薔薇の名前〈下〉

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488013523

感想・レビュー・書評

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  • 伊版•八ッ墓村続編。

    数々のシリアルマーダーは毒殺に基づく可能性が発覚。確信に近づくに連れ描写は荒くなり→僧院全焼w

    このハチャメチャ感は、どっちなんだろう…
    うー、リメイクするならオダギリジョー登用は外せないかも…

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】973||E
    【資料ID】19003317

  • 再読。再読しても難解なのは変わらないのですが、最後の「過ギニシ薔薇ハタダ名前ノミ、虚シキソノ名ガ今ニ残レリ」に、タイトルどおり物語は凝縮されているのだろうと思うのですが。この一説は、『ホイジンガ 中世の秋Ⅰ 堀越孝一訳 中高クラシックス pp.335-336』にある詩にあります。詩は(これも私には難解)、戦さの虚しさを詠っているようです。事件の動機が「一冊の本」であり、人の自然な感情を抑制しようとする者がここまで必死に守るものは何だったのか?と愕然としたラストでした。

  • はぁ、なんとか読み終わった…。
    エーコの頭の中を覗いてみたい。

    そこはかとなく広がる不穏で低温な雰囲気。
    緻密で繊細なストーリー展開。
    知的好奇心をくすぐられる。
    知識を増やしてからまた読みたい。(いつか元気なときに)

  • キリスト教に詳しくないと難しい。

  • ミステリ?それだけとは言えない。
    いずれまた読む。

  • 「わたしたちは、書物のために生きているのです」――上巻本文178ページより。
     グーテンベルクの印刷術が発明される約100年前、本がまだ特別なものだった時代の物語。中世イタリアの修道院を舞台に、修道士たちが書物を巡って繰り広げる事件の顛末を描いています。歴史小説としても推理劇としても人間ドラマとしても面白いのですが、ぜひ注目して頂きたいのは文書館の描写。当時の人々が知識や書物に対して抱いていた畏敬の念が伝わってきます。この本を読めば、図書館に対する見方が変わるかもしれません。
    (ラーニング・アドバイザー/図情 YAMAMOTO)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=326529

  • 長いです。
    また、キリスト教徒の考え方がわからないと読んでわかりにくいかもしれません。

  • 振り返って見るとたった七日間の物語なのか。
    だというのに私はこの上下巻に一ヶ月以
    上の時間を要した。
    正直つらかったな。近年まれに見るつらい読書だった。
    文章が、内容が、設定が、時代背景が、いや先にあげたどれもがぴんと来ない。
    結構心誘うミステリー仕立ての部分も持っているし、ウィリアムは非常に魅力的な主人公なのだが、実際に読み進めればその大半は確実なつらさを持つ。
    読み進んでゆけば行くほどぬかるみに、それもどろどろのぬかるみにはまってゆくような気分にさせる。
    ともかく”重い”のだ。
    しかしそれが、明確な理由を私に認識させないのだから不思議だ。
    宗教なのかなと、今になり考える。正直、小兄弟派やドルチーノのくだりは、日本人にはあまりにも遠く、つかみづらい。しかし、そこに割かれる時間が結構多くて、かなり集中力をそがれる。
    いやでも、ドルチーノという存在についてのくだりはおもしろい部分もあった。問題はその教義についての他派との議論だ。この辺の解釈にはキリスト教に関する多少なりともの理解がなければわからぬ部分が多い。
    そこが苦手だったのかな。そうだな。そんな気もするし、違う気もする。
    なんというかな。
    ハイパーテキストと言われるぐらいだから、よく読み解けば私の躓きも網羅しているのかも知れないが本書のそうした細かさは、どうもただ横道にそれてしまっているように私には思えてしまった。
    はてさて。



    課題図書なのでしっかりと読み終えさせては貰ったが、正直読了に並べていいのかどうか悩む一冊だな。
    私はこの本の内容と狙いを確かにつかめたのかどうか。
    ”ノン”だろうな。
    やっぱりペンディングだ。でもこれをいつか読み返すのかと言われれば、全く首が縦に動かない。
    一度映画の方を観てみるかな。

  • 「恐れたほうがよいぞ。アドソよ、預言者たちや真実のために死のうとするものたちを。なぜなら彼らこそは往々にして、多くの人々を自分たちの死の道連れにし、ときには自分たちよりも先に死なせ、場合によっては自分たちの身代わりにして、破滅へ至らしめるからだ。」
    非常に色々な読み方のできる小説。こちらの知識が及ばなければ及ばないなりに楽しませてくれる。ただし、そこは知識があればあるほど奥の深い楽しみを与えてくれることだろう。
    ひとつの重要なテーマとして主人公の師であるパスカヴィルのウィリアムに語らせた上記の言葉を中心に読み解くとするなら、この物語は中世末期からルネサンスへ至る人間中心主義、啓蒙主義的な価値と、ホルヘに代表される時の守旧派であるキリスト教原理主義的な価値との戦いの物語といえるかもしれない。

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著者プロフィール

1932年イタリア・アレッサンドリアに生れる。小説家・記号論者。
トリノ大学で中世美学を専攻、1956年に本書の基となる『聖トマスにおける美学問題』を刊行。1962年に発表した前衛芸術論『開かれた作品』で一躍欧米の注目を集める。1980年、中世の修道院を舞台にした小説第一作『薔薇の名前』により世界的大ベストセラー作家となる。以降も多数の小説や評論を発表。2016年2月没。

「2022年 『中世の美学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ウンベルト・エーコの作品

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