ラピスラズリ (ちくま文庫 や 43-1)

著者 :
  • 筑摩書房
3.65
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  • (13)
本棚登録 : 1625
感想 : 112
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480429018

感想・レビュー・書評

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  • 今後何回読み返すかわからない。
    改訂版らしいのでそのうちハードカバーも買う。

  • 世界観にまったく入り込めなかった。
    話が理解出来なかった。
    もう少し時間が経ったら、もう一度読んでみようと思う。

  • 冬眠する人達を巡る、不思議な物語。秋までに食いだめをして、塔に篭り、鍵を掛けて春まで眠りにつく。目覚めてからしばらくは人の手を借りないと動けないほど弱っているし、食べるものも柔らかいものから徐々に通常食に戻さなければならない。他人に依存しなければ生きていけない危うさ、贅沢さ。
    余白の多い物語で、想像力が掻き立てられる。崩壊を予感させる、暗く、美しい物語で、私は萩尾望都の世界を思い起こした。が、最後の短編で作者が書きたかったのは実は再生だったことがわかった。

  • 幻想小説?初挑戦。世界観とか、わかりにくくて時間かかるけど読み始めると一気に中に引き込まれる。たのしい。
    また、真冬読んでみたい。

  • 申し訳ないが、読めなかった。最後まで読みはしましたが、何書いているのか読み取れませんでした。
    冬眠者とゴースト、なんていう設定に興味引かれて読んでみましたが、登場人物の設定が全然わからなくて・・・書き方も、前触れも変化もなく立ち位置が変わる(Aの描写なのに、いつの間にかBの描写にすり替わっている)ので何度も読み返し、でも結局よくわからず、でした。あと、先に「この時はまだわからなかった」的なネタばらしというか伏線が繰り返し出てくるのも個人的にはなじめなかったです。
    短文というかパーツを切り出せば、表現はすごく綺麗というか硬質で怜悧な文章や、眩惑的な言葉が良いな、と思うところはありましたけど。
    書評を見ると、すごく評価高いですね。じぶんにはまだまだ読解力がないのか。

  • 眠っている間、年をとらないという設定は、眠れる森の美女を彷彿とさせた。人間ではないみたい。
    「トビアス」で、主人公が生を繋げるために食べたのが苺ジャム、というのも気になった。
    何故、苺ジャム?
    そして、それぞれの物語に出てきた人形の意味とは?

    冬になったらもう一度読み直したい。

    • 深川夏眠さん
      当方のレビューに花丸をくださり、ありがとうございました。
      さて、

      > 何故、苺ジャム?

      何故でしょうね。
      幻想小説は、あまり...
      当方のレビューに花丸をくださり、ありがとうございました。
      さて、

      > 何故、苺ジャム?

      何故でしょうね。
      幻想小説は、あまり部分的な意味の解読にこだわらない方が
      面白いと思いつつ、私はこの本を読んで、
      老化を遅らせる(不老不死に近い)人たちが吸血鬼みたいだなぁと感じました。
      冷凍イチゴでジャムを作って貪り喰うのは
      代用食で命を繋ぐことを表しているのかな?――と。
      作者は恐らく、
      一つの意味に物語を縛り付けようとはしていないと思われますが、
      個人的に、勝手に頭の中で辻褄を合わせてニヤニヤしてしまいました(笑)
      2013/06/03
  • 読後何かのたびにふと思い出されたのは「閑日」と「トビアス」。
    冬眠者の少女とゴーストのやり取りは童話のようで冬の情景と光の表現が美しい。「竈の秋」と比べてすんなりと読めた。竈の秋は人物が入り交じって場面もよく変わるので上手く整理ができなかった。また読み返したい。
    「トビアス」は生のために熱く甘いジャムを口にする描写が良かった。

  • 山尾悠子は伝説の作家なんて呼ばれてるだけに作品数も少ないですが、これはもしかして初の文庫? ざっくり括れば幻想文学系、読後感は海外の翻訳もののゴシック小説のような印象。「冬眠者」という、一種ヴァンパイアめいた、冬は冬眠しちゃう一族のお話(ってざっくりまとめるとなんか安っぽいけどもっと複雑)で、中篇と短編で構成されていて、それぞれ時代も登場人物もバラバラなあたり、ポーの一族的な連作作品群をイメージするとわかりやすいかも。とにかく文章が端正で、鉱石のようなひんやりとした印象が残ります。

    ※収録作品
    「銅版」「閑日」「篭の秋」「トビアス」「青金石」

  • 「画題をお知りになりたくはありませんか」。深夜営業の画廊で私が出会ったのは三枚の銅版画だった……。
    ”冬眠者”をめぐる連作短篇集。文章の美しさもさることながら、そのイメージ喚起力がハンパない。静謐で儚げで美しいイメージの奔流にただ圧倒され理解が追いつかない。それがもどかしくもあり、心地良くもあり。"Don't think.FEEL! " ってことなのかね。
    お気に入りは「トビアス」と「青金石」かな。

  • あとがきだけ破りさりたい

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著者プロフィール

山尾悠子(やまお・ゆうこ)
1955年、岡山県生まれ。75年に「仮面舞踏会」(『SFマガジン』早川書房)でデビュー。2018年『飛ぶ孔雀』で泉鏡花賞受賞・芸術選奨文部科学大臣・日本SF大賞を受賞。

「2021年 『須永朝彦小説選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山尾悠子の作品

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