- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492261033
感想・レビュー・書評
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「これは中国人やインド人にもできる仕事か」と問い続けながら働くことが必須だと思った。また、「稼ぐ力」には、日本人相手の商売をする力と、世界中のお客を相手に商売する力(ゆえに超競争環境)の2通りあり、自分にとっては、前者を比較的重視しながら後者も磨いていく方向が適切かと考える。
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グローバル化によってあなたの仕事はどうなるのか?
賃金が海外なみに下がる仕事、世界を舞台に熾烈な競争をせざるを得ない仕事、海外の影響を受けにくい仕事、日本人特有の専門性を発揮できる仕事の四種類に分けて考える。様々な職業を分類しているので、自分の仕事はどうなるかを見ていくことができる。
ただ、国際競争の部分のみなので、例えば弁護士のように国際競争に関係なく食べれなくなりそうな仕事については触れられていないのは残念。
それでもこの本がこれからの仕事を考える上で大いに参考になることは間違いない。 -
最近は都内のコンビニでも中国人が増えたと思う。
レジをこなす最低限の日本語は話せる。デフレで安くなる一方の商品。コスト削減で人件費にメスを入れるのは当然だ。
こんな調子でいけば、日本人が付く職業ってどんどんなくなるよな。自分の仕事だって同じじゃない。そんなことを思いながら買った本。
著者の渡邉正裕(わたなべまさひろ)さんは、慶応大学(SFC)卒業後、日経記者を経て、現在は独立系ニュースサイト、My News Japanを運営している。
http://www.mynewsjapan.com/
この本では、今後の日本人が付く職業について2軸4象限で分析をする。2軸とは、X軸:日本人メリット(小~大)、Y軸:スキルタイプ(技能集約的~知識集約的)。これを図解すると次の通り。
知識集約
┃
ス ┃
キ ┃ 無国籍ジャングル グローカル
ル ┃
タ ┃
イ ┃
プ ┃ 重力の世界 ジャパンプレミアム
┃
技能集約 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
小 (日本人メリット) 大
■重力の世界
グローバルの最低給与水準に収斂していく
低付加価値のブルーカラー職
■無国籍ジャングル
世界70億人との仁義なき戦い
超成果主義
勝ち残れば青天井
才能も運も必要
■ジャパンプレミアム
日本人ならではの高いサービスマインド、職人気質、チームスピリット
営業マンや旅館の女将など
同じ日本人という信頼感を活用した対面サービス
■グローカル
日本人であることを活かしつつ、高付加価値スキルで勝負
日本市場向けの高度専門職
高度な日本語と日本での人的ネットワーク
4象限分類で、著者はグローカルを目指せというが、具体的にどういう職種となると、ちょっと疑問を持つ点もある。そこに違和感があった。
だけど、重力の世界は、確かにその通り。単純作業、業務はどんどんグローバル標準の賃金に収斂していくことは間違いない。 -
グローバル化が進んだ社会でのキャリアの歩み方、労働環境の変化を分析した一冊。安い労働力に代替可能な重力の世界、能力至上の無国籍ジャングル、日本人らしさの生きるジャパンプレミアム、日本人を活かしつつ世界で活躍するグローカルと4つの象限に分かれていて明確だった。
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なんか感覚論で行っている気がするなぁ。
あと、現状と同じだったらという仮定が至る部分で
ちりばめている気がするが、将来を語る上でここを仮定して
いいものだろうかと感じてしまった。 -
これからどのようにキャリアが変わっていくのか良く分析されている本であった。日本人ならではの仕事と知識集約的技能集約的の二軸で上手くまとめていた。これからはコストの安いものを扱う営業や金融、プログラムなどは強いハングリー精神を持った外国人(恵まれた日本人では到底身につけられない)が仕事を持っていくだろう。しかし、価格の高い不動産や車、医者などは日本人という文化を共有できる人しか適さないだろうと述べている。さらに外国人は個人主義が多く、チームワークが出来ていないらしい。だから技能もナレッジとして集約されない。こういった弱みを意識しながら仕事をしていきたい。
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具体的な職種を示唆しているというより、大まかな分類で括っているので、自分がそれに当てはまるか少しわかりづらい部分がある。
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2×2の「田」の字マトリックス、縦軸に「スキルタイプ」横軸に「日本人メリット」を取る。
縦横に、
小×小「1.重力の世界;グローバル最低賃金に収斂する」
大×小「2.無国籍ジャングル;勝ち残れれば青天井」
小×大「3.ジャパンプレミアム;同じ日本人、という信頼感を活用」
大×大「4.グローカル;士業など日本市場向けの高度専門職」
に分類して、その傾向を分析する。
面白いのは、2.→4.→3.→1.の潮流があるとしている点。
例えば、多摩川の土手で二時間土下座して顧客に怒られ続けることも厭わない金融商品営業(3.へ分類)も、専門性を得る努力をしない場合は、1.に呑み込まれてしまうとしている点だ。
正しい努力をするために知っておくべき労働市場マーケティングをコンパクトに得られたと感じさせてくれました。