誰も知らない世界のことわざ

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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422701059

感想・レビュー・書評

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  • 世界44言語の51のことわざを紹介した本。
    日本は2つ・・・“サルも木から落ちる”と“猫をかぶる”。
    他国の人からすれば、意味わからないかも。
    そう、他の言語のことわざだって、
    日本人からすれば意味不明多数。
    その言語を使う地域の生活環境・・・自然との関わりや
    身近な動植物、言い伝えや考え方が含まれているのだから。
    つまり、この言語にはこんな“ことわざ”があるよ、
    他にどんなことわざがあるか調べるのも面白いよ、
    という、言語への誘いの本だとも思えました。
    優しい色遣いのイラスト、各ことわざの解説の中の
    ちょっとした蘊蓄も好感。
    紹介されたことわざの中では、ブルガリア語の
    “一滴 一滴が いつしか湖をつくる”
    が、私のお気に入りです(^^♪

  • 日本の諺は中学を受験する時に、四字熟語や故事成語は大学受験、漢検受検の時にだいぶ覚えたものだ。
    そのほとんどは抜け落ちてしまったが。

    そういえば英語の諺も授業中に覚えたっけ。
    でも覚えているのは、Time fliesくらい。

    独特の言い回しのある諺は世界中にあるようで......。
    「ザワークラウトの中で自転車をこぐ」
    ザワークラウトといえばドイツ、だからこの諺は......
    フランス!?
    意味は「お手上げ」、そんなことになったらにっちもさっちも行かないし、全身酸っぱくなったら確かにお手上げ。

    「エビサンドに乗ってすべっていく」
    のは、スウェーデン。
    人生スイスイ、の意味らしい。
    それにしてもパンは滑るんだろうか。
    マヨネーズがはみ出るから滑るのかもしれない。

    えびサンドはスウェーデンの文化とは切ってもきれないソウルフードということなので、もし日本語にするなら、「おむすびころりん」!

    「馬馬虎虎」まーまーふーふーと読む。
    中国語の普通語、北京語。
    NHKの語学講座で出てきて唯一覚えた諺(全然覚えていないな私ってば)。
    それにしても「マンダリン」が北京語を表しているとは知らず。

    全部面白い。愉快。
    そして味のあるイラストもまた不思議な諺の世界を表していて楽しい。

  • 誰も知らないことって世界中に沢山あるんですねぇ

  • スペイン語の「あなたは私のオレンジの片割れ」。スウェーデン語の「エビサンドにのって滑っていく」。モンゴル語の「神の祝福がありますように。そしてあなたの口ひげがふさふさの芝のように伸びますように」など世界中のことわざを紹介する一冊。
    なんとなく意味が分かるものから、何言っているんだ? と思うものまで。原語文字でも書いてある。日本語とは全く違うデザイン文字に見えなくもない文字を見るだけでも楽しい。
    「あなたの膵臓を食べたい」というタイトルは、ペルシア語の「あなたのレバーをいただきます」から来ているのだろうか、という未読者からのぼやき。

  • 温かくポップな表紙は、本書の挿絵をコラージュ風にまとめたもの。
    なんて可愛い。これでは思わず手に取ってしまうというもの。
    既刊の「翻訳できない世界のことば」と同じ著者・訳者による作品だ。
    開いたどのページからでも読めるが、出来ればこの「はじめに」を読んでから。
    51のことわざを提供する著者の心意気が、それは慎ましく優しく詩的に語られている。
    そして、ゆっくり丁寧にめくって、ひとつずつのことわざを味わう旅に出よう。

    両開きのページの右側にことわざと挿絵、左ページには10数行の解説。
    この解説が、時にことわざ本来の意味合いから逸脱して「??」となることもままあるが、まぁこれは、著者の短いコラム程度に思って楽しむ方が良いかも。
    右ページの挿絵が、それはシュールだったりひょうきんだったり可愛かったり、とにかく巧い。
    見知らぬ国の、初めて聞くことわざからここまでイメージを膨らませる作業は、どれほど大変で、かつ楽しかったことだろう。

    日本からは「サルも木から落ちる」と「猫をかぶる」が登場している。
    この企画に参加出来たのなら「猫の手も借りたい」と「割れ鍋に綴じ蓋」も推薦したのに・笑
    妙に共感してしまったのは、ペルシア語の「あなたのレバーをいただきます」というもの。
    これは「食べてしまいたいくらい、あなたを愛している」という意味らしい。さすがの肉食系だ。でもこれを言われたらどう返せば良いのだろう?ええ、私も、かな?いや、かなり恥ずかしいぞ。

    お国柄を感じたもののひとつが、ドイツ語の「ラディッシュを下から見る」というもの。
    これはケンシロウ風に言うと「お前はもう死んでいる」ということらしい。いやぁ、面白いわ。このことわざでは、ラディッシュを下から見ているのはなんとミミズ!
    良く似たことわざが日本にもあるなと思ったものもいくつもある。

    好きなことわざは何かと聞かれた時、「禍福はあざなえる縄のごとし」と答えたら「何それ?」と失笑された過去がある。ところが、アラビア語のことわざに「ある日はハチミツ、ある日は玉ねぎ」という同じ意味合いのものがあるのを発見。よし、今度はこれを言ってみよう。
    思わず吹きだしたり感心したりの繰り返しのあと、後書きを読んで再び「はじめに」を読む。
    うーん、より一層味わい深い。

    ストーリー性は一切ないけれど読んでいて楽しく、世界というものの切り口の新しさに惚れ惚れする。何よりビジュアル的に美しいので、プレゼントにも喜ばれそうだ。

    • nejidonさん
      読書猫さん、こんばんは(^^♪
      コメントありがとうございます。
      本らしい本!そうですね、まさに私もそう思います。
      取材に手をかけて美し...
      読書猫さん、こんばんは(^^♪
      コメントありがとうございます。
      本らしい本!そうですね、まさに私もそう思います。
      取材に手をかけて美しく仕上げる、しかも中身は興味深い。良いことずくめです。
      序文と後書きに著者の思いが込められたものが特に好きなので、その意味でも◎です。

      ふふふ、読書猫さんはこのことわざに食いつきましたか。
      しかし「レバー」だなんて。。。
      レバーは苦手なので、出来れば他の臓器にしてもらいたいです(笑)。
      このことわざもそうですが、解説を読んでも「??」というのがいくつもあります。
      フィンランド語の「エビサンドにのって滑っていく」なんて、まさにそうです。??でしょう?
      「乳母日傘」で生まれ育ち、「左うちわ」で暮らしているひとのことらしいです。
      世界は広い、そんなことを実感させられますね。

      この前のシリーズはいつもお手紙交換している姪にプレゼントしました。
      今回のは自分にプレゼントです(^^♪
      毎晩開いてはニヤニヤ笑っておりまする。
      そうですよね、次なるシリーズが楽しみになっています!
      2018/03/26
    • 淳水堂さん
      nejidonさん いいねありがとうございます!
      この作者の「ことわざ」と、「言葉」は、nejidonさんはじめとするみなさんのレビューで...
      nejidonさん いいねありがとうございます!
      この作者の「ことわざ」と、「言葉」は、nejidonさんはじめとするみなさんのレビューで興味を持ちました。
      それにしても、「ラディッシュを」ではやっぱり北斗の拳を連想しましたよね?!(笑)

      作者の一言も面白く、絵も可愛らしく、みなさまから良い本を紹介していただきました。
      2019/12/01
    • nejidonさん
      淳水堂さん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      しかも、こんな古いレビューを見つけて下さって(笑)かえってすみません。
      淳水...
      淳水堂さん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      しかも、こんな古いレビューを見つけて下さって(笑)かえってすみません。
      淳水堂さんも楽しまれたようで何よりです!
      ブクログを続けていて良かったと思うのは、「レビューで面白そうなので、
      私も読んでみた」と言われる時です。
      なかなか現実生活では味わえない部分ですものね。
      まだ誰のレバーも食べていないワタクシですが(笑)興味深い本に出会いましたら
      また教えてくださいね♪
      2019/12/02
  • 翻訳できない世界のことばが良かったので、すかさずAmazonでポチり。今回もヒンディー語が引っかかったので、ヒンディー語について勉強してみたくなった…!

  • 国によって表現の仕方が違って面白い

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00250181

  • 世界のことわざをポップなイラストで紹介されている大人向けの絵本。ポルトガル語の「ロバにスポンジケーキ」英語の「PとQには気をつけて」は意味がなんとなくわかるが、ペルシャ語の「あなたのレバーをいただきます」(心から愛している)って恐いし。ルーマニア語の「誰かをその人のスイカからひっぱり出す」(怒らせる)なんて想像もつかない。アラビア語の「ある日ははちみつ、ある日はタマネギ」ケセラセラってことね。イタリア語「オオカミの口の中へ」(がんばれ!)楽しい。

  • ところ変わればことわざも変わる。

    最近話題のシリーズから。なかなか意味がわからないものも、納得できるものも。

    アラビア語:ある日はハチミツ、ある日はタマネギ。
    スペイン語:あなたは、私のオレンジの片割れ。
    フランス語:さて、羊に戻るとしようか。
    ドイツ語:あそこでクマがおどっているよ!

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著者プロフィール

エラ・フランシス・サンダース
イギリス在住のライター、イラストレーター。著書に"Lost in Translation: An Illustrated Compendium of Untranslatable Words from Around the World"(邦題:翻訳できない世界のことば)、"The Illustrated Book of Sayings: Curious Expressions from Around the World"(邦題:誰も知らない世界のことわざ)、"Eating the Sun: Small Musing on a Vast Universe”(邦題:ことばにできない宇宙のふしぎ)がある。

「2021年 『もういちど そばに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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