踊るジョーカー (名探偵音野順の事件簿 ) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
3.48
  • (38)
  • (100)
  • (133)
  • (22)
  • (5)
本棚登録 : 952
感想 : 97
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488419110

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 世界一気弱な名探偵がおそるおそる謎解きに挑む。
    なんて面白そうな、と手に取った本。 期待以上に面白かったです。短編集なんで読みやすいし、探偵音野とワトソン白瀬コンビがいい。ミステリーなんで殺人事件も起こりますが、グロくはないので、苦手な人にもいいのでは。
    軽いタッチでコミカルで、おどおどしつつ謎解きもしっかり。
    さらに、名探偵ゆえの苦悩をさらっと描いてるあたり結構好きです。

  • 面白かった! さすがsotdnさんの薦めだ。間違いがない。
    古典的なギミックや展開に懐かしさを覚えながらしかし、二人のコミカルさはどこか新しい。名探偵・音野は気取らないし葉巻もふかない。おどおどと緊張しながら事件を解決する。それを支えるワトソン・白瀬は、それをしっかりやれよと背中を押しながらもこれでいいのかと思索する。それでも印税でさまざまな物を買い与える。回を追うごとに部屋が探偵らしくなっていくのは、どこか微笑ましい。
    彼らはこの後も困難な事件に出会っていくことだろう。続きが楽しみな一冊だった。

  • 音野くん、猫耳つけてウリウリしちゃいたい愛らしさですな。読み口も軽くさらっと読めて気に入りました。やっぱり物理トリックなんですな-。好きですけどw
    あ、お兄さんが良いキャラだった。

  • ひきこもりでニートという設定なのですが、フィールドワークにガンガン出かけるし、探偵として金銭を得ているので、ただの引っ込み思案なだけな人だと思われる。その辺が気になりすぎて星評価も下げてます。
    謎部分を中心に考えすぎていて、ストーリーが浅い感じ。

  • 気弱な名探偵音野順が主人公。
    一見名探偵らしくない音野ですが、すらすら事件を解決していく様が面白かったです。
    凄くマイナス思考な音野が可愛い。
    音野と岩飛警部のやり取りが面白くて好きです。
    読んでて楽しいってのが一番。

  • 世界一気弱な名探偵、という帯につられて購入。

    また、表紙のイラストが米澤穂信さんの〈小市民〉シリーズと同じ方の物だったので、余計に興味をそそられました。

    この方のイラスト、色の塗り方綺麗ですよね(美術とかよくわからないけど)。

    内容の方は、予想以上にネガティブで、消極的で、自信のない名探偵・音野に、思わず笑ってしまいました。

    大学時代の友人の白瀬に唆されて探偵を仕事にすることになったようですが、音野は

    「う…」

    とか、言葉になっていない呻き(?)を発してばかり。

    どういう経緯で友人になったんだろう、と思うくらいに音野が排他的というか、人見知りというかで名探偵としても、主人公としても、新鮮でした。

    音野達が挑む謎は殺人事件なんですが、音野のキャラクター性もあってか、全体的に軽い読み心地でした。

    例えば最後の雪だるまの話なんかは、きっと

    「次は自分が殺されるかも…!」

    「犯人がいるかも知れないのにこんなところに留まってられるか!」

    というようなお決まりの殺伐とした空気にはならず、割合のほほんとした印象でした。

    シリーズ物のようなので、次の巻も文庫が出たら買おうと思います!


    2021.01.28
    ようやく次の巻の文庫版が発売になったので復習もかねて再読。
    音野は探偵であることに積極的ではないのに白瀬はどうして音野を名探偵たらしめることにこうも情熱的なのかと思っていたけれど、解説で白瀬について「ミステリオタクが身近に名探偵のモデルを見つけてはしゃいでいる」と書かれていたのは言い得て妙だなと思った。確かにとてもしっくりくる。それを踏まえて白瀬の行動を振り返ると、はしゃぎっぷりがなかなか微笑ましく感じられる。

  • 2011/7/3 Amazonより届く。
    2017/8/29〜8/30

    6年ものの積読本で、4年ぶりの北山作品。
    これまで、城シリーズしか読んでなかったが、全く違う印象。引きこもり探偵と、ワトソン役のミステリ作家のコンビによる短編集。なかなか良い設定である。続編もあるようなので楽しみ。

  • 気弱なニート探偵とおせっかいな友人が主人公のミステリ短篇集。

    設定だけ見ると坂木司のひきこもり探偵シリーズと似てるけど、
    読んでみたら全然違ったなぁ。

    登場人物を記号として読めるタイプのミステリなんで(キャラ立ちが
    悪いと言う意味ではなく)、ゆるゆると気楽に読めたのが良かった。


    作品の感想ではない蛇足:
    最近は有栖川有栖とか東川篤哉とか、本格ミステリの中でも
    比較的読み味の軽い作品をたまたま立て続けに読んでいたので
    折角なのでその流れを壊さず行こうかと思った・・・んだけど
    手持ちにストックがなかったので、未読作家に手を出してみた。

    結果、面白い本に出会えて良かった。


    他に文庫になっている作品もあるみたいなので、
    今度書店で探してみよっと。

全97件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』(講談社ノベルス)で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー。代表作として、デビュー作に端を発する一連の〈城〉シリーズなどがある。

「2022年 『月灯館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北山猛邦の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有川 浩
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×