いつもが消えた日 (お蔦さんの神楽坂日記)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027278

感想・レビュー・書評

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  • 「無花果の実のなるころに」の続編。お蔦さんシリーズ、2作目。

    前回は短編集であったけれども、今作はがっつり長編。そして意外に結構シリアス。お蔦さんの素人探偵の腕が日常ミステリを飛び越え、刑事事件でも発揮されている。恐るべし、お蔦さん。
    主人公が中学生であることもあって、子供っぽい、青春クサい表現がこそばゆく感じるところもあったけれど、有斗の天真爛漫、純粋無垢っぷりにはやっぱりヤラれた。不意にギュゥッと胸が締め付けられて、涙が滲む。こんなにいい子、いい大人が今時いるのかと思わないではないが、憧れはやっぱり感じる。自分もこういう人たちの中に入りたいな、なんて。お料理の描写も相変わらず素敵。脳内で形も味も想像できちゃって、思わず口が緩んじゃう。ミステリとお料理、二度美味しい素敵なシリーズです。

  • あー、あったかいっ。
    あったかいっすね~~~。
    西條さん、大好きだ~~~!!
    そして望くんの料理がおいしそうすぎてヤバイ。
    いや、なんかもう、読むだけで幸せなんですけどっ!!

    事件としては、??で、なにがどうなってこうなった?ってなもんで、結構根が深い、恨みつらみがその向こうにあったり。
    いやあ、まさか父さん闇金だったとはね。
    そこで先生まで関わってくるとは思いもしなかったよ。
    そしてお蔦さんの背筋のぴーンと伸びた感じが相変わらず素敵やのう。

    中一の男の子ってこんなに素直で可愛かったりするのか?っとちょっと不思議に思いはするものの、
    まあ、いってもちょいと前まで小学生だったわけだしねえっと納得しつつ、
    一生懸命子はかすがいをやってた有斗がいじらしくていじらしくて。ううっ。
    事件とは関係なく、サッカー小僧たちの友情っぷりもよかったなあ。
    才能を憎まくててすんだのは、一緒にプレーすることを
    心の底から有斗が喜んでいたからだってゆー彰彦の言葉がメッチャよかった。
    結構ここがイチバン好きかも。

  • 西條さんの現代話はヤッパリわたしはムリでした。
    望くんの賢いのに飲み込が遅い態度や青春中学生がたくさんで・・・
    事件の解決話はてんぽよく楽しめました。

  • 自宅のリビングに血溜まりを残して忽然と消えた両親と姉、ひとり取り残された中学1年のサッカー少年…結構衝撃的な事件のわりに、なんとも優しいお話に仕上がっているのは望くん目線だからか? 中学生が体験するには非常につらい状況ではあるけれど、踏み込みすぎずでもきちんと支えになってあげられるお蔦さんの人間性は素晴らしいと思う。単なる年の功ではないってところがいい。望くんの料理もおいしそうだしv しかし、前作も読んだハズだけどまったく覚えてなくて、奉介おじさんて誰?楓ちゃんてなに?とか思った自分が非常に残念^^;

  • 神楽坂に
    祖母と二人で暮らす
    中学生の望くん


    友だちの有斗くんの
    両親と姉が
    ある日突然失踪
    してしまう

    元芸妓の
    祖母のお蔦さんの
    名探偵ぶりと
    人情味あるご近所さん
    料理上手の望くんの
    おいしろうな食事

    事件は現実味あって
    物騒な闇金がらみだけど

    世代を超えて
    人のやさしさとか
    懐かしさとか
    感じる・・ほのぼの

  • 第2弾は長編!今回は望の後輩 有斗の家族が事件に巻き込まれ、有斗一人を残して行方不明に(・・;)お蔦さんと望が有斗を預かり家族失踪の謎を解く!食べ盛りの有斗のため、望の料理もボリューム満点(^q^)中学生にとって本当に辛い事件だったけれど、そのままの優しい有斗に育って欲しい(*^^*)

  • 前作もそんなシリーズ名ついてたっけ?神楽坂に住む、粋なお蔦さんと孫の望君の第2弾。(前作の文庫版の表紙にがっかり……)今回は長編で、日常の謎みたいのからは離れているが、一気に読めた。他人を思いやるって難しいが、出来る人になりたいものだ。相変わらず望君の料理美味しそう!

  • 家に帰れば、家族がいる。そんな当たり前の日常が突然消える…。
    「無花果の実のなるころに」の続編。今回は望くんの後輩が巻き込まれた事件の話。相変わらず、お蔦さんは気風がよく、望くんの料理はとても美味しそうだった。
    神楽坂の人たちのあたたかい振る舞いがとても心に残った。

  • 祖母と暮らす料理上手な望くん。
    ある日遊びに来た後輩が家に帰ると
    家族が消え、大きな血溜まりが。

    お蔦さんシリーズ第2弾。
    とはいえ前作はぼんやりとしか覚えてない。

    切ないが温かい物語。
    望くんの手料理食べた~い!

    【図書館・初読・4/11読了】

  • とても良い。
    まだまだ続くといいな。

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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