知識創造企業

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492520819

感想・レビュー・書評

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  • 今更ながら読んだ。
    出版当時、革新的な内容だったということだが、この本の理論(暗黙知、形式知の関係など)は他の場面で聞いたことがあるものだった。そういう意味で、真新しさは感じなかった。どちらかというと、今までこういう話を聞いてきたけど、元になっていたのはこういう理論だったのか、という捉え方をした。
    この本に手を付けた理由は、ミドルマネジャーの活用に悩んでいたからだ。ミドルアップダウンというコンセプトを理解する上で役に立った。

  • 1996年刊行。正直いつ読んだか完全に失念してしまっているので感想は再読してからにしたい。
     ただ、20年くらい前の書にも拘らず、最近でもよく読まれているようだ。

     著者野中は一橋大学商学部附属産業経営研究施設教授、竹内は一橋大学商学部教授。

  • ・日本企業は「暗黙知」の重要性を理解し、それを「形式知」に変換することを得意としている。
    知識を創造するうえで、メタファーや知識の共有、冗長性といったものが、大きな役割を担っている。
    ・社内情報のタテにもヨコにも通じているミドル・マネジャーこそが、知識マネジメントの中心にいるべきである。
    ・官僚制的な組織構造とタスク型の組織構造の両方を併せもち、そこから創られた知識を蓄積する仕組みを備えた企業こそ、変化の激しいこれからの社会に適応できる。

  • またまたコヒーレンス。でも、さすがに学者さんなので、すごく綺麗に整理されていました。アプローチが20世紀風じゃないので、慣れてない人はかったるいかもしれないけど、このアプローチだからこそ、この「答え」に辿り着けたんだよ。
    これを実践するのが僕らの役目だね。

  • ・組織的知識創造の2つの次元→暗黙知、形式知→個人、グループ、組織、組織間→知識はある目的のために存在する(情報との違い)→個人の持つ暗黙知が組織的知識創造の基礎→共有のためには直接対話をする場が必要→共通の言葉で語り合うことで集団の力が結集される(しかし時間がかかる)

  • 前半特に秀逸。

  • 野中先生、ナレッジマネジメント、SECIモデルというキーワードに触れたらまずこの本を読んで欲しいです。日本企業が得意としてきた組織的な知識創造の型をモデル化した内容で、事例としては日本を代表する電機メーカーや自動車メーカーを取り上げていますが、業界問わずどの企業にも応用可能な理論だと思います。ちょっと読むのが大変ですが「積読」の最初の候補にしたい一冊。(和田)

  • 第2章 感動 合理論 演繹的 経験論 帰納的
    経験論の否定。純粋な魂、精神にのみ真実、知識がある。我と客体。我のみ真実を考える。パブリック:自分とは別の他人の尊重。永遠の真理。
    経済論、経営論の中の知識。

    日本的知識 刹那的。

    テイラー 人間を機械的に見ている。
    メイヨー 人間的組織 経済活動

    ---
    3章 コンテキスト シンタックス形式的・量的とセマンティクス意味的
    P88 we can know more then we can tell. ゲシュタルトの構築。インタラクティブな知識

    シャノン 情報 P135?注釈 経験からの知識はノイズ。情報、意味のまとまり、粒度


    メタファ アナロジー モデル 行動による学習 内面化 対話表出化
    メタファ アナロジーの違い

    SECIモデルとそれぞれの知120

    ヒエラルキー ヘテラルキー

    122 最小有効多様性 必要十分な多様性
    127 自己組織化 自律組織 カオス 組織移動で知識移転
    128 正当化された真なる信念
    222 生産技術 製品設計
    GE スピード シンプル 自信 キャノン三自
    236 真 美 善 248 適応は適応能力を締め出す
    278 要素技術 体系知 製品コンセプト 概念知
    295 日本 西洋 組織比較
    307 体験 理解 身につけ
    312 ラグビースタイル 欠点
    328 マニュアル化 331 332
    333 暗黙知 移転コスト
    346 ソフトウェア産業
    348 ヒエラルキー 活用 タスクフォース 創造
    350 アンケートの問題 running lean
    353 ダイコトミー
    357 試行錯誤 幻想
    知識創造企業 読了 まとめ 弁証法 国際感覚 日本の良さ悪さ

    アーキテクチャは演繹的に決まるか、経験的 帰納的に決まるか。
    いつ頃アーキテクチャを固めるか。方針変更はどうなるか。

  • 履修したかった経営学文献レビューのテキスト

  • ●知識創造の3つの特徴
    1)表現しがたいものを表現するために比喩や象徴が多様される。
    2)知識を広めるためには、個人の知が他人にも共有されなければならない。
    3)新しい知識は曖昧さと冗長性のただなかで生まれる。

    ●個人知から組織知へ
    我々は組織的知識創造という言葉を使うが、個人の自発的行動とグループ・レベルでの相互作用がない限り、組織それ自体では知識を創ることはできない。

    ●知識創造の主役
    知識創造はだれが責任をもって行なうのだろうか?日本企業の特徴は、知識創造の任務を独占する部署や専門家グループがいない、ということである。第一線社員、ミドル、役員の全員がそれぞれの役割を果たすのである。しかし、それは役割が同じということではない。新しい知識は、彼らのダイナミックな相互作用の成果なのである。
    知識創造プロセスにおけるミドル・マネジャーの役割は重要である。彼らは、第一線社員の暗黙知とトップの暗黙知を統合し、形式知に変換して、新しい製品や技術に組み入れるのである。日本企業で実際に知識創造プロセスを管理しているのは、ミドルマネジャーなのである。

    ●日本企業の知識創造の特徴は、せんじつめれば、暗黙知から形式知への変換にある。ある個人のきわめて主観的な洞察や勘は、形式知に変換して社内の人たちと共有しないかぎり、会社にとっては価値がないに等しい。日本企業は、とくに製品開発でのこの暗黙知から形式知への変換が得意なのである。

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著者プロフィール

野中郁次郎
一九三五(昭和一〇)年、東京に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。富士電機製造株式会社勤務ののち、カリフォルニア大学経営大学院(バークレー校)にてPh.D.取得。南山大学経営学部教授、防衛大学校社会科学教室教授、北陸先端科学技術大学院大学教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授などを歴任。一橋大学名誉教授。著書に『組織と市場』、『失敗の本質』(共著)『知識創造の経営』『アメリカ海兵隊』『戦略論の名著』(編著)などがある。

「2023年 『知的機動力の本質』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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