永遠の仔(一)再会 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344405714

感想・レビュー・書評

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  • この本は本当に本の中に引きずりこんでくれた。
    自分の経験したことのない世界を味わわせてくれる本。
    かなりの長編だけに胸に刻まれる衝動もかなり深かった。

  • ずっと気になっていた作品でした。初天童作品です。
    数年前ドラマにもなっていたはずですが何の予備知識もなく、「1999年のこのミス第一位」というのと、帯にあった「日本ミステリーの最高峰」という文句から勝手にミステリだと思って読み始めました。
    でも途中から、期待していた「ミステリ」とは明らかに違う、ということがわかりましたが、それでも先が気になり止りませんでした。

    12歳の時に児童精神病院で出逢った優希、梁平、笙一郎。
    家庭で虐待を受け傷ついていた三人は、たった一言、一晩の思い出だけを支えにその後の人生を生きてきた。
    そして17年後、三人が再び出会ったことでそれぞれの人生が動き出します。

    入院していた1979年と1997年の物語が交互に綴られています。
    少しずつ明らかになる、彼らがしたことと彼らの心と体の傷。
    読み終えた今もいろんな考えが頭をぐるぐるしています。
    虐待を受けていた子供の心情ももちろんですが、虐待していた親の心情も書かれていたのでそちらのほうにつられてしまいました。
    以前は虐待の事件をニュースで知るたびに「何で~?」なんて思っていたのですが、子を産んだ後ではそこまでいってしまった心というものはわかるようになりました。
    今、このタイミングで読めたことをほんとうに幸運だと思っています。

    ただ認められたい、抱きしめてもらいたい。
    子だけでなく親もそう。
    人は誰しも、永遠の仔。
    いろいろ考えさせられました。しばらく世界から抜け出せそうにありません。

  • これから2冊目へ。 どうなるのかなぁ。

  • 内容
    両親から“拒絶”された3人の子供たちが
    秘密を抱えたまま、それぞれの人生を歩んできた。
    17年後、運命に導かれるように再会した3人。
    文学界を震撼させた大傑作。

    感想
    重い...哀しい...

    自分自身のこれまでの人生を振り返ってしまった。
    それは育ててくれた両親への思いにとどまらず、
    これまで出会ってきた友人、同僚、仕事相手・・・、
    人と人とのつながりや
    自分の発する何気ない言葉や立ち居振る舞い方にも
    思いが巡る。

    “生きる”、ただそのことの尊さ、難しさを考えさせられる重厚な物語、です。

  • 全5巻まとめて。

    知り合いに薦められて手にした本。
    寝る間も惜しんで一気に読破しました。

    幼い頃に親から虐待を受けたジラフとモウル、
    そしてルフィンこと優希。
    生々しい虐待の様子と子供の心情に
    胸が苦しくなりつつも、読むのを止められない。
    苦い経験とともに生きていくこと、目を背けて逃げること、
    生きる価値、お互いを認め合うこと。

    文章が読みやすく、スピード感もあるので、
    映画を観ているような感覚でストーリーに入り込めます。

  • 夏休みなので、読みごたえのある作品を手に取りました。
    全五巻のうち、まだ一巻目だけど深いですねぇ。
    これからどう絡まって行くのか楽しみです。

  • 何度も読み返している本です。

  • 読了

  • 05.10.5

  • 2010.03.26

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著者プロフィール

天童 荒太(てんどう・あらた):1960(昭和35)年、愛媛県生まれ。1986年「白の家族」で野性時代新人文学賞受賞。1996年『家族狩り』で山本周五郎賞受賞。2000年『永遠の仔』で日本推理作家協会賞受賞。2009年『悼む人』で直木賞を受賞。2013年『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞する。他に『あふれた愛』『包帯クラブ』『包帯クラブ ルック・アット・ミー!』『静人日記』『ムーンナイト・ダイバー』『ペインレス』『巡礼の家』などがある。

「2022年 『君たちが生き延びるために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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