夢幻花(むげんばな)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569811543

感想・レビュー・書評

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  • 東野圭吾さんの大フアンである。
    今回は図書館に申し込んでから7カ月も待ってようやく手元に。
    読者を本の中に引き込む。
    犯人にたどり着くまでが興味津々であるので、一気に読み終える。

  • 毎年朝顔市に出かける家族の行事に隠された理由・・・一気に読ませられました。人間関係についてはできすぎ感があるけれど、やっぱり東野圭吾はおもしろい。さすがです。そしてそこに原発事故をそこに絡ませての一つの結論まで盛り込んで、強いメッセージを感じました。

  • 黄色い朝顔は咲かないという事実から、ここまでの緻密な構成を創り上げるのは流石としか言いようがない。
    読み応え抜群の大作。
    一刻も早く皆さんに読んでもらいたい。

  • 最後まで真相が全然わからず、完全に引き込まれてしまった。
    若者であるがゆえの進路への悩みや若者ゆえの迷いとうまくからめられていて綺麗にまとめるなぁと感心してしまった。

    現実には起こりえない内容だとしても、隠蔽体質もずっとひきつがれて
    いくのか、このままでいいんだろうかという不信感がぬぐえなかった。
    自殺した彼はある程度自業自得だとしても、おじいさんの死は
    こんなことで引き起こされたのかと思うと残念でならない。

    不幸はここで終わりにしたい、負の遺産を引き受けていこうという人々の信念は立派だ。
    だけど、結局国は、警察の中枢部は体質が変わらないままか。混乱することのリスクの方が大きいのか。
    何となくもやもやした気持ちが残ってしまった。

  • この世に存在しない黄色いアサガオをめぐって。人それぞれに与えられた「義務」。往年の東野圭吾モノのよう!科学を入れてくるところ、一見バラバラに見える事象が最後に鮮やかにつながるところ!

  • この本を電車の中で読むのが、毎朝の楽しみでした。
    幻の花と殺人事件を巡って様々に交錯する人間関係、それぞれの登場人物の立場から次第に明らかになっていく事件の模様にドキドキハラハラします。

  • やっぱり東野圭吾はすごい 一息で読んでしまった 何で表紙の絵が朝顔なのか わからなかったが 読んでるうちにわかった  話は下谷の朝顔市から始まる なぜか朝顔市に毎年家族そろって出かけることになっている 帰りにウナギが食べられるのがおまけだが 次男の蒼太はそれが嫌なのだが これが無限花の核心である 秘密は四でのお楽しみ チャンチャン 

  • 面白かった( ゚д゚) 東野作品の中でいちばんすきかも。

  • 全文、慎重に並べた言葉。東野圭吾さんのお人柄、誠実さが感じられます。

    印象に残った言葉。

    「耳だけでなく、全身で音楽を受けとめている感覚だ。すべての楽器の音を正確に捉えることができる。それらに自分の細胞が呼応するのがわかる。不意に、すべてが理解できたような気がした。音楽とは、こうあるべきなのだ。作るようなものでも、組み立てるようなものでもない。」

    「世の中には負の遺産というのがある」蒼太はいった。「それが放っておけば消えてなくなるものなら、そのままにしておけばいい。でもそうならないのなら、誰かが引き受けるしかない。それが俺であったって構わないだろ」
    「もし今後も日本が原発を使用していくなら、安全面を含め、今まで以上に高い技術が求められる。仮に撤退するとすればどうか。俺は推進する以上に高い技術が必要になると思う。これまで、世界の誰もが経験しなかった問題に立ち向かっていかなきゃならないわけだから」
    「蒲生のいうてることはわかるけど、えらい貧乏くじやぞ。世間から冷たい目で見られるし、何十年経っても解決できん問題をかかえることになる」

    目頭が熱くなり、心臓がくるしくなりました。
    蒼太くんの出会った方もカッコよいですが、それを真正面から受け止めて引きうける蒼太くんの心の強さ・未知への決意・器の広さが、カッコよいという言葉以上に重みをもちます。背中に大きなものをかかえることになります。ただのミステリーで終わらない物語を創作される。だから東野圭吾さんの作品は好きです。

     ****************************

    どんな分厚い雲の上にも いつも青空はあるということ

  • さすが、東野作品。安定した内容で読みやすかった。
    でも、後半の話しの進み方が急激すぎるかなぁ。
    もう少し謎解きにページを割いてほしい。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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