出世花 (祥伝社文庫) (祥伝社文庫 た 28-1)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 144
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396334352

感想・レビュー・書評

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  • 死と向き合う作品。女主人公の原型はこのころから固まっていたのかも。

  • 「おくりびと」の江戸時代版。とはいえ、私は断然この作品の方がそれぞれの思いが伝わってきて好き。毎度の事ながら著者の描く登場人物達は、皆まっすぐで人情に溢れていて好感が持てる。
    今回ミステリー要素が多かったのは意外な気がしたけど、それはそれで良い。

    しかしながら母の葬儀の時の事を思い出して、読みながら辛くなってしまった。

  • みをつくし料理帖シリーズのように、シリーズにしてほしい。
    登場人物がみんないい。切なく、しかし温かい。

  • 「おくりびと」を観てないのもあり、新鮮で読みごたえがあった。
    人との繋がりや命をあたたかく感じられる。

  • 江戸時代の暮らしぶりが湯灌の仕事を通して描かれる。“落合蛍”など読みながら涙が落ちる。正真を始め、厳しくも優しい人たちに見守られる様子に心が温かくなる。

  •  これは面白い!
     マンガ原作者だけあり、登場人物の視点が安定しなくて「これ誰の視点だっけ?」と戸惑うところがあるのだけれど、縁と登場人物たちの情感が豊かで、読後がさわやか。

     マンガも同じ題材でかいているらしいので読んでみたいなーと。

  •  火葬が普及し始めた江戸の世、亡くなった人々の体を、焼き場にもちこむ前に湯灌をし、身奇麗にしてから棺に入れる。菩提寺には出家したお坊さんたちのほかに、そういう仕事に携わる、毛坊主と呼ばれる人たちがいる。

     主人公の少女・縁の父親は、妻敵討ち(妻と駆け落ちした間男を追って討つこと)のために、藩を離れて長い旅に出ていた武士だった。しかし道なかばで毒草にあたって、倒れてしまう。はからずもその末期を看取ることとなった寺の人々は、死にゆく男の願いを聞いて、ひとり残された少女の面倒を見ることになる。

     成長し、出家して湯灌にたずさわることになった縁。
     ときに屍洗いと侮蔑されて傷つき、ときに隠された人のつらい秘密に触れて苦しみながらも、心を込めて遺体を清め続ける縁はやがて、その心根の美しさから人々に「三昧聖(さんまいひじり)」と呼ばれるようになるが……。

     キャッチコピーに江戸時代の「おくりびと」と書かれていて、その広報の仕方はなんだかなあとか思ったのだけれど、それはさておき、とてもよかったです。

    「銀二貫」といい「みをつくし料理帖」シリーズといい、高田郁さんの小説は、人情と登場人物の心根のよさに、心をあらわれるような作品ばかりです。どの作品の主人公も、不慮の災害や事故等でつらい思いを重ねて、けれどその中でも我が身の不運をひがむことなく、ときに苦しみながらも前を向いて成長していく。周囲の人々から注がれるやさしさや情を見落とすことなく、まっすぐに顔を上げている。

     時代ものがお好きな方には、すごくオススメの作家さんです。

  •  女版おくりびとと誰しもが思うだろう。
     おくりびと自体、話題だったから観たけれど、なんだかよくわからなかった世界だ。
     あーああいう感じかーと思いながらも、最後まで読む気になったり、情景が目に浮かぶような描写はさすがと思う。

     お紋みたいな女、大嫌いだ。
     まさにサヨリのようだ。

  • せつない。

  • 心がほわっとあったかくなる
    あぁ、いいな。
    最期はこんな人たちに出会いたいなと。
    一気に読み切った。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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