターを加えた6人ひとりひとりのストーリーが語られつつ
    「それにつけても田村はまだか」

    一気読みしました、面白かった!

  • 表題作は、気持ち良く読めて、続きが読みたい!と思ったけど、続きの短編は、表題作ほど、興味を惹かれなかった。

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著者プロフィール

1960 年生まれ。北海道出身。04 年「肝、焼ける」で第72 回小説現代新人賞、09 年「田村はまだか」で第30 回吉川英治文学新人賞、19 年「平場の月」で第35 回山本周五郎賞受賞。

「2021年 『ぼくは朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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