みずをくむプリンセス

  • さ・え・ら書房
4.02
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本棚登録 : 563
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784378041483

作品紹介・あらすじ

わたしはプリンセス・ジージー。わたしの王国、それはアフリカの空と土ぼこりのたつ大地。でも、そこに水はない。だからわたしは、朝はやくおきて、ずっとずっととおくまで水をくみにいく。いつの日か、わたしの王国に、つめたくてきれいな水があるといいな。いつの日か、きっと。

アフリカの、ある水くみ少女の一日を描いた絵本です。もとになる話をしてくれたのは、スーパーモデルのジョージー・バディエルさんです。ジョージーは、有名なファッションショーや、雑誌のモデルとして、世界中で活躍しています。
ジョージーは、西アフリカのブルキナファソで生まれました。子どものころ、水くみをした経験があり、水がどんなに大切か、よくわかっています。ジョージーは、いまアフリカで井戸をつくる運動をしています。ひとりでも多くの人が、きれいな水を手に入れられるように、プリンセス・ジージーの夢みた王国が、ほんとうになりますようにと。

感想・レビュー・書評

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  • 日本って本当水に恵まれているんだなと思った。
    ほぼ丸一日かけて水を汲みにいく。
    汲んだからといってすぐに水が飲める訳でもない。
    暑い中水も飲まずに歩いて水を汲みに行く。
    日本に住んでいるといつでも水道の蛇口をひねればすぐに飲める水が出てくる。
    それが幸せなんだってことに気付かされる。
    …今能登でまだ水道が復旧していないところが1日でも1分でも1秒でも早く水が使えるようになりますように。
    万博や裏金じゃなくて、今この時困っている人に正しく税金が使われますように。
    そういう使われ方なら文句言わないよ。
    これから暑くなる前に、早く。

  • 2021年、読書感想文課題図書 小学低学年

    これは子どもたちに是非是非読んでほしいな
    もちろん 大人にも

    「あら、大変。かわいそう」
    なんて感想ではなく……

    西アフリカのブルキナファソという国
    (アホな私は知らなかった)
    茶色く濁った水を汲むために何時間も歩く
    その情景の絵が美しい
    砂埃がかかってきそうだ

    少女はたくさんのものをはぐくみながら
    水を汲むためにお母さんと歩く

    お話の元になった、スーパーモデルのジョージーさんの「井戸をつくる活動」
    誰もがきれいなおいしい水を飲めますように

    ≪ 水をくむ 遠くの川で また今日も ≫

  • 課題図書ということで読んでみました。
    私はアフリカのある国で先生をしていました。

    この水は飲んではいけない、だから洗濯に使いなさい
    とか
    雨が降ったから水を溜めておいた、だからうちはまだ水があるよ
    とか
    今日は断水してるね、水がなくなってしまったのね
    とか
    そんなことがアフリカでは当たり前。もちろん全ての地域がそんなわけではないけれど、でもそんな場所で生きている人たちはたくさんいます。

    日本では、飲み水はもちろん身近にある。
    でも、飲める水でお風呂に入ったり、洗濯したりできるんだっていうことを感じている人はどれくらいいるんだろう。

    アフリカの人たちみんながかわいそうという考えも、なんか違う気がする。だってアフリカの人たちは幸せそうに笑う。アフリカの大地は生きる力をくれる気がする。だからこの本を読んでかわいそう、だけの感想ではなくて、もっとアフリカを知って欲しいなって思う。そんな私もアフリカ全てを知り尽くしているわけではないけど。

    私はこの本はとってもあたたかいなって思いました。そしてこの本を通してアフリカに興味を持つきっかけになったらいいなあって思いました。

  • 親子で読んで欲しい本だと思います。むしろ、大人だからこそ、絵と文をよく読み、理解しなければ、知らなければと思います。子どもたちと語って欲しい1冊かも。

  • プリンセスと言っても、本当のプリンセスではない。
    プリンセスのジージー、家庭でそう呼ばれている女の子のお話。

    アフリカで普通に愛されて普通に暮らしている、女の子。
    だけど、ここでは水を手に入れるのがとても難しい。
    朝早くに起きて、頭に壺を載せ、遠い遠いところまで、お母さんと水を汲みに行く。
    道中歌ったり、踊ったり、着いた先では順番待ちの間お友達と遊んだり、楽しい時間を過ごす。
    やっと手に入れた水も決してきれいな水ではない。
    一日かけて水を汲んできて、家事をして、寝て、そして翌日また水を汲みに行く。

    決して不幸に暮らしているわけではないけれど、水をくむだけで終わる一日。
    学校どころではない。
    きびしい現実。

    5歳、8歳娘に読み聞かせ。
    5歳にはその厳しさが伝わらなかったようだけれど、8歳には何か感じるものがあった様子。

  • 小2の娘と読んで感動しました。娘の心にも何か響くものがあったように感じました。毎日あたり前のように使っている水、改めて大切に使おうと思いました。

  • プリンセス・ジージーの住むところはアフリカの、空と土ぼこりの大地。プリンセスは、朝早くから、遠くまで、水をくみにいく。くむ水は、泥の混ざった茶色い水。その水をきれいにして、飲み水や料理、洗濯に使う。プリンセスの願いは、だれもが、いつでも、きれいで安全な水を使えるようになること。
    ※アフリカの水問題が、伝わる絵本。

  • 2021年度の課題図書、小学校低学年向け。

    あさはやく おきて、
    ぼんやりしたまま したくして、
    つぼを あたまに のせる。

    ずっとずっと とおくまで、
    きょうも わたしは
    みずを くみに いく。
    (カバーそでより)

    西アフリカのブルキナファソには、水がない。
    井戸がないので、水を手に入れるために、川まで平均6.5キロの道を歩いていかねばならないという。
    信じられないですね……人より多く水分を取る私には、おそろしい話です。(申し訳ありません)
    まずは知ることから、という感じの絵本。
    世界中で活躍するモデルのジョージー・バディエルさんという方のはなしが元になっているそうです。
    絵本の黒人女性たちは、しなやかで美しいです。

  • 蛇口を捻れば簡単に水が出てくる所で生きていけるのは、すごく、ものすごく恵まれた事だと心に刻まないといけない。当然ではないこと。
    そして、その権利は世界中の人が持ってるのに使えてない人がいること。肝に銘じないといけない。

  • 2021年課題図書(低学年)その4。

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著者プロフィール

文 スーザン・ヴァーデ(Susan Verde)
小学校の先生を経て、絵本作家に。『びじゅつかんへいこう』(原題:The Museum、ピーター・H・レイノルズ絵、国土社)などの作品がある。米国ニューヨーク州で双子の息子たちと娘といっしょにくらし、執筆のかたわら、子どものためのヨガ教室をひらいている。

「2020年 『みずをくむプリンセス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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