晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> (ミステリ・フロンティア 26)

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  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017309

感想・レビュー・書評

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  • 「まるう堂」の描写や杏子の本屋を愛する気持ちがひしひしと伝わって来る点は良かったのですが、事件の内容と真相が何ともお粗末と言いますか…。これ、ミステリとしてはどうなんだろう…。事件の謎と真相を引っ張り過ぎで、物語が中弛みしてしまっているし、読んでいる最中はフラストレーションが溜まる一方でした。杏子と同じく、多絵ちゃんの首を絞めたくなっちゃったり(笑)

    全く楽しめなかったと言えば嘘になるけれど、私は断然、長編よりも短編集の方が好きです。そして舞台は、やっぱり成風堂書店が良い!と感じた一冊でもありました。

  • 前作同様、やはり本屋好き(本好き、よりもむしろ本屋好き)にお薦め。そうだよね、本屋で二、三時間時間潰すなんて容易いじゃん、と思える人。ぜひこのシリーズは読むべきですよっ。
    今回は殺人事件も絡んでくるけれど、あまり重々しい雰囲気にもなりませんね。○○に囚われた人々の哀しさ、というものは感じるけれど。それでもやっぱりこの世界を抜け出すことはできそうにないですねえ。そして「本は読むもの」、たしかにそう!

  • 以前成風堂にいて、今は故里に帰り、地元の老舗書店に勤める元同僚の美保から、杏子のもとに一通の手紙が届いた。勤務先の宇都木書店、通称「まるう堂」に幽霊が出るようになり、店が存亡の危機に立たされている、ついては名探偵のアルバイト店員を連れて助けに来い、というのだ。杏子は気が進まぬながら、多絵を伴って信州の高原へと赴く。そこで待ちかまえていたのは、四半世紀ほど前に弟子の手で殺されたという老大作家の死に纏わる謎であった…!「本の雑誌」二〇〇六年上半期ベストテンの堂々第二位に輝いた「配達あかずきん」で今もっとも注目を集める著者、初の長編推理小説。 (「Book」データベースより)



    「配達あかずきん」がとても面白かったので、すぐに成風堂書店事件 出張編のこの本を図書館から借りちゃいました。

    今回は長編です。

    またまた、書店員さんが本屋の謎解きをするのですが・・・

    ちょっともの悲しいお話です。

    なので、杏子と多絵のハツラツした雰囲気が前作よりも少ないような気がしました。

    本の装丁とよくあっているな~と思います。

    毎日自分の時間になるのが待ち遠し位、早く読みたくて・・・・・

    今回は作家さんが出てくるのですが、その方々が、私には少し苦手なタイプ。

    さらっと読める反面、人間のエゴや人の精神的な弱さなどが書かれていて、読了感はすっきりとはいかなかったです・・・・

    さて、次は第3弾、「サイン会はいかが?」です。

    また短編に戻るようです。楽しみ!楽しみ!

  • 2009年2月28日読了。

  • 杏子が勤める成風堂書店の元同僚で、故郷の書店で働く友人・美保から「書店に幽霊が出る騒動になり店存続の危機」と手紙が届いた。成風堂の名探偵・多絵を連れて助けに来てほしいという。戸惑いながらも多絵とともに美保の元に向かう杏子だったが、彼女たちを待っていたのは幽霊騒動に関わる過去の殺人事件だった…。成風堂書店シリーズ第2弾は長編ミステリ。しかも1作目の書店をめぐる日常の謎とは打って変わって、今度は殺人事件!!一介の書店員に25年前の殺人事件の謎が解けるのか。はなはだ疑問に思いながら読み進んだ。大作家刺殺事件の過去の関係者や事件現場をまわり、話を聞きながら真相を追っていく。その過程はちょっと回りくどいけど、警察が徹底捜査し片を付けた事件を、素人の女の子がたった数日でひっくり返そうというのだからそれはいたしかたがない。けれど、一人謎が解ったような顔をしつつ杏子らには何も明かさず焦らすような多絵の態度にイライラ感が募る。それなりに面白くはあったけれど、そのイライラ感のせいで、短編のときほどストーリーを楽しめなかったのが正直な感想だ。うーん。1作目の方が面白かったかなぁ。

  • 成風堂シリーズ第2弾。
    長編、かつ出張編。
    出だしの事件にちょっと笑ってしまった。こころあたりとかありすぎ。

  •  成風堂シリーズ第2弾。第1弾はそういえば読んだことある。

     書店モノミステリ。
     平台の作り方とか色々書いてあって、めっきり本屋に行かなくなった私をドキドキとさせてくれた。本屋に行きたくなる。

     けれども、ミステリとしては、うーんな結末である。
     取ってつけたような感が拭いがたい。

  • 成風堂書店事件メモシリーズ第2弾。
    今回は長編。長編好きの私としては嬉しい。
    キャラがとてもたっているので、間延びしたかんじもなくさっくり楽しく読めました。
    でも、事件解きはあっさりとしてるというか、微妙というか。ちょっとどうかなぁ…。

  • 本屋の店員が謎を解く!
    2冊目で、出張編。
    帰郷して老舗の本屋(通称まるう堂)に勤めている美保から杏子に頼みが。
    名探偵のアルバイト店員・多絵を連れて謎を解きに来て欲しいという…
    嘉多山成治という作家が弟子に殺された事件があり、その弟子の幽霊が本屋に出没?
    老店主は店を閉めることまで考える悩みよう。
    かっては大作家の恩恵を受けて栄えた田舎町。弟子の小松秋郎は真犯人ではないのではという説も飛び交う。
    真相は…?
    今回は殺人事件有りですが27年前なのでそれほど恐くはありません。

  • 以前成風堂にいて、今は故里に帰り、地元の老舗書店に勤める元同僚の美保から、杏子のもとに一通の手紙が届いた。勤務先の宇都木書店、通称「まるう堂」に幽霊が出るようになり、店が存亡の危機に立たされている、ついては名探偵のアルバイト店員を連れて助けに来い、というのだ。杏子は気が進まぬながら、多絵を伴って信州の高原へと赴く。そこで待ちかまえていたのは、四半世紀ほど前に弟子の手で殺されたという老大作家の死に纏わる謎であった…!「本の雑誌」二〇〇六年上半期ベストテンの堂々第二位に輝いた「配達あかずきん」で今もっとも注目を集める著者、初の長編推理小説。
    図書館

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著者プロフィール

大崎梢
東京都生まれ。書店勤務を経て、二〇〇六年『配達あかずきん』でデビュー。主な著書に『片耳うさぎ』『夏のくじら』『スノーフレーク』『プリティが多すぎる』『クローバー・レイン』『めぐりんと私。』『バスクル新宿』など。また編著書に『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』がある。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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