- Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569811543
感想・レビュー・書評
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時代が異なるいろんなエピソードがあって、これがどう繋がるのかと思いながら一気に読んでしまった。
最後にキレイに、いやキレイすぎるほど見事に繋がりハッピーエンド。
家族の愛や絆、自分探し、負の遺産など…かなり盛りだくさんの一冊でした。 -
「探偵ガリレオ」を読んで、あれ、東野圭吾ってこんなにつまらなかったっけ…と思ったが、どうも物理や化学の話が肌に合わなかっただけらしい。
これはふつうに面白かった。東野作品の中では特別面白いってほうなわけでもないのかもしれないけど。
さすがミステリー上手というか、伏線回収して一つの筋に話をまとめるのがすごい!-
「物理や化学の話が肌に合わなかった」
それは仕方無いですよ←どー言う意味って突っ込まないで(私は、それほど判ってないけど好き)
文庫化待ちで...「物理や化学の話が肌に合わなかった」
それは仕方無いですよ←どー言う意味って突っ込まないで(私は、それほど判ってないけど好き)
文庫化待ちで読んでいないのですが、雑誌連載時に苦労されて、単行本化で随分手を入れられたそうです(と聞いたのですが、正しい情報かどうかは調べてません)。
そんな曰く有りなところが気になっています。2013/07/09
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ふたつのプロローグが印象的。ちょっと毛色の違う作品になるのかなと予想する序盤。黄色いアサガオの登場で、ストーリーは劇的に動き出す。異なる場所で事件に関わることになった人物たちが、アサガオに吸い寄せられるかのごとく自然と結びつき、それが合図となって、事件の背景が波紋のように拡がっていく。なぜに黄色いアサガオなのか? という疑問は残るものの、展開が速いので、いくつかの違和感に構う隙を与えてもらえない。この辺りの確信犯的なテクニックをある意味楽しみに読んでいたりする。
慣れた読者ならば、オチを予想することは可能だろう。ラストで加速的に伏線が回収される様は、何度経験しても心地よい。謎解きは平均レベルだが、「こんなに時間をかけ考えた作品は他にない」との作者の言葉通り、ムダが一切なく、非常によく練られた作品であることを実感できる。多少のご都合主義はあるものの、構成の妙がそれを上回ってしまうのだ。キャッチコピーに作者のことばを持ってきた出版社の勝利かな。
なぜ黄色いアサガオにこだわるのかという最後の謎が、エピローグで解けた。こういう帰結を持ってくるとは脱帽。本当に繋げるのが巧い。そしてそこに込められたメッセージの意味も、今だから効いてくる。一見薄味に思えるけれど、よく噛み砕けば、作者の作品に懸ける思いの強さがわかるはず。いいお話、いいミステリ。 -
そんなに期待せず読んだからってのもあるかもしれないし、2つのプロローグが読みやすかったからかな、初めからぐいぐい物語に入り込めて、近年の東野作品のなかではわりと上位。面白かった。
被害者であるおじいちゃんが、孫の梨乃へかける言葉とかが素敵で、あたたかくて目頭があつくなった。
随所でいい言葉がでてくる。
終わり方もとてもすっきりしていて良い。
無難に面白かった。 -
久しぶりに先が気になり一気に読んだ。江戸時代にはあった黄色い朝顔がなぜ現存しないのか。それが全ての謎を解く鍵になっている。
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東野さんの作品は登場人物(犯人でさえも)がみんな誰かを思いやっていて、人間らしさが感じられるのがいい。もちろんエゴがあるから犯行に至ってしまうわけだが、それは突飛なものではなくなんとなく理解できるのだ。
最後が未来を感じられるのもいい。蒼太や梨乃の未来、蒼太と兄や母親との関係、それから話の中では語られていないが早瀬刑事と息子との関係についても明るい希望がもてる。
強引な感じがなくはないが、それを含めても好きな作品です。 -
(No.13-27) ミステリです。
『江戸時代には存在した黄色いアサガオ。なぜ現代では絶えてしまったのか。
黄色いアサガオだけは追いかけるな・・・・。』
私はマイナーな作品のレビューはすごく書きたくなるのですが、東野さんほど売れまくる人の作品は別に書かなくてもいいかな~って感じになってしまい、迷っている間に書かずじまいということが多いです。でもこれはエピローグのところがとても良かったので、やっぱり書いておきます。
ネットであちこち見てたら、いろいろあって単行本になってなかったけど、そもそもは10年も前に連載が終わった作品だそうで。
え?内容からしてそれはありえないでしょとびっくりしてたら、科学情報が古くなったので全面的に書き直したのだそうです。
「書き直したことで10年前でなく、今の時代に出す意味が生じたのではないかと考えています。その理由は、本書を読んでいただければ分かると思います。」と東野さん。
そうなの、私はそこのところに感動しました。
3.11後の原発を工学系の東野さんとして考えた結果がこのエピローグなのでしょう。蒼太の覚悟は他人事であってはならないと思う。
日本人として同じ覚悟がいるのだという東野さんのメッセージを受け取りました。