踊るジョーカー (名探偵音野順の事件簿 ) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488419110

感想・レビュー・書評

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  • 寝る前に1話ずつ読めるような短編のミステリーが読みたくてこれをチョイス。
    気弱すぎて心配になってしまう音野が探偵。
    トリックが結構アクロバティックっで、一瞬よく分からない私のような読者のために、図解がついていたのがありがたかった。
    三作目まで出ているシリーズのようなので、順次読んでいきたい。

  • 北山氏の著作では2冊目、短編集。彼の創造した探偵「音野順の事件簿シリーズ」としてシリーズ化されている。

    氏の作風として物理トリックにこだわるところは短編も同じであり、その都度ニヤリとしてしまう。それより今作の大きな特徴は作品の構成そのものにあると思う。

    ひきこもりの名探偵音野順が探偵で、ワトソン役は友人であり彼の手がけた事件を小説にしている作家白瀬である。探偵とワトソン役のキャラ造詣には一工夫あり、過去の類型を見ないよう努力はしているのだろう。まぁ、ラノベ的であり、二人のやりとり、さらに岩飛警部などもからみ、ユーモアの点でも楽しめる。

    しかしながら探偵の様式美に徹底的にこだわった作風であることが殊に嬉しく思えた読後感だった。様式美は解説で言及されており、作風を一言で表すなら正鵠を射ている。

    事件が起きて不可思議があって、探偵登場、手がかりが発見、探偵の推理完了、一同揃ったところで種あかし、犯人確保、という一連の流れが共通して存在する。そこに氏お得意の物理トリックが絡む。お約束だけど飽きない、「寅さん」の世界がそこにある。お気楽に読めながらもクセになる味が確かにある良品であった。

  • まず各章のタイトルセンスが素晴らしいです。「踊るジョーカー」に「時間泥棒」。ファンシーでキュートな章題に反して実は至極直截的だったり。読み終わってからその意味に気付き、はっとさせられます。
    トランプを利用することに二重の意味を持たせている「踊る〜」、犯罪における手段と目的が逆転した「見えないダイイング・メッセージ」、まさしくバレンタインに相応しい真相の「毒入りバレンタイン・チョコ」事件など、独創性のある発想も魅力です。

    音野の最弱探偵っぷりも愉しいですが、白瀬も普通人のフリして意外とぶっ飛んでますよね? 面白すぎる。

  • 「踊るジョーカー」が特によかった。
    他はそこそこ。

  • すごいカジュアルなキャラ小説。
    アニメ化とかしそう。
    事件も推理もさくさく進むので読みやすい。

  • 楽しんで読めましたが、私にはあまり刺さらなかった。

  • 読み終えて一言。ザ・本格ミステリ。名探偵と助手のコンビ。面白い展開。鮮やかなトリック。気弱な探偵という新しさはあるものの、まるでミステリの入門のような本書。古典ミステリが苦手な人もこれをまず読んでみるのはいかがだろうか。

  • 事件簿でありながら、ほのぼのとする作品でした。
    音野探偵の背景が少しだけ気になります(笑)

  • なかなかかわいらしい探偵さん。おもしろかった

  • 久し振りに新刊が出たので再読。文章がとても読みやすくて、するする読めた。

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著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』(講談社ノベルス)で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー。代表作として、デビュー作に端を発する一連の〈城〉シリーズなどがある。

「2022年 『月灯館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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