シャドウ (創元推理文庫) (創元推理文庫 M み 5-1)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 8791
感想 : 804
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488496012

感想・レビュー・書評

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  • 物語は2つの家族を中心に進められていき、話の流れの中で登場人物の見え方が二転三転する。
    一体誰が悪なのか?誰が異常者なのか?
    それぞれの過去が明らかになっていく時、隠されていた真実が見えてくる。


    登場人物それぞれの目線で順番に書かれているからか、スピード感をもって一気に読めた。
    だけど胸糞悪い過去の内容と、「え?そうだったの??」というドンデン返しが相まって複雑な気持ちに。
    そのドンデン返しも、それをやれるんなら何でもアリだなぁと感じてしまって若干の興醒めだし、性被害にあっている主人公の幼馴染のケアも特にないのが引っ掛かっちゃいました。


    裏切られ
    心壊れる
    行く末は
    影落とされた
    耐え難き日々

  • 家族と子供の成長がテーマのミステリー。話の展開や文章が上手で、次々ページが進んでしまいます。二人の子供の気持ちが切なく、中後半は心が締め付けられます。

    途中で話が大幅に変わる展開は、おおむね想像はつきましたが、二転三転する部分まではさすがに読めなかった。

    全体的に近年人気のミステリー調にまとめられていて、ライトな人にもお勧めできる作品。

  • ’21年8月11日、読了。道尾秀介さん、久しぶりでした。

    いくつか好みじゃない点はあるけど…面白かったです。さすが!

    好きな作品になりましたが…好みじゃない点、を敢えて。

    まず、小学5年生の二人。「切れ者」すぎました。僕には、リアルじゃなさすぎ!まあ、フィクションですから、それを言っちゃあ…って感じですけど。

    あと…ラスト、かなぁ。巻末の解説を読むと、「作家本人が云うには、向日葵〜は暗すぎると批判が多かったから…」みたいに書いてありましたが…「イヤミス」ばかり読んでいると、こういうのが、満足できなくなる?トホホ。

    でも、相変わらずの伏線回収!だったり…やはり、道夫作品は、とても魅力的でした!さあ、次は何を!

  • 本格ミステリ大賞受賞作というので買った一冊。

    一言ではなんて言ったらいいかわからない話

    裏表紙にも書いてあったが、真相は驚愕の真実
    だった。
    驚愕はちょっといいすぎかもしれないが

    ミスリードって言うやつなのか、思ってた人が悪者ではなく見事にだまされた感じ

    ちょっと気になったのが、小学5年生頭良すぎ
    本読んでて小学生に思えん

    いろんな伏線も全て回収
    スッキリ読み終えた小説でした。

  • 張り巡らせた伏線にまんまと騙されて最後に何度もひっくり返されるオチにビックリ。

    精神崩壊者の大人に囲まれた環境で育ったあの子供たちもまた、その道をいく可能性があるのかなーなどなど読後感までイヤミスたっぷり残してくれる!

    実はこのお父さんが危ないやつ、分かってたよと思いながら読み進めていけばいくほど、
    全員おかしいんかい!と叙述トリックというものに、まんまとやられた面では面白かった。
    向日葵の咲かない花もこちらも、人の狂気を
    分かりやすく恐ろしくリアルに描いていた。

  • めっちゃ面白かった!

    なんか怖くてドキドキしながら読んだ。

    自分が想像していたことすべて違って
    ここまで予想を反するとアッパレだ。

    ラストも良かった。
    本当に面白かった。

  • 道尾さんの作品初で、どハマり。まんまと騙されたー。先が気になって一気読み。

  • さすが道尾秀介!
    と思える伏線回収とどんでん返し
    真相を知ってからもう一度読むと、あの人のあの発言の真意がわかったりして面白い
    読後感もスッキリ
    オススメのミステリーです!!

  • シャドウ。投影。
    最初の読み初めこそなかなか手が進まなかったが、そこからは一気読みした。

    ん?と思っていた行動や言動がちゃんと回収された。

  • 「人は、死んだらどうなるの?−いなくなって、それだけなの。」そんな会話をした3年後に、主人公の凰介の母親が病死する。さらに父と2人の生活が始まって数日後、幼馴染の亜紀の母親が自殺する。幸せな生活を願う小学5年生に次々と襲いかかる不幸。苦悩の果てに辿り着く、隠された真実とは。

    精神疾患と家族がテーマの雰囲気としては暗い物語です。後半にかけて怒涛の伏線回収が待っている本格ミステリ小説であると同時に、主人公の凰介が苦難を乗り越えながら逞しく成長していく人間模様も巧みに描かれた素晴らしい作品でした。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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