踊るジョーカー (名探偵音野順の事件簿 ) (創元推理文庫)

著者 : 北山猛邦

• 東京創元社 (2011年6月30日発売)

感想・レビュー・書評

[tantanさんの感想 · 2012年1月12日]

音野順、カワイイ♪　いや、ホントにいたら、ウザいかもだけどｗｗ　表紙の絵が、すっかり音野にハマってる感じで～！疲れた頭には、ちょうどいい感じの癒しになりました～(*^▽^*)

[bs_yasagureさんの感想 · 2011年12月21日]

グロテスクで終末思想に覆われていた「城」殺人事件シリーズなどの初期作品から一転して、かわいらしくてテンポがよく、読後感も爽やか。ひきこもりの音野とミステリオタクな白瀬、そして強引な岩飛警部のアンサンブルも楽しく、かつ往年の名作ミステリ群に敬意を払った物語展開もよし。そして読後にはペンギン図鑑が読みたくなるなあ（笑）。続編も楽しみ。

[でーじさんの感想 · 2011年12月16日]

残念ながら、まったく合わなかった…。
独特の探偵像に共感もできなければ、一人として気に入った登場人物もいなかったし、文が面白いわけでもなく、肝心のトリックも納得できないものもあり…。
唯一面白かったのは「見えないダイイング・メッセージ」。
やっぱり探偵役は、自信過剰でも前向きで饒舌な方がいい。

[aiさんの感想 · 2011年11月12日]

気弱で引きこもりの名探偵、音野順と、音野の解決した事件を題材に小説を書く、ワトソン役の白瀬白夜。そんな二人が活躍するユーモアミステリ短編集。気楽に読めるものを、と手に取った。音野＆白瀬コンビの友人関係が、ほんわかしていて、心地よい。こなれてくれば、もっと良くなるのでは。今後の名探偵たちの、さらなる活躍に期待。

[animonさんの感想 · 2011年10月29日]

読みやすく、ライトでゆるーく読める短編。
引きこもり探偵と、探偵よりも探偵らしい探偵助手のコンビが、非常に魅力的で楽しく最後までスッと読めました。
ただトリックに関しては、それは流石に無理だろ？と思うようなものもしばしばありましたが、それをおいても全体的には楽しめた作品でした。

[aaaaaaoiさんの感想 · 2011年10月7日]

探偵のキャラがすごくいい。弱気で引きこもりでコミュニケーション障害の探偵キャラが愛しい。事件の意外性やトリックの面白さ、ストーリー展開の妙はないけど、探偵とワトソンのキャラだけで充分楽しめた。

[courbetさんの感想 · 2011年10月4日]

いかにも創元社。ミステリが好きなんだかちょっと変わった探偵が好きなんだか分からないタイプの読者(私も含めて)には残してほしいジャンルです。小心者を通り越して自分の存在意義すら見失っているような音野と、彼に名探偵の自覚を持たせるべく事務所を構えさせる白瀬の珍事件簿。
ただでさえやる気のない音野に捜査をさせるため、警察も依頼人もなんだかんだで協力的。依頼人のご機嫌をとらなくてすむ小説の中の探偵を羨ましがってる女探偵がいたなぁと苦笑いしてしまいます。探偵のせいで死んでしまう人もいないし、探偵が背負わなければいけない業を突きつけられることもないし、音野は相当に恵まれてるんだけど一番恵まれてるのは隣で背中を叩き続けてくれる白瀬がいることでしょう。ワトスン役がいるから探偵が存在できる、そこは典型的な探偵ものになっています。
ただ…探偵のキャラで読者を引き付けなければいけない分野でありながら音野の魅力が感じられないのが残念。ユーモアミステリというには物足りない感じです。

[askachiさんの感想 · 2011年9月3日]

20110902
推理作家である主人公が引きこもりだけど名探偵な友人に社会復帰と称して事件を解決させるミステリ短編集。
謎めいた導入と、名探偵くんの気弱だけど鋭い推理がいい味。
登場人物が少なくて簡潔。
読みやすいです。
「名探偵ですから。」と言ってのける度胸も笑える。
ライトだけど、全部殺人事件だねそういえば。

作品
踊るジョーカー
時間泥棒
見えないダイイング・メッセージ
毒入りバレンタイン・チョコ
ゆきだるまが殺しにやってくる

[きりんさんの感想 · 2011年8月31日]

■世界一気弱な名探偵、おそるおそる謎解きに挑む。

推理作家の白瀬は、とっても気弱な友人・音野順が秘める謎解きの才能を見込んで仕事場の一角に探偵事務所を開いた。今日も白瀬は泣き言をいう音野をなだめつつ、お弁当のおにぎりを持った名探偵を事件現場へ連れてゆく。殺人現場に撒かれた大量のトランプと、凶器が貫くジョーカーが構成する驚愕の密室トリック（「踊るジョーカー」）、令嬢の婿取りゆきだるまコンテストで起きた、雪の豪邸の不可能殺人（「ゆきだるまが殺しにやってくる」）など5つの難事件を収録。

[やむやむさんの感想 · 2011年8月27日]

キャラクターが愉快で好きです。弁当持参してたり、警部に食べ物かっさらわれてばっかりの音野君が哀れかわいい。笑
トリックは斬新というか、本当にできるのかな？と疑問を持つようなものがいくつか。でも楽しめました。
続編が出たら是非キャラクターを掘り下げて欲しい。

著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』（講談社ノベルス）で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー。代表作として、デビュー作に端を発する一連の〈城〉シリーズなどがある。

「2022年 『月灯館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」