- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488028107
感想・レビュー・書評
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2020年のミステリ3冠ということで期待して読んだが、ハズレ。
88歳の作家に花を持たせる狙いか、最高齢者の受賞という話題作りか、選考者の懐古趣味なのか、戦後の名古屋の記録文学としての価値ありとの判断なのか謎だが、面白みに欠ける。
作者が自分の体験を元に、ミステリ小説という形を借りて、自らの記録として残しておきたかったのかもしれないが、いかんせん時代遅れも甚しい。戦後のどさくさを生きてきて、それはそれで大変だったと思うが、小説となると話は別。今年の選考員の見識を疑う。 -
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1283472 -
昭和24年を舞台に高校生たちが謎解きをする物語だが、当時の雰囲気が随所に描写されており楽しみながら読破した.別宮操が主人公という設定だが、勝利や礼子・弥生らの活躍も素晴らしいと感じた.密室で殺害された徳永信太郎、郡司英輔が解体された事件を推理する中で那珂一兵が謎解きをする過程が非常に楽しめた.犯人が判明していくスリルが何とも素晴らしいと感じた.戦前の思想に凝り固まった輩が、起こした事件が発端という設定も非常に妥当なものと思う.戦後間もない時代の生活が、団塊世代の小生としては懐かしい.
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ミステリーとしては普通かなと思いつつラストでやられた。ありきたりと言われればそれまでだけど自分好みの終わり方で満足。
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謎解きは、正統派のそれ。
時代背景が、物語の進行を彩る。
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https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
再読した。終戦から4年後。学制変更で混乱している頃、申請高校3年生になった少年が主人公。ちょうど著者と同年代で、私の両親もそんな話をしていた。学校だけでなく社会も混乱している時代。経験している著者だからこそ、書ける内容だと思う。昭和48年も早く出てほしい。
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最初の殺人現場に行く件で、犯人がなんとなく推測できて、これは作者のワナかと思いきや、結局その人が犯人というなんとも肩透かしな内容。
戦後直後の社会やそれに対する若者の意識はとても興味深かったが、10代が主人公の割にはドロリとした大人の嫌らしい部分もあって、そのギャップについていけない所があった。
登場人物の1人、名字が『別宮』で華族様の運転手の男装の麗人の様な女性って、北村薫のベッキーさんシリーズとよく似てる。
2021年の各ミステリー賞でも高い評価を得ていて、正直「そんなに?」という感想。