読書の技法

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492044698

感想・レビュー・書評

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  • 月平均300冊以上の書物に目を通している佐藤優氏の読書術がこと細かに描かれています。

    熟読・速読・超速読の3つに分類し、それぞれの目的と具体的な実践方法が分かります。

    どのような本をいつどこでどのように読めば良いか、具体的に分かるので、できるところは真似してみたいです。

  • 超速読、速読、熟読に分けてそれぞれ方法や意図を教えてくれる本日。
    超速読とは5分で行い最初のページと目次のみ読みひたすらページをめくる。気になった点のみシャーペンや折るなどしてわかりやすいようにし、最後の結論ページのみ読む。最初のページと目次を読んだ後は真ん中から読むことで本の水準を知ることが出来る。
    これによりまず超速読のみにとどめるか、速読するか、熟読するかを選択する。また超速読も速読にも、一定の基礎知識が必要である。基礎知識は高校までの勉強で培うべし。
    速読とは30分で1冊読む方法だ。これは既知の方法で、大体出来ているため割愛。
    熟読は囲みで抜き出して、自分のコメント、意見、賛成or反対 理解できるorできない 一言などを付け加える。
    またどの方法の際もシャーペンを用意して印をつける必要があることを推している。
    まずは基礎知識習得のために高校の現代文の勉強からやり直す。

  •  自分は転職のために高校時代の教科書を読み直す勉強法を取ったが、この時初めて教科書を面白い読み物だと思った(国語は当初から面白かったが)。そしてこれさえ読めば事足りると確信した。専門書以外の参考書は、一般教養問題集1冊しか買わなかった。
     それくらいに高校の教科書は優れている。これを論理的に説明しているのが本書である。この本の影響なのだろうか、山川出版社から続々と「もういちど読む教科書」シリーズが売り出されるようになったのは。

     当時の鳩山政権の失敗を、「偏微分」で分析しているところが面白い。鳩山元首相は数学者でありバリバリの理系学者であったから、これまでの文系政治体系とは異なる論理を組み立てていた。その数式が分からない人は「宇宙人言語」と揶揄した。だが数式を分かる人が身内にいなかったのだろうか、結局政権は瓦解した。理系首相の失敗を分析する重要性を著者は説く。あれから9年後、分析どころか世の中はますます理系のレベルが下がっていないか?「数学IA」から読み直そう。

  • メンタリストDaiGoが「読書に関する本はこれだけ読めばいい!」と勧めていて、読みたい本が多いのに積読だけがどんどん溜まっていくので、参考になればと思い読んでみた。

    筆者の体験・経験をベースに本の読み方について解説してある。
    速読、多読、熟読と章分けされており、参考になる部分は多かった。
    本にはそれぞれの役割があり読む順番があることは、新たな気づきだった。
    しかし、紹介されている本が個人的には専門的過ぎて一読しただけでは消化不良感があるため、★マイナス1とする。

    ただの本好きが、単純に今より多く本を読みたいから速読を学びたいと思って読むものではない。
    内容をしっかり咀嚼して自分の知識として、自己の成長を望んでいる人には、大変役に立つと思う。

    定期的に読み返して筆者の技術を身につけ、今より多くの本をスムーズに読んで知見を広げたいと思った。

  • 読了。面白かった。スパイになれるのではと思った。

  • 3種類に分けて本を読むのは効率よく読書ができると感じた
    例文が多く内容がまとまった感じがなかった

  • 12.8.1
    こんにちは、土井英司です。

    本日の一冊は、月平均300冊、多い月は500冊以上を読むという
    博覧強記、元外務省主任分析官の佐藤優氏による『読書の技法』。

    一冊を30分程度で試し読みし、熟読するかどうか、読書ノート
    を作成するかどうかを決める「普通の速読」と、5分で本を仕
    分け、読むべき箇所のあたりをつける「超速読」。著者はこの
    2種類の速読技法を併用することで、驚異的な読書量を可能に
    しています。

    とはいえ、実際に熟読する本は月に4〜5冊で、本書にはそれ
    らの本をどう熟読するか、そのポイントが書かれています。

    ・まず本の真ん中くらいのページを読んでみる<第一読>
    ・シャーペンで印をつけながら読む<第一読>
    ・本に囲みを作る<第二読>
    ・囲みの部分をノートに写す<第二読>
    ・結論部分を3回読み、もう一度通読する<第三読>

    囲みを作る、という発想はこれまでなかったので、さっそく参
    考にしてみようと思いました。
    (確かに、普通に赤ペンを引くより見栄えがきれい)

    ほかにも、「自分の本棚にあえて『積ん読』本のコーナーを作
    り、5〜6冊たまった頃合いを見て、超速読をしてみる」など、
    大量の書籍情報を処理するノウハウが満載。

    そして何より本書が優れているのは、読者に「自分の知識の欠
    損部分を知」ることを推奨している点でしょう。

    高度な本を読みこなすために必要な【世界史】【日本史】【政
    治】【経済】【国語】【数学】の基礎知識と、おすすめ本のブ
    ックガイドがついており、社会人の学び直しに最適の一冊とな
    っています。

    私立文系出身で、「知識の欠損部分」の存在を意識している人
    は、ぜひ本書のブックガイドを見て、参考書を買い漁りましょう。

    表面的な読書をやめ、本気で「知」を身につけたい方に、ぜひ
    おすすめしたい一冊です。

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    ▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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    「熟読できる本の数は限られている」というのは、読書の技法
    を考えるうえでの大原則である。読書に慣れている人でも、専
    門書ならば300ページ程度の本を1カ月に3〜4冊しか熟読で
    きない

    新たな本を読むとき既知の内容に関する部分は読み飛ばし、未
    知の内容を丁寧に読む。このように速読を行うことによって時
    間をかなり圧縮することができる

    基礎知識があるからこそ、該当分野の本を大量に読みこなすこ
    とができるのだ

    なかでも、『岩波講座 世界歴史』(全31巻、岩波書店)と
    『岩波講座 日本歴史』(全23巻、岩波書店)を通読し、世界
    史、日本史についての基礎知識を強化できたことは大きい

    大切なのは、自分の知識の欠損部分を知り、それを補うことだ

    現実の出来事を説明できないなら、本物の知識は身についていない

    1回目に線を引いた部分で特に重要と思う部分をシャーペンで
    線を引いて囲む

    「普通の速読」とは、400ページ程度の一般書や学術書を30分
    程度で読む技法である

    ◆超速読の技法
    5分の制約を設け、最初と最後、目次以外はひたすらページをめくる

    高校段階での数学に不安があり、行列、数列、微分法、積分法
    がまったくできないのに、近代経済学や統計学の知識を身につ
    けようとしても、無理である。その際は数学の基礎力をつけて
    再チャレンジするしか、知識を着実に身につける道はない

    歴史小説で歴史を勉強してはいけない

    恐慌の結果、本格的なリストラに耐え抜くことができる大資本
    だけが生き残り、老舗財閥の力が強化された。そして、社会的
    格差が拡大し、貧困層の不満が強まり、「世直し」の気運が出
    てきた

    改革運動は不遇の知的エリートが起こす

    くれぐれも漫画で基礎知識をつけようとしてはいけない

  • 熟読 真ん中を読む 基本書奇数冊
    超速読 目次 まえがき 全体ページめくるだけ
    普通の速読 1ページ15秒 定規

  • 速読についての良書ということで流し読みしたが、他の方のレビューを読めば充分内容を取ることが出来る。あえて追記するならば以下のふたつ
    ・ノートを取らないと自分の得意な分野の知識しか身に付かない
    ・小説は時代の雰囲気を掴んでいるので、現実とリンクさせながら読むとよい

  • 時間が人間にとって最大の制約条件。速読は読まない本を早めに選別するための手段。
    現実の出来事を説明できないなら、本物の知識は身についていない。
    読書ノートには抜書きとコメントを記す。
    社会人になってから教科書と学習参考書を使いこなす。
    読書では完璧主義を捨て、目的意識を明確にする。
    学ぶことに対する姿勢に刺激を受けた。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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