ヨルガオ殺人事件 下 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488265120

感想・レビュー・書評

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  • 前人未踏の『このミス』4年連続一位の大偉業に違わぬ安定度。
    海外ミステリのお勧めは?と聞かれたら迷わずホロヴッツを挙げる。

    古き良き形式を携えながらも、大胆な仕掛け、細かな遊び、周到な伏線を駆使して読者を全く飽きさせない超絶技巧作品。

    とはいえ鼻につく部分もなくはない。
    いやいやこの現代でいち編集者上がりの素人探偵が自分への危険も顧みずそこまで突っ込んだ調査はしないだろ、とか、欠かせない土台となっている性的設定とか。
    小学生の娘に『オリエント急行』は勧められても、さすがにこれはまだかな。。。
    自分的にもホーソーンの方が好き。

    ただ、続編の意向を示しているとのことで、これ以上どうするつもりなのかとの期待と興味は増すばかり。
    海外ミステリ隆興の起爆剤になって欲しいものです。

  • 下巻は一気に読めた。
    作中作が面白くて!!
    もっと読みたいー。
    作中作の犯人はちょっと意外。
    本編の犯人はそんなに意外ではない。

    もうこの先は続編ないのかなー。
    彼氏に愛想つかされなくて良かった。
    今回で彼氏と妹との絆が深まったんじゃないかしら?
    違う作品も読もうと思う!

  • 本編も面白かったが、作中作がなかなかよかった。その中に散りばめられた犯人を指し示す言葉が、最後に沢山見つかるのも「なるほどー」と納得できてスッキリ。

  • 作中作『愚行の代償』の続きからスタート。クリスティの登場人物のように全員怪しい。面白い!

    そしてこちらの物語は終わり迎えるが、本編『ヨルガオ殺人事件』の真相にどう結び付くが、即解った読者はいるのだろうか⁈ 私なりの推測は『愚行…』のメリッサ殺害時のように。。。と思ったが、まぁハズレた。

    翻訳本を2冊、並行読みしているわけで、名前が混乱気味になったが、ホロヴィッツ作品の構成と本格ミステリーに魅了された。

    【ホーソーン&ホロヴィッツ】シリーズは来年読了目標にしたい。

  • 一粒で二度おいしい。
    この作品を読み終えて、懐かしいキャッチコピーを思い出した。

    特に「愚行の代償」は楽しく意外なラストだった。
    逆に本筋の方の犯人が明かされた時は
    あまり意外性がなく、これで終わりなのかと
    少し拍子抜けしたが、
    そこはやはりこの作者。
    簡単な幕引きはせず、最終、
    「そう来たか〜!」とうならせる結末を用意していた。

    もう一度カササギ殺人事件を読み返したくなった。

  • “伏線、ヒント、メタファーが十全に機能したフェアプレイ”(解説 酒井貞道より)
    まさにその通り!読み終わった時の私の感想も同じです!。
    だから今年(今作)も抜群に面白い。作中作も本編も。本編によって作中作の謎解きも強まる。
    過去のミステリー、シェークスピア等の名作、映画が登場するので、それらも読みたく、観たくなる。読んでいたらもっと面白く感じると思うので(ヒントにもなる)、
    読んでいた方が羨ましい。
    作中作は、書評、作家について、登場人物、目次、献辞、本文…の丸ごと1冊。

  • 『カササギ殺人事件』から2年。クレタ島で暮らす元編集者の私を、英国から裕福な夫妻が訪ねてくる…

    小説の中の小説が謎解きの手がかりになるという二段仕立てで、かなり難解でしたが後半ピースがはまっていく感覚が霧が晴れて行くようでした。

  • ホロヴィッツの「スーザンシリーズ」(で良いのか?ピュントシリーズだと作中作のシリーズだし、アランシリーズとは呼びたくないような…)第2作。

    前作「カササギ殺人事件」もすごかったが、続編なんてどう描くねん?と思っていた本作はもっとすごいことになっている。と言っても、アクションがオーバーになるとか、事件の規模がデカくなるとか、敵や犯人のレベルが上がるとかの類じゃなく、純粋にミステリーとしての構成がとんでもない発想と完成度に仕上がってきてるのだ。

    前作同様、現在進行形の事件の謎解きに作中作の小説が大きく絡んでくる仕組み。詳しくは書けないが、作中作にヒントはすべて隠されていて、ヒントの示唆は現在パートにきちんと記されていて、それなのに最後まで読まないとトリックが読めなかったし、読めばトリックに納得できた。

    得心の度合いがとんでもない、極上のミステリー。そりゃ話題にもなるし、売れるわなぁと納得の一作。早くも次のホロヴィッツ作品が読みたくなってきたぞ。

  • 最後 一気に捲し立てられました。再読するとおもしろいかも

  • お…おもしろかったーーー!!
    読み終えたとき、興奮でちょっと体温上がってるような気がしました。
    それと同時にちょっと悔しくなりました。
    こんな構成を思いつくことだけですごいのに、それを見事にやってのけるのだもの…恐るべし、ホロヴィッツ。

    当初、『カササギ殺人事件』できれいに終わった物語をどう続けていくのだろう…と気がかりだったのですが、むしろ『カササギ殺人事件』で起きた一連の出来事が本作をより引き立てていて驚かされました。
    アラン・コンウェイが生み出したアティカス・ピュントシリーズは『カササギ殺人事件』と『愚行の代償』を含めて全9作。
    …ということは、まだあと7作、スーザン・ライランドのシリーズが出る可能性があると期待していいのかしら。
    …というより、もう期待してしまってます。

    ちなみに犯人は当てられませんでした。悔しい。

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著者プロフィール

Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K. Bower』でデビューし、YA(ヤングアダルト)作品「女王陛下の少年スパイ!アレックス」シリーズ(集英社)がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』(KADOKAWA)なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい!」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』(以上、東京創元社)も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。


「2022年 『ホロヴィッツ ホラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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