気になる部分 (白水Uブックス 1087)

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  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560720875

感想・レビュー・書評

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  • 通勤電車で読むのは危険だと知りつつ、読んでしまった。
    案の定、吹き出すのを我慢したエピソード、クスッと笑ってしまったエピソードが多々あり楽しませてもらった。
    岸本さんのエッセイを読むと、妙に共感をおぼえて自己肯定感が増す。

  • なんとも笑えるエッセイ集。特に巻頭の『空即是空』なんて、どれだけ笑わしてくれるんだ。

  • 読んでいると、ヘンテコさに安心する。移動中読みながらずっとクスクス笑ってました。

  • PR誌「ちくま」の連載「ネにもつタイプ」を毎月たのしみによんでいる。
    これがエッセイ集としては処女作。
    内省や妄想が暴走してちょっとずれてる日常がおかしくて、共感できる(ということは自分もちょっとずれてるんだろうけど)。

    全体に言語や翻訳というよりは日常に関するトピックが中心でセンスさえ合えばだれでも楽しめると思うけれど、たまに登場する言語・翻訳ネタもさすがにすごい。「キノコの名前」は翻訳家の職業病のような状況をえがいて、多言語にたずさわる人ならみなうなずいてしまうエピソード。わかるひとなら一発の「サルマタケ」を外国語で説明しなければならないとしたらなんと苦労の多いことか・・・

  • ある日の午後,車でFMラジオをつけると,作家と翻訳家の会話が流れてきて,翻訳の苦労話などとてもおもしろくて聴き入ってしまった.あとで番組表を調べて見ると,作家は西加奈子さん,翻訳家は岸本佐知子さんだった.

    というわけで岸本さんのエッセイを読んでみた.本を読んでこんなに笑ったのは久しぶり.この方の周りでは常に何か変なことが起こっているような錯覚を引き起こす.ほとんど自虐ネタで,妄想の虜になって,一般世間とずれが生じるというパターン.それと言葉の音に対する感覚が独特で,これまた妄想のネタになる.私はこれを電車の中で読み始めてしまい笑いをかみ殺すあやしいおじさんになってしまった.こういうハチャメチャぶりは山下洋輔以来かな.そうすると,岸本さんも傾倒していらっしゃる筒井康隆つながりもでてくる.

    私もときどき使う私鉄のO線の話「キテレツさんたち」.私もキテレツさんを見てみたいが,残念ながら私には見えないらしい.

    ラジオでも話題になっていた,ニコルソン・ベイカーが読みたくなった.この本のそでの著者紹介には「あんな本を訳したのは,やっぱりこんな人でした」と書いてある.

  • とにかく、読みながら吹き出していた。笑っていた。
    いやなことも忘れるくらい、岸本ワールドに
    ひきこまれてしまった。

    とにかく面白いと、あちこちでレビューを目にし、
    友だちも「きっと好きだよ」と勧めてくれて、
    ずっと気になっていたエッセイ。

    楽しい読書時間だった。

  • 翻訳家岸本佐知子さんのエッセイ。こんなに面白い人がいたなんて!今まで知らずに損した‼子供の頃の実験話に、宙に浮くと思って腕を振り回していた自分を思い出し、妄想癖の話に小3で小説を書いていた自分を思い出した。誰でも内緒でしていることがあるんだよね?常に客観的に自分を観る眼があることが必要だとつくづく思った。

  • う〜ん、満足。口の中いっぱいに笑いを含め混んで、そっと本を閉じた。サッコファリンクス。

  • 岸本さんの「気になる部分」に共感できるのは、私自身もきっとマイナー者だからなのだろうなぁ。
    でも自分と同じようなことを考えている人がここにもいたんだ、とうれしい気持ちになった。

  • ファンです。

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著者プロフィール

岸本 佐知子(きしもと・さちこ):上智大学文学部英文学科卒業。翻訳家。主な訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ニコルソン・ベイカー『中二階』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ショーン・タン『セミ』、アリ・スミス『五月 その他の短篇』。編訳書に『変愛小説集』、『楽しい夜』、『コドモノセカイ』など。著書に『気になる部分』、『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)、『なんらかの事情』、『死ぬまでに行きたい海』など。

「2023年 『ひみつのしつもん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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