名もなき毒

著者 :
  • 幻冬舎
3.54
  • (270)
  • (683)
  • (1024)
  • (72)
  • (17)
本棚登録 : 4264
感想 : 694
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (489ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344012141

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • なんかどっかで読んだことある話だなーって思って調べてみたら「誰か」という作品の続編でした。「誰か」を読んだのがもう10年くらい前だったのですっかり忘れてましたが、登場人物たちはなんとなく覚えているもんなんですね。
    推理小説なんでしょうがどことなくアットホームな感じが好きです。
    杉村さん良い人ですね。ちょっと前にドラマ化されたみたいですが、ぼーっとした感じが小泉孝太郎さんとよく合ってるような気がします。なんだかんだで杉村もおぼっちゃん育ちな感じです。
    会長の今多さんも筋が通ってて、正直この人がいなくなった時今多コンツェルンは大丈夫かなと思うほどどっしりした人です。奥さんの菜穂子さんも天然入っててかわいらしい感じだっただけに、早く精神状態が安定してほしいものです。
    杉村さんは良い人なんだろうけど、娘と奥さんを危険にさらした点だけはなんかなぁと思いました。原田いずみの初期対応さえ間違えなかったらこんなことにはならなかったのにね。良い人と八方美人は紙一重なのかもしれません。
    また続編が出たら読んでみたいなぁと思います。

  • 苫小牧帰りの飛行機内で読了(111/100)
    んー久しぶりの宮部みゆき作品だったけど、うーん…。

  • ドラマの原作。

    ドラマを全部観ていたわけではなかったが概ね同じだった。

    人の中の毒、誰しも持っているものだけに怖いな。

  • 学校の図書館で借りた本。

    主人公の奥さまは今多コンツェルンの娘。

    それも、妾の娘だけど、本妻亡きあと本家へ引き取られ(実母も死去)たという設定。

    なんだか見たことある設定だなぁと思ったら、「誰か」というタイトルの話の続編だった。

    今回は、主人公の杉村のアシスタントとして雇った女性がとんでもない女で、履歴書には3年の経験有りと書いているはずなのに、全く仕事ができない。

    それどころか、少しでも注意しようものなら、言い訳の嘘八百を並べるし、場合によっては感情的になって罵声を浴びせる。

    その女の履歴書に書かれていた前職場で話を聞こうと、訪ねて行ったことから、「ミチ」という名の少女と出会う。

    ミチと名乗るその少女は巷を賑わせた連続無差別毒殺事件の4番目の被害者の孫だった。

    ミチの話によると、警察は連続殺人事件のうち、2番目と4番目の件は便乗犯だと見ていて、ミチの母親(被害者の実の娘)を疑っていいるから、どうしていいかわからないと、気持ちを病んでいた。

    連続毒殺事件の真相は!?

    また、アシスタントの女性とのトラブルも大きくなっていき、ついに・・・。

  • 久々に本を読んだ。
    ゲンダイヅミさんの素行を読んで、本当にこういう人いる!というか自分も迷惑こうむったなあと思い出しつつ、納得した。
    あの種の人は、常に何かに不満をもち、怒っている。飢えているといってもいいが、毒そのものだ。

  • タイトルがいろんな意味を含んでいるんだなぁと。
    世間や社会は毒だらけ。
    みんな毒に抗いながらうまい具合に生きてるように見えるけど、この本は普通の日常を送る人々が毒に飲まれてしまって起きるミステリー。
    登場人物の描写が上手です。

  • ドラマがすごいとこで終わったのでそこから読み始めてしまった…
    どこからやり直させば事件を起こさないですんだんだろうか。治療法はあるのか。
    原田さんよりなんだよ痛感するね(´Д` )

  • 著者久しぶりの現代の社会問題を扱った小説は面白く一気に読みましたが、昔の「火車」「理由」などの作品の方が、構成がしっかりしていて迫力がありました。著者のハングリー精神がなくなってきたのかと思いました。
    シックハウス症候群、きれる若者、格差社会とフリーター・ニート・ワーキングプアなど現代的なテーマを扱って
    いるのですが、それらのテーマが多すぎて絞りきれていないように感じたこと、また謎解きがあるように見えて特に言及することがなかったなど、荒さが目立ったからです。特に原田いずみというタイプは、少し極端過ぎはしないかと、現実味の薄さを感じました。そして2つの事件、2人の犯罪者の繋がりの必然性が今ひとつ薄いように思います。もしかすると謎解きの塊のような「カラマーゾフ」を読み終わった直後であり、割り引いて考えるべきなのかも知れませんが。

  • 吉川英治文学賞受賞作。新聞に連載時に途中からの読者を想定していたためか、主人公の立場が何度か繰り返し説明されるのが、少し煩わしく感じた。単行本化にあたってきれいに直していないようだ。
    ストーリーは面白く、さらさら読める語り口。シリーズ物のようで、『誰か somebody』が前作にあたるようだ。

  • これはミステリーっていうよりは
    「正義とは」「普通とは」「幸せとは」
    を問われているお話って感じだった。


    アルバイトの女の行動が最後まで理解できなかったけれど、それは、私が「普通」な人間だから
    なのかな??うーん。

全694件中 121 - 130件を表示

著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

宮部みゆきの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×