ナオミとカナコ

著者 :
  • 幻冬舎
3.99
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感想 : 463
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  • Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344026728

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりにハラハラ・ドキドキしながら、一気に最後まで読み通してしまった。おもしろかった〜

  • #読了。キュレーターを希望して百貨店に入社した直美だが、外商部にて日々我儘なお客の対応に追われる。そんな中、親友の加奈子が夫のDVに耐え続けていることを知る。自身の母もDVを受けていた家庭で育った直美は、加奈子に夫を排除するよう提案するが・・・面白かった、一気読み。稚拙な犯行ではあったが、そこをついてだんだんと窮地に落ちて行く二人の様が、よく描かれていた。

  • 面白くてがーって読めるんだけど、なんとも二人の行動がお粗末で。そりゃばれるっしょって感じ。

  • 女性2人のクライムノベル。犯罪決行を決めてからのスピード感は、凄かった。
    思い出したのは映画「テルマ&ルイーズ」と小説「OUT」。
    映像化も決まっているとか。
    楽しみです。

  • ナオミとカナコ
    二人の女性が、1つの犯罪に手を染めて・・・・

    事を成し遂げた達成感の後に襲ってくる
    不安、焦り、動揺・・・・

    「おんなの浅知恵だね」と嘯く男たちが眼に浮かびますが、
    追い詰められていくハラハラ感は絶品!!

    一気に読める1冊です。

  • 読み終わったばかり。
    すごい緊張感でなんだか疲れた。
    最後はよかったーとなぜかほっとしてしまう。

    これから2人はどんなふうに生きていくんだろう

  • あらすじ、……二人は運命を共にし、男を一人殺すことにした。
    「わたしたちは親友で、共犯者」

    復讐か、サバイバルか、自己実現か——。
    前代未聞の殺人劇が、今、動き始める。

    望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。
    夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。
    三十歳を目前にして、受け入れがたい現実に
    追いつめられた二人が下した究極の選択……。
    「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」

    最後逃げれるか……
    結構おもろかったにゃ〜

  • DV夫の殺害計画からすべてが始まった。

    読んでいて、まるで自分が追い詰められている気分になる。
    最後の最後までハラハラする展開で一気読みできる。

  • 2015.06.21

  • 一心同体で物事を進める二人。
    殺人事件を二人ですることでさらに絆が深まっていく。
    お互い裏切ることなく、相手を信じて行動する心理状況の移り変わりが明確に描かれている。
    一気に読んでしまう一冊。

  • 【ネタバレ】三十歳目前のOLと主婦の女友達二人が、主婦のDV夫を共謀して殺して完全犯罪をもくろむクライムサスペンス。殺人に至る心理描写や、ちょっとした綻びから完全犯罪が崩れていく過程がスリリングです。

  • (2015/6/16読了)
    カナコの章になってからの、読書スピードったら、はんぱない!読了後、ぞわぞわと全身総粟だち!!
    逃れられない結末になると、諦めて読んでいたので、なお一層だった。
    ↓内容に書かれている通りに、私も共犯者となった!

    (内容)
    ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。三十歳を目前にして、受け入れがたい現実に追いつめられた二人が下した究極の選択…。「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」復讐か、サバイバルか、自己実現か―。前代未聞の殺人劇が、今、動き始める。比類なき“奥田ワールド”全開!

  • 男性作家さんにありがちな「女の友情なんざw」感がなかっただけでも好感持てたり。
     * * * * * 
    クライム・ノベルではあるけど、彼女たちの意識の薄さからか、あんまり犯罪もの って気がしなかったな。
    危ういアラサー2人組の綱渡りをはらはらしながら応援してしまう、そんな感じ。
    ぶっちゃけ、殺すよりもっと酷い目に合わせたげれば良いのにって思うよね。
    なのに殺しちゃう。短絡的。
    恐怖に支配されているカナコはともかく、ナオミの感覚は中坊レベルじゃね?
    そこが一番の違和感だなぁ。
     * * * * * 
    フィクションと判っていながらも、DV男とか、ほんっと腹がたつ!
    そんな男を(例え兄と言えども)心配して事実を探求しようとする陽子さんに
    「あんた要らんことせんでよ~」って思ってしまった。
    短絡的に『排除』実行するナオミより、万引きして開きなおる朱美さんより、更に共感もてないひとだったことであるよ。
    2時間サスペンスなら、この陽子さんサイドのお話のが主流なんやろな。
    きょうだい思いのが受入れやすいんかなぁ。
    私には無理やけどなぁ こんなクズ。

    ね、我が愚弟よ。

  • 盛り上がりに欠けるかな。

  • 強すぎる女の思いやりが激しい衝動を誘い、あれよあれよという間に恐るべき歯車を回し始める。一つひとつの行為を正当化しながら、歯車はそれぞれが補い合い相俟って速度をあげていく。脇目も振らない直情径行は、あり得ない僥倖を巻き込みながら、何のひっかかりもなく所期の目的を達せしめる。スムーズすぎる展開は、後半ぼろぼろはみ出てくる蹉跌と綻びを際立たせる。包囲網をじわじわ狭める警察。虚飾と欺罔の中国人。妹の執拗な魔手はホラー映画ばりの怖さを漂わせる。急速落下の血流に何度も天を仰がせられた。ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、ラストの曖昧さは今の世の中の混沌をそのままを映し出している。

  • 初めてこんなに夢中になって読んだ本。
    そして二つの章で自分の思いが真逆になっていたことを読み終わってから発見しました。

    「ナオミの章」では、DVは確かに許してはいけないことだけれど、殺そうと考えるのは行き過ぎだと思うし、なんとか考え直してほしいと。
    また、中国人の朱美に惹かれていくナオミに、この人は万引きするような人なんだからそんな風に感じるのはおかしいと否定的でした。
    それが、「カナコの章」になると、そんなに池袋を二人でうろうろしないで、カナコがそこで働くなんて危険!と二人の危うい行動をなんとか止めようとしていました。
    そして、朱美に対する感情は「最後はこの人がきっと助けてくれるはず」と心底頼っていました。
    最後に。妹の陽子に対して。もし自分の兄弟が行方不明になったら同じようにとことん探し回ると思う。彼女が主役の展開も読んでみたいと思いました。

  • 一気読み。久しぶりにガッツリ本読んだって感じ。
    内容が内容なだけに、こんなこと言うのは不謹慎かもしれないけど、ワクワクした。
    そして最後はドキドキした。

  • 昨夜読み終わったのだが、興奮してよく眠れませんでした。
    「ネタバレを含む」を初めて使うけど
    読んでいる途中で感じたことを書きたいと思う。

    DVによる殺人というと
    乃南アサさんの「芭子&綾香シリーズ」の「綾香」の場合のように
    犯してしまった罪が深いところにあるものだが、この2人はもっと軽い。
    DV夫には強い憎しみは感じるものの
    もっとギリギリのところで痛めつけるとか、追い詰めるとか
    何かもっとやりようはなかったかなと思っていた。
    理由はどうあれ、やっぱり殺人は越えてはならないモノな気がする。

    とはいえ、何とかばれないようにならないものか、
    捕まらないでくれといつの間にか願ってしまう。
    追い詰めてくる「陽子」に、2人の側になってハラハラしてしまう。
    いろいろな綻びが出てくるたびに息が止まりそうでした。
    「加奈子」が警察に取り調べを受けている場面は痛いほど緊張した。

    それにしても「陽子」の執念はすごい。
    途中で、「加奈子」が「達郎」の子供を身ごもっていることを告白して諦めてくれないかなとか思っていました。
    プライドが高く、計算もできる彼女のこと
    血のつながった子供のことを知ればどうかなとか。

    結局、死体が出てこない場合、盗聴音源の言葉や替え玉がいたとしても「怪しい」だけなんだろうか?
    バックの中身が死体じゃなくて、生きている「達郎」という可能性だって考えられなくもない。
    それこそ、「加奈子」と「達郎」がグルという「陽子」の説も、本人たちがいなければ浮上してしまうのではないか?
    第一、彼女たちの計画があまりにズサンだし
    「直美」が一緒に殺人を犯す動機が薄いのだ。

    やっぱり殺人はだめという気持ちには変わりはない。
    でも、奥田さんの狙い通り「共犯者」の気持ちである。

    DVをする男は、いつか自分が殺されて埋められてしまうかもしれないという覚悟を持つべきだとは思う。

    • kokizoさん
      読まれたんですね!やはり殺人はNGということで、イマいちな印象でしょうか?

      確かに僕もズサンな計画と安易な殺人に違和感を感じましたが、...
      読まれたんですね!やはり殺人はNGということで、イマいちな印象でしょうか?

      確かに僕もズサンな計画と安易な殺人に違和感を感じましたが、陽子の強烈なキャラとDVで、完全に共犯者サイドで一気に読み切りました。とにかく止まらなかった!…という印象深い一冊です。

      でも殺人…ですからね。haruruさんのように否定的な感想も当然だと思います。
      2015/06/06
    • haruruさん
      kokizoさん、いやいやとってもよかったんです。
      よかったというか、言われるように「止まらない」
      軽くノリに違和感がありまくりなのに
      ...
      kokizoさん、いやいやとってもよかったんです。
      よかったというか、言われるように「止まらない」
      軽くノリに違和感がありまくりなのに
      この男が生きている価値も感じないという。。。
      このハザマで揺れました。
      一番嫌いな男ですしね。(笑)
      2015/06/08
  • 殺人を犯す前に、その行動力を別の形で使っていれば・・・と思いました。
    二人の考えの甘さに、おいおいって思ってもしまいました。

  • 夫のDVの苦しむ加奈子と親友の直美。
    二人が考えたのは、その夫を排除すること。
    クリアランスプランはうまく行き、加奈子は夫のDVから解放される。

    ずさんな計画で行われた殺人で、防犯カメラあるでしょ~と思いながら、読み進めましたが、最後の展開には、ハラハラドキドキさせられました。

    事件ものとしては物足りなかったのかもしれませんが、逃げ切った二人に拍手。

    ドラマ化が決まっているとのこと。
    楽しみです。

  • 直美と加奈子の、殺人をめぐる友情のお話。

    女性二人の話だったので、どこでどっちが裏切るんだろう?などという予想しながら読んでいたので、ラストまで二人で運命を共にした時には、ある意味、非常に清々しくて良かった。
    罪を犯した二人を、いつの間にか応援している自分がいて、倫理観とやらを考えると不思議な感覚になる小説。
    旦那の殺害について、一切後悔してない二人が、あっぱれというか、気持ちいいくらい。
    うん、面白かった。

  • 奥田さんの作品は好きなので、内容をまったくしらないまま図書館でリクエストし、読み始めた。素人ができたようなふりして大変なことに手を出すと、やっぱり大変だよって話ですね。登場人物の心理とか、のめりこんでいく環境とか、うまくいくのかいかないのかドキドキする展開とか、とても楽しめました。最後はどうなるのかと思いきや、僕は好きな終わり方でした。

  • 途中までは少しの爽快感があったが、そんなにうまくいかないだろうな・・と。最後は息苦しさで早くどうなったか知りたくて、読むのを止められず寝不足です。その後がはっきり書かれていないので、どうか二人が安息に生活できているようにという思いました。

  • デパートの外商部に勤めるナオミは華僑の女と仲良くなったことから、どんどん強くなる。
    親友のカナコがDVに苦しんでいると知って、ナオミが考えたのはカナコの夫を排除しよういうこと。
    それを実行に移したことによって、カナコもまた強さを見せる。

    「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」
    このコピーを見た時に思い出したのは桐野夏生さんの「OUT」だった。

  • 久々のジェットコースター。
    映画で観てみたい。

  • 2015年4月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
    通常の配架場所: 開架図書(2階)
    請求記号: 913.6//O54

  • 「逃げろっ〜〜〜〜」
    読み進めるうちに、
    いつの間にか 気分は 共犯者。

    ラストまで
    ドッキドキに追いかけられて
    ページめくる手 止まりませんでした。

  • 大手有名デパート 外商部の直美と専業主婦の加奈子は大学生時分からの親友。ある時直美は大事な加奈子が夫からのDVに苦しんでいる事を知ってしまう。
    前半はもっと行け!と急かす気持ちで読み進めたが後半になると二人の行く末を知るのが怖くて何度も本を伏せた。終盤は息が止まりそうになる。ドラマ化希望の秀作。流石は奥田先生!

  • ナオミとカナコ。やっちゃった❗️がんばれ、逃げろ‼️なんて応援してしまう。殺人なんだけど。

  • 私が奥田さんに期待しているのはこんな誰にでも書けそうな話ではありません。ちょっと残念。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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