誰も知らない世界のことわざ

  • 創元社
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感想 : 139
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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422701059

感想・レビュー・書評

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  • 【あらすじ】
    「ロバにスポンジケーキ」「ウサギになって旅をする」「あなたのレバーをいただきます」……? 世界には、こんなにも風変りで美しい表現方法がたくさんある! 世界的ベストセラー LOST IN TRANSLATION(邦題『翻訳できない世界のことば』)の著者が、世界のユニークなことわざや慣用句を51語集め、感性あふれる文と絵で紹介した一冊。人生を豊かに生き抜いてきた、先人の知恵の数々に出会えます。

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    パッと読んだだけでは全く意味がわからない言葉でも、その状況を具体的にイメージすると「なるほどわかる!あるある!」という気持ちになるのがことわざだと思います。世界にはいろいろな文化があり、その文化ならではの「わかる!あるある!」がことわざには詰まっているんですね。
    日本だと「馬の耳に念仏」なのが、ポルトガルでは「ロバにスポンジケーキ」になるのかぁ…。ちょっと「言ったもん勝ち」な感じがあって面白いです。

  •  この本では、作者のエラ・フランシス・サンダースさんによって選ばれた世界の様々な言語のことわざ達が紹介されています。文章だけではなく、カラフルで綺麗な絵とともに解説されているので、誰でも気軽に手に取って読めると思います。イラストの方のページには原語も記されているので、語学に興味のある人にもおすすめです。
     日本語からは「サルも木から落ちる」や「猫を被る」が紹介されています。外国からは、私たちが普段から慣れ親しんでいるこのことわざも、どこか不思議な発想に感じるのかもしれません。そういった各国の文化や歴史、価値観の微妙な違いや雰囲気を知ることもできます。
     紹介されている中で私が好きなことわざは「あなたは私のオレンジの片割れ」と「PとQに気を付けて」ということわざです。ぜひこのことわざの意味や背景を読んで確かめてみてください。

    所蔵: 本館2階西閲覧室(社会系) 388.8||Sa -
    しゃけ

  • 世界には、こんなにたくさんの言語があるんだ?!
    ことわざよりも言語の多さにびっくりするかもしれない本。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    見開きで、ひとつのことわざが紹介されており、その数なんと51個。
    左ページにはことわざの紹介、右ページには、まるでポストカードのようなイラストが描かれてていて、とても読みやすくめくりたくなる1冊です。

    なによりも「地球にはこんなにも多くの言語がある」ことに、一番びっくりしました。
    英語、イタリア語、スペイン語など、よく聞く言語だけではなく、イディッシュ語、チェコ語、スワヒリ語などのことわざもあります。
    この本からわかること、それは世界にある今まで知らなかった言語の存在をしることができる、だけではありません。
    一読しただけでは意味がつかめない1つ1つのことわざから、その言語を話す人たちの文化にまで触れることができるのです。
    かわいらしいイラストとやさしい文章から、こんなに深い言語の入り口にまで立ててしまうのですから、すごい1冊だなと思いました。

    「猫のように熱いおかゆのまわりを歩く」(フィンランド語)が、一番のお気にいりことわざです。
    意味を知ると猫があんまりかわいくみえなくなることわざなのですが、でも著者のイラストの、ツンとした猫の顔と意味を見比べていると、その滑稽さに思わず笑ってしまうことわざです。

    さてさて、あなたのお気に入りのことわざは、どれでしょうか?
    じっくり味わって、選んでみてくださいね。

  • 言葉の本、好き。ことわざの定義は分からないけど、他の国のものは、ことわざというよりは気の利いた言い回し。「あなたは、わたしのオレンジの片割れ」「オオカミの口の中へ!」「ある日ははちみつ、ある日たまねぎ」がお気に入り。

  • 2020年6月6日
    日本テレビ『世界一受けたい授業』にて
    上白石萌音がオススメの一冊として
    『誰も知らない世界のことわざ』
    を紹介しました。
    3位はポルトガルのことわざ
    「ロバにスポンジケーキ」
    2位はペルシャのことわざ
    「あなたのレバーをいただきます」
    1位はブラジルのことわざ
    「ピラニアがいっぱいの川で、ワニは背泳ぎをする」
    と世界のことわざをランキングで。
    放送後、注文が殺到し、Amazonだけでなく
    創元社さま公式でさえも
    完売。
    出版元の創元社が重版出来を発表しました。
    https://twitter.com/sogensha/status/1269795497679572992
    https://www.sogensha.co.jp/news/2020/06/post-55.html
    その時の記事。
    「上白石萌音が“今読んでほしい本”紹介」(ナリナリドットコム)
    https://www.narinari.com/Nd/20200660194.html

  • session-22で倉本さおりさんが紹介。

  • 説明がないと、ことわざってハテナだらけですね。

  • 「翻訳できない世界のことば」の著者による世界のことわざ集め。
    ことわざはその国の自然のものを扱っている。それらをどう理解してきたかとして、自分や自分の周りにいる人たちを理解してともに生きてゆくべき出来事を見てゆこう、という試み。
    「努めて、自分のことばにもっと慎重になろう。口にしたときにはなんの意味もないように思える言葉でも、結果的に力を持ってしまうことがある。播くつもりさえなかった言葉の種が、自分を離れて人々の中で育ち始めることもあるのだ」(P003)


    その国の独自の表現なのか、解説なしでは全くわからなかったもの

    ❐ザワークラウトの中で自転車を漕ぐ(フランス)
     ???と思っていたら、「もう一歩も進めず、その見込みもなくお手上げ」な状態らしい。

    ❐目がわたしについて行った(マルタ)
     目を道連れにする→眠りにつく、なのだそうだ。これまたうまい表現。それなら私の目はいつでもどこでも私についてきている。昔は授業に、今は職場に(苦笑)

    ❐オオカミの口の中へ!(イタリア)
     てっきり「虎穴に入らんば〜」とか「後門の狼前門の〜」とか、危険を犯す意味かと思ったら全く反対で、「幸運を祈る!がんばれ!」という意味なんだそうだ。言われた方は「くたばれオオカミ!」で返すんだって。これぞ授業では習わない言葉ってやつだ。

    ❐神の祝福がありますように。そしてあなたの口ひげがふさふさの柴のように伸びますように(モンゴル)
     くしゃみをした時の祈りの言葉なんだそうだ。長い!口髭云々というのは理想の男性像なのですね。
     くしゃみに対しては、英語でGOD Bless you、日本の古典でも離れて暮らす若様のために「苦沙弥苦沙弥」と唱え続ける乳母さんのお話がありました。

    ❐誰かをその人のスイカから引っ張り出す(ルーマニア)
     いやいやいや、わからん!!
     「その人を怒らせて狂ったようにさせる」んだそうだ。やっぱりわからん!

    ❐カラスが飛び立ち、梨が落ちる(韓国)
     てっきり因果関係がある、ということわざかと思ったら、「いかにも関係がありそうなふたつのことがらの間に、必ずも因果関係があるわけでないことを表している」とのこと。
     気軽に意味があると結びつけたがったり、意味のない情報から意味を見出したくなることへの判断ミスには気をつけましょう、という作者の感想。

    ❐目から遠ざかれば心からも(ヘブライ)
     「会えない時間が〜♪愛育てるのさ〜♪」…とは真逆の言葉。これはこれで真実。

    ❐馬馬虎虎(中国)
     まーまーふーふー、と読み、「まあまあ」ということらしい。意味は通じなかったけど、なんだかゴロがいいというか、これを言われたら許してしまいそうな感じだ(笑)



    同じような表現が日本にもあるよな〜というもの

    ❐彼の鼻は、雲を突き破っている(セルビア)
     「舞い上がってうぬぼれている」という意味なので、日本からすれば「天狗になる」「鼻が高い」という言葉と同じだなと思ったのですが、作者は「奇妙でドキッとする表現」と書いている。英語にはない表現なのだろうか。

    ❐一滴一滴が、いつしか湖を作る(ブルガリア)
     これは世界各国にいろんな言い回しがありそうですね。日本だけでも「五劫の擦り切れ」「石の上にも三年」「雨垂れ岩を穿つ」「塵も積もれば山となる」「千里の道も一歩から」などと類似表現がいくつか。

    ❐テーブルクロスには小さすぎ、ナプキンには大きすぎる(オランダ)
     まさに「帯に短し たすきに長し」

    ❐ラディッシュを下から見る(ドイツ)
     「あなたはすでに死んで埋められている」だそうだ。うわあ文学的。
     日本語だと「三途の川」「お花畑が」「人より高いところに上がる(時代劇でならず者が、処刑台に上がることになるぞ、という表現)」「お前はすでに死んでいる(北斗の拳です)」ってところだろうか。



    日本のことわざはこちらが収録

    ❐猿も木から落ちる

    ❐猫をかぶる
     著者は、日本人は猫のことわざが多い、として「猫が茶を吹く(滑稽な様子)」「猫がくるみを回すよう(じゃれたりちょっかいを出したりする)」「猫に傘(驚くこと、嫌がること)」「猫も杓子も」を上げているが、最後の一つ以外知らなかった。

    • goya626さん
      こりゃあ面白そうじゃあありませんか。
      こりゃあ面白そうじゃあありませんか。
      2019/12/01
    • 淳水堂さん
      goya626さんこんにちは!

      翻訳できない世界の言葉 に続きこちらも楽しいですよ!

      goya626さんこんにちは!

      翻訳できない世界の言葉 に続きこちらも楽しいですよ!

      2019/12/02
  • 「翻訳できない世界のことば」のシリーズ。

    素敵な絵と一緒に、世界の不思議な言葉・ことわざを紹介するという、絵本、かな。これも、前作と同様に、1度読んでおしまいという本ではなくて、たまに開いて、世界各国の考え方、言葉を「おもしろーい」と楽しむための本。

    日本のことわざからは、
    「猿も木から落ちる」
    「猫をかぶる」
    が取り上げられてました。

    いくつかあった、愛情を表現するためのことわざが興味深った。オレンジだったり、レバーだったり、郵便配達員のくつ下だったり。知らなかったら、愛の告白だってわからないね(笑)。

  • 世界には色々な諺があり、その諺の意味が似ているものが多いが、言い方が国ごとに違っていて、それがとても面白かった。その国で日常的に使用しているものや、国ごとにメジャーな動物が違っていて、「日本だと犬を使った諺が多いけど、この国はロバなんだ」といったような違いに触れる事ができ、その国で過ごす人々のより生活に沿った文化を垣間見る事ができて楽しかった。日本で当たり前に使っている諺も、海を越えると変だとか面白い言い方だと思うものもあるのかもしれない。もっと海外にある多くの諺を知りたい。知って文化交流をしたいと思う。

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著者プロフィール

エラ・フランシス・サンダース
イギリス在住のライター、イラストレーター。著書に"Lost in Translation: An Illustrated Compendium of Untranslatable Words from Around the World"(邦題:翻訳できない世界のことば)、"The Illustrated Book of Sayings: Curious Expressions from Around the World"(邦題:誰も知らない世界のことわざ)、"Eating the Sun: Small Musing on a Vast Universe”(邦題:ことばにできない宇宙のふしぎ)がある。

「2021年 『もういちど そばに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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