この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講
- ダイヤモンド社 (2011年11月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478013243
作品紹介・あらすじ
クソつまらなくて退屈、そんな「ミクロ経済学」のイメージを「世界で唯一のお笑い経済学者」がぶっとばす! 需要と供給からゲーム理論までカバーし、お笑いと経済学を両立した奇跡の入門書、ついに日本上陸!
感想・レビュー・書評
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ミクロ経済学を分かりやすく解説したマンガの訳本。
最適化する個人、取引、ゲーム理論、パレート改善、囚人のジレンマ、市場、需要と供給、弾力性など、ミクロ経済の概要を理解するための概念を解説している。
今まで、経済学の教科書などで勉強しても理解できなかった人には、とてもよいかもしれない。
しかし、概念のきちんとした定義が後半の「用語集」にしかないので、ある程度は経済学を勉強したことがあり、言葉について聞きかじったことのある、もしくは既にだいたい理解した人でないと難しいかもしれない。
ミクロ経済の知識のない人が、ゼロから勉強するための本ではない。
自分はミクロ経済について断片的にしか学んでいなかったので、最適化する個人、取引、ゲーム理論など、元々ある程度の知識があった概念については理解が深まったが、よく理解していない概念については、分からず仕舞いであった。
また、本書の解説でも触れられているが、本書はあくまでもミクロ経済学の基礎について取り扱っているので、行動経済学的な知見はあまり出てこないし、個別具体的な事象についても取り扱っていない。あくまで、基礎的な理論を理解しましょうというのが目的である。
本書を読んだだけで、ミクロ経済学を理解できる訳ではないが、途中で挫折した人や、ある程度勉強した人が全体を俯瞰するためには、一助となる一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
分かりやすく、マンガ形式で説明されているので初心者にオススメ!
大学1年次に出会いたかったなー。 -
「経済学ってそもそも何を扱うの?」こんな問いで始まる本書は、この答えが何もアタマに浮かばないアナタのために書かれた経済学の入門書だ。さて、本書は、経済学で扱うのは、「最適化する個人(=合理的個人)」だと明快な答えを提供するのだが、これまたよくわからない。けれども、このよくわからない「最適化する個人」がどんなものなのかをストーリーの中で説明していくうちに、経済学で重要となる「ディシジョンツリー」、「パレート効率性」、「ゲーム理論」などをひと通り概説してしまうというハナレワザを、本書は成し遂げてしまうのだ。
本書のもう1つの特徴として、経済学とお笑いの両立が挙げられる。全編がまんがで描かれるのは、それが各理論の理解の手助けになるだけでなく、読者がクスクス笑いながら最後まで読めるようにという、明白な意図がある。
これだけで経済学がわかるとは言えないが、経済学世界を素早く見渡せる「見取り図」として、おススメの一冊だ。 -
ミクロ経済学の概略を漫画で表現した本。
絵も内容も、違和感なく読める。
1 個人の最適化戦略
2 相互関係における最適化戦略
3 市場における最適化戦略 -
概要をさらっと理解するのには良い。
最後にまとめの章を設けてあるのは素晴らしい。ミクロ経済学を俯瞰して見るという本書の役割を合っており、時間がなければ最後の章だけ見るのもあり