「知の衰退」からいかに脱出するか?

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334975609

感想・レビュー・書評

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  • 良書だと思います。
    著者の合理的な考え方が昔から好きなのです。
    話も経済だけではなく、多岐に及んでおり、
    面白かったです。


    http://ameblo.jp/kymt/entry-10231800322.html#main

  • ド迫力な内容。読み応え満点。内容に賛否両論はあるかもしれないが、自身にとってはかけがえのない書物のひとつになった。おかげで一文一文色々考えながら読み進んだので、図書館で借りた本なのに、読み終えるまでに時間を費やした。文庫本も発行されているみたいなので、購入して手元に置いておきたい一冊。図書館利用。

  • 知識を身につける事は大切だが、それ以上に自分の頭で考える力が大切。IT化やグローバル化による恩恵をとことん活かさなければならない。

    日本は何が素晴らしくて、何が足りていないのか、しっかりと考え直す必要がある。

  • 私が漠然と抱いていた、今の日本社会に対するモヤモヤ感を明快に論じている本。思考停止を脱しないと、日本沈没は避けられない。ただ、この本は2009年の本であって、3・11で変わった面もある気がする。

  • 110721

  • 集団知の低下についての警告を書いた本。

    昔は○か×かを判断できれば良かった。
    が、今は正解の無い問題が増えてきており、
    それが引き金となって、結論だけではなく、
    何故その結論に至ったかを論理的に説明する必要がある。
    この結論に至る過程を論理的に説明できない人が多い。

    また、行動できない人、無気力気質の人が増えている。
    リスクを取って行動することが出来ないのだ。
    そのため、海外投資等に手を出すことが出来ず、
    低金利の銀行預金で満足してしまっている。
    ここではお金を一例に挙げているが、
    リスクを取ってこそ得られるものは多い。
    ハイリスクハイリターンの言葉は正しく、
    リスクを取っていかないと成長は見込めない。

    こういったことは学校では学ぶことが出来ず、
    また就職してからも学ぶ機会は外国に比べて少ない。
    個人で意識改革し改善することは勿論ですが、
    大前さんは、環境を与える必要性についても説いています。
    実際、ビジネススクール開校されてますしね。

    個人レベルでの改善策としては、
    色んなことにチャレンジするのは勿論ですが、
    考える力を養うことが大切。

    考える力を養うためにも、
    本を読んだりネットサーフィンした際に、
    ただボーッと眺めるのではなく、
    自分なりの見解を述べる癖をつけること。
    要するにアウトプットを出す癖をつけることが大切。
    当たり前のことですが、なかなか出来ていない気がします。

    自分も考える力の底上げをするために、
    以下を実行していこうと思います。
     1. 1日1テーマ考える癖をつける
       RSSで情報収集し、気になったテーマをピックアップ。
       テーマについての自分なりの考えをまとめる。
     2. 英語の勉強をする
       ヒアリング、読み書きの勉強を継続する
     3. 金融リテラシーの向上
       投信を中心とした勉強を継続する


    印象に残った内容:
    ・他者からは必要な部分だけ学ぶこと
     全部学ぶと、コピーになってしまう。
    ・今後メシを食っていくための三種の神器
      IT(ITを駆使した論理思考を含む)、英語、ファイナンス
     これに加えて4つ目を挙げるとしたら、
      「リーダーシップ力」
    ・21世紀のリーダーに必要な資質・能力
     方向を示す:
      どうすればよいかの方向性を打ち出す。
     程度と方法を示す:
      成果を上げるための方法とペース配分を説明する。
     具体的にやってみせる:
      部下がやり方が分からないなら、実際にお手本を見せる。
     できる人間を連れてくる:
      自分でできないなら、できる人を連れてきてでも改革する。
    ・21世紀を牽引する産業は、
     「サービス産業」「付加価値産業」「情報産業」の3つ
    ・いまの日本が学ぶべきことは、
     大(アメリカ)、中(ドイツ、韓国)、小(シンガポール)
     それぞれにある。
     過去のプライドを捨て、とにかく学ぶこと。
     大:移民政策
     中:大学教育と企業改革
     小:グローバル化に対応した教育

  • 知の衰退が見られるのは、決して子供や若者だけではありません。
    テレビでダイエットにバナナが良いと紹介されると、次の日には日本中のスーパーからバナナが売りきれます。

    最近のテレビ番組では、お笑い番組やクイズ番組ばかりを取り上げ、
    視聴者に「ものを考える」機会を与えません。

    そうです。多くの日本人が「考える」ことを忘れています。

    アナウンサーが言っていることを、何も考えず自分の意見として
    話していることないですか。

    この本を読んで、すごく危機感を覚えました。

    もしかすると、今の日本人の中には、自分が考えていない(考えられない)人と気付いていない方も多いんじゃないかとも思いました。

    テレビを見るにしても、新聞を読むにしても、初めから「新聞やテレビの情報は正しいものだ」という前提を見直す必要があるでしょうね。

    手に入れた情報の意味を、一旦自分の中で考え、ときに疑い、ストックした情報と照らし合わせて栄養のある情報だけを吸収していくようにしたいものです。

    また、本書では次世代の人たちが、これからの世の中で生きていく術として身につけておくべきことあげています。

    ①IT、②金融(ファイナンス)、③語学です。これら3つを三種の神器と称しています。

    低IQの政府の下でおとなしく、働くだけの人生は、危機感持つ必要がるでしょう。

    「個人としてとことん自衛するしかない、国頼らず、自分で立つ」と思う人は、ぜひ読むことをお勧めします。

  • 大前研一を読んだのはこれが初めて。
    かなりざっくり言うと、一人一人が自分の頭で論理的に考えないと日本は(というか個人も)大変なことになりますよ、という感じでしょうか。
    著者の言うこれからの社会で生きていくための「3種の神器」の必要性はとても強く意識させられました。
    文章がとても読みやすいです。

  • 「坂の上の雲」をもう一度探そう。
    論理的思考の重要性。

  • 知の衰退、なんて言うと「まーた若者批判か。」なんて思っていたらそうじゃない。老いも若きもみーんな批判されている。その辺は平等だったから反感もなく読めた。
    何も考えず、何も感じず、ただ「安定していればいいや」なんて考え方が一番リスクが高いと感じていたが、本書はそれは当然として、「英語」「IT」「ファイナンス」の知識を磨いていかないと、今後は太刀打ちが出来なくなると説いている。

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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