つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫 よ 18-1)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480421746

感想・レビュー・書評

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  • 静かな物語。でもなんだかあたたかくて深い味わいのある作品。偶然同じ町に住んで偶然出会った人たちが、つかずはなれずという距離感で交流を続けるうちに、どんどんお互いの深いところにまで入っていく感じがとてもいいなと思った。
    近隣の人たちとの交流、いいな〜

  • すごく優しい文体で、大きなことは起こらないが懐かしくもあるお話。
    ただ、たまに自分とはリズムがズレてしまってしっくりこなかった。
    たぶん、ドンピシャな人はたくさんいるんだろうなぁ。

  • 雨降りの先生、帽子屋の桜田さん、果物屋の青年、舞台女優の奈々津さん。
    劇場地下の小さなコーヒースタンドのタブラさん。古本屋のデ・二ーロの親方。
    ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
    月舟町。クロケット。二重空間移動装置。手品。苦いエスプレーソ。
    屋根裏部屋の2つの机。
    唐辛子千夜一夜奇譚。
    そしてつむじ風食堂。
    ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
    月舟町の住人たち皆、不思議と馴染むような愛おしくなるような暖かな気持ちにさせられました。
    登場する人物から物から物語の全体の雰囲気に至るまで…とにかく個人的にはツボでした。

  • 物静かな、表紙そのままの世界観。
    そこには大きな事件もなければ謎解きもトラブルも教訓も恋愛もなんにもない。
    初めから終わりまで、感情が動くことがない。けれどもあっという間に引き込まれて、淡々と進んでいって終わりを迎える。
    なんとも言えない魅力がある1冊。
    この空気感に触れるだけでも読む価値があると思う。

  • 何度読んでも、この世界が好きです。
    月舟町も行ってみたいですし、むしろ暮らしたいです。
    世界の片隅にあるようで無いようで…でも暮らしがある感じが心地好いです。
    登場人物たちも不思議な空気の人たちでした。
    ああ…月舟町で暮らしたいです。つくづく。

  • 眠れない夜に読み始めた本。
    それからは夜だけじゃなくカフェにもどこにも持っていったけど、やっぱり家族が寝静まった後に少しずつゆっくり読むのが一番合ってた気がする。
    好きな作家さんが出来て嬉しい。

  • 2018.7.27読了
    ☆5

    読み終えてしまうのがもったいないと思いつつも、あっという間に読了。
    不器用な主人公雨降り先生とユーモラスなご近所さんたちのお話。
    心がほっこり温まり癒された。

  • 静かで、時間の流れが違って、読んでいるあいだじゅう別の空間にいるようでした。なんとも言えない読後感は旅から帰ってきようです。

  • 『それからはスープ〜』に続き、吉田作品二作目。「月舟町」を舞台としたシリーズものと知らず、順序が逆になってしまったが、奈々津さんの若い頃?が読めて良かった!いいキャラだなぁ、やっぱ。所々にクスリとする笑いありで、心がジワーッと温かくなる作品。いつもいつも殺人事件ものを読んでるから、心に平穏を齎す作品は貴重だ!

  • なんて綺麗な文章を書くかたなんでしょう。吉田篤弘さん。

    教科書や入試に出て来そうな文章だな。と思ったけれど一気に引き込まれて一気に読んでしまった。

    綺麗で素直な文章。だけど飽きたりしない。
    表現が豊かでとても綺麗。素敵。
    でもややこしく回りくどく「こんな表現できちゃうオレ。カッコいいでしょ」みたいなのをくどくど重ねる人もいるけど、そんなんじゃない。

    キャラも立ってる。みんなそれぞれ個性がある。
    みんな好き。
    ほんわかと言えばほんわかです。
    でも、そんな一言じゃ終わらないかな。
    読んだ後も爽やか。続きが読みたい。

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著者プロフィール

1962年、東京生まれ。小説を執筆しつつ、「クラフト・エヴィング商會」名義による著作、装丁の仕事を続けている。2001年講談社出版文化賞・ブックデザイン賞受賞。『つむじ風食堂とぼく』『雲と鉛筆』 (いずれもちくまプリマー新書)、『つむじ風食堂の夜』(ちくま文庫)、『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』『モナリザの背中』(中公文庫)など著書多数。

「2022年 『物語のあるところ 月舟町ダイアローグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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