- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560720875
感想・レビュー・書評
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(2010/06/10購入)(2010/06/12読了)
翻訳家岸本 佐知子のエッセイ。
全く気取らず、むしろ卑屈すぎるぐらいの語り方がツボだった。
ドトールでニヤニヤしながら読んだ。気持ち悪い顔をしていただろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ねにもつタイプ」から流れてきた身にとっては、以前からこうだったんだ!というのとまぁ比較的普通なとこも多いという思いが交錯する。
こうした奇妙な発想、話というのはあるんだけど、作者以外のところで起きて、本人はニュートラルだったり場合によっては高いとこにいたりするが、岸本さんの場合は自分自身が奇妙だったり、自分自身の頭の中での話だったりするのでその分がよりインパクトが深いんですね。
彼女の好きな本の紹介を読むとやはり奇妙本好きで納得です。 -
翻訳作品はあまり読まないので、失礼ながら岸本さんのことは
存じ上げず、訳された作品も読んだことがなかったのですが、
『ねにもつタイプ』で賞を受けたときに、審査員の先生方が
おもしろい!と書いていたのを目にして、
読んでみたくなりました。
2冊いっしょに買って、まずは1冊目から。
書き出しに、「世の中の人間は〈数学心のある人とない人〉の
2種類に分けるのが最も手っ取り早い」というようなことが
書いてあったのですが、そこからもう、「思う思う!」と
引き込まれてしまいました。至極真面目な顔をしながら
ぽつりとおかしなことを言うような印象の文体で、
大爆笑というよりはニヤッと笑ったり、思わず吹き出したり、
そんなふうに楽しみながら読了。
著者の妄想や、子どもの頃の話、大きくなってからも
やっていたおかしなことなどを読んでいるつもりで、
実は「こういうことをした」という話自体も
もしかしたら妄想なんじゃないか、なんて、
現実と妄想の境目がぼやけてくるような感覚もありました。
(なんとなく、竹中直人さんの著作を読んでいたときに
本当のことだと思っていたら創作で、創作だと思っていたら
実体験だった、と知ったのに近い感覚でした。)
彼女が訳しているニコルソン・ベイカーさんの作品も
どうやら一筋縄ではいかないようですが、
どんなものだか見てみたい気はします。 -
翻訳家の、あんまり翻訳とは関係ない抱腹絶倒のエッセー。
めちゃめちゃ笑える。
いっきに、岸本佐知子のファンになったことは間違いない。
このズレ具合、絶妙すぎる。
ボケているのか計算なのか、とにかく面白い。
国際きのこ会館、すごく行ってみたい。
この方の訳した本をこれから読むのが楽しみ。
巻末に少し載っていた書評の本の趣味が川上弘美とかぶりぎみで、これらの本もがぜん読みたくなってしまった。 -
「ねにもつタイプ」よりも私にはツボにはまりました。
私みたいに少なからず妄想癖がある人は身に覚えのあるような話だからこそ、楽しめるのかな。
特に前半部分はリビングで読んでにやにや笑いをかみころしていたところを弟に目撃され、その部分(確か「オオカミなんかこわくない」だった)を音読したら弟も大笑い。
そこに母がきて…(以下略)w
中盤からは不思議だけど、うっすら怖い話もでてきて、翻訳した本の紹介や、彼女の好きな奇天烈な本のレビューも読めて、全体としてバランスもとれていたと思います。
彼女の訳したニコルソン・ベイカーの本がとても読みたくなりました。翻訳本がもっともっと文庫化すれば、気軽に手に取れるのになぁと思うのですが。
そして「国際きのこ会館」に私も行きたい!! -
読んだばかりの「ねにもつタイプ」があまりに面白かったので、岸本さんの10年前のエッセイを探してきて読んでみた。
こちらの中味は、主として専門誌「翻訳の世界」(1994年〜1997年)や、雑誌「ふらんす」(1998年〜1999年)に連載されたエッセイ。その他、書き下ろしも含めて、50編のエッセイが集められている。
まだ、駆け出しの翻訳家として実績の少ない中、どういう経緯でエッセイの執筆を依頼されたのか不思議だ。おそらく、岸本さんの持つ「可笑しなものへのこだわりと表現力」に興味を持った編集者の方がいたのだろう。おかげさまで、岸本さんの出発点に近いものが読めるのだからありがたいことだ。 -
やっぱりわたしこの人と友達になる!
自分は透明人間なのでは、という疑惑が濃厚になりました。
彼女に宣告されたなら誇りに思います。
岸本さん大好き。 -
自分よりネガティブな人を見つけるたびになんだか嬉しくなってしまう。国際きのこ会館に行ってみたいと思って調べてみたら、なくなっていてショック。
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この方とは気が合うに違いないです。