図書室のキリギリス

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 168
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575238235

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で題名に惹かれて借りました。

    ちょっと不思議な力を持つ主人公・詩織がバツイチになったのを機に、学校司書として働き始める。
    本にこめられた想いと謎を解くブックミステリー。

    この中で紹介されてる本を読んでみたくなった。どれも興味深い‼︎
    ブックトークの内容も面白かった。
    私が読む本を選ぶとき、雑誌や新聞で紹介されたものやジャケットや題名に惹かれてってことが多いけど、今読んでる本から関連付て次の本を選ぶのもいいかも。
    そうしたら、読み終わった後もより印象に残りそうな気がする。

  • ひょんなことから学校司書として働き始めた詩織
    生徒との交流に戸惑いながらも、彼らの本の世界がどんどん広まって、どんどん深まっていく様子、それを支える詩織の様子が読んでいて嬉しくなる応援したくなる
    作中に出てきた本、私も読んでみよう

    資格がなくても本が好き!という気持ちだけで、どんどん行動的になっていった主人公
    本が好きっていう純粋な気持ち忘れたくないな

    モノから残留思念が読み取れる特殊能力の持ち主みたいだけど、それが活躍するわけでもないし、特にいらない設定だったのでは?なくても十分ほんわかした良い内容だった
    表紙も内容にぴったりの優しい雰囲気の素敵なイラスト

  • バツ1になったので仕事を探し、友人の紹介もあり、高校の図書館で、学校司書として働きはじめた高良詩織。
    司書としての経験も、資格も持っていないが、読書好きで、いろんな分野の本を多読していると見込まれて採用される。

    お茶目で生徒思いの校長。突然辞めてしまったけど図書館を整え、生徒達から慕われていた前任の司書。いい加減にも見える司書教諭。

    本にまつわる小さな謎を解きながら、生徒達の成長を見つめつつ、詩織自身も、自分の生きるだと気づいてゆく。



    司書資格も持たないのに、採用。
    すでに電算化され、整備され、生徒達もいい子達揃いの学校。図書委員も機能している。
    司書の立場のアヤフヤさ、は現実っぽいけど、
    それ以外は

    恵まれてるよ!詩織さん!


    でも、詩織さん自身も、入ってすぐに事務処理も図書館業務もいろいろ出来ちゃうし、
    生徒達とも本を通して、キチンと向き合い、成長していくし、
    スーパー司書だ〜!と、思わずにはいられない。
    なかなか、1年もたたないうちに、ここまで出来ないのでは、と思う。

    頑張ろう。

    楽しく読めた、だけでなく、司書として、頑張、なくてはと思わせてくれる本でした。

  • 夫の失踪から3年を機に離婚届けを出し職を探していた詩織に友人で高校教諭のつぐみが学校司書の募集を紹介する。自分をキリギリスに喩え司書としての仕事に不安を覚えながら勤務する。
    本に纏わる謎や校長先生の円花蜂の解明。
    「小さな本の数奇な運命」に纏わる話しには感動した。高校生っていいなぁって青春ドラマみたい。
    あと詩織は司書として奮闘し文化祭でのブックトークも良かった。特に瀬井くんのは小説の中の一場面というよりなんか実際にトークを聞いているような感覚に陥った。
    実在の書籍もいっぱい登場して楽しかった。「マボロシの鳥」は手にとってみたい。

  • 困った本。

    学校司書とは、資格も必要なく(現実に要件じゃない自治体は多いけど必要性はまた別問題)、日常業務は前任者からの引き継ぎと数回の研修でしのげ(この市の雇用形態からしていったい誰が開催したのか、その研修)、しかも片手間に学校の事務仕事までこなせる楽な職業だと思わせる描写は困る。しかも使っている貸出システムには閲覧記録が残っていて、見放題とは!

    ストーリー展開上の必要に迫られる場合もあるのかもしれず、あくまでも厳密に!とまでは言わないけれど、許される範囲かどうかの区別はつけて欲しいところ。職業倫理にかかわる。

    学校図書館が舞台であり、本にまつわる謎解き部分はそれなりに面白かったし、主人公が本を手渡す仕事にやりがいを感じるまでを描き、不安定な雇用形態にまで触れているだけに、残念。私は生徒に「おすすめ」出来ません。

    • NAUGHTYさん
      そんなに目くじら立てなくてもいいじゃないですか。
      雇用形態、貸出システムの閲覧、作品の中できちんと言い回しはできていましたが。このストーリ...
      そんなに目くじら立てなくてもいいじゃないですか。
      雇用形態、貸出システムの閲覧、作品の中できちんと言い回しはできていましたが。このストーリーにおいて必要な場面でしょう。図書司書としての職業倫理ですか?そんなこと一般の読者は感じてませんよ。納得して楽しめればいいのでは。他の職業を題材にした作品もいっぱいあることですし、解る人が読めば違うよねって感じる程度では。
      生徒さんには敢えておすすめしなくても人気のある作品なので既に読んでらっしゃる生徒さんもいますよ。
      個人的にはいい話しだと思い友達に勧めます。
      2013/12/28
    • gingeraleさん
      NAUGHTYさん、ありがとうございます。
      目くじらをたてなくても。本当にそうですね。
      読書の楽しみを邪魔してしまったでしょうか?

      ...
      NAUGHTYさん、ありがとうございます。
      目くじらをたてなくても。本当にそうですね。
      読書の楽しみを邪魔してしまったでしょうか?

      ただ、このタイトル、このテーマで、その描写はしてほしくなかったなぁ…というこだわりは、立場によって違うかもしれません。そんなこと誰も気にしないようなことではあつても気になってしまう場合も、どんな職業にも多かれ少なかれあるのではないでしょうか。また、期待もあったため強い表現になりました。

      私にとって困った本だというだけのことでしたね。どうぞご自身の面白いと感じられる本を楽しんでください。
      2013/12/28
  •  夫が失踪して3年が過ぎ、法的に離婚届が受理されたのをきっかけに本格的に就職活動を始めた詩織。そんな詩織に学生時代の友人で県立高校の音楽教師のつぐみが、「学校司書」として働いてみないかと声をかける。雑誌社で働いた経験をもち、読書ブログも書いている詩織。試しに面接だけでもと出かけたが、3月までの臨時職員として採用される。晴れて高校の図書室で働くこととなった詩織を待っていたのは……

     友人の誘いで高校の図書館で働き始めた女性が主人公の物語。のっけから資格がなくても、初めてでも勤まるとか言われちゃうとすごく複雑ではあるのだけど、主人公は読書経験も豊富という設定。
     前任の司書が突然辞めた理由を探ったり、委員会の生徒たちと日々過ごしたりするうちに、「学校司書」という仕事の魅力にとりつかれていく詩織。
     学校図書館の仕事に興味のある人は読んでみても。

  • 図書館で働く一人としては納得のいかない場面がちょくちょくありました。
    まず、貸出履歴は残っていないでしょ。万が一残っていても彼女のような理由で閲覧することは許されないでしょう。たとえ高校でも。
    しょっぱなからこんな場面が出てきてがっかり。
    生徒をうまく本好きにしていく場面は面白かった参考にもなりました。
    しかし、全くの素人が何も知らなくてここまでできるほど司書の仕事は甘くないかも。
    実在の書名が出てきたりで面白かったですが大人が読むに堪える内容ではないのでは。

  • 本好きとしては、職探ししてすぐに学校図書室の司書になれるなんて、すっごく羨ましい!!でも、それをきっかけに成長していく主人公を応援したくなる(^^)/ 本にまつわる謎解きにワクワクしたo(^o^)o未知の本に出会えるって素敵な事だな♪

  • 変な能力はいらない

  • ちょっと、この主人公の性格が気になったところはあったものの、後々に反省していたり心を入れ替えていたりするので、なんとか読み終えられた。
    学校司書に関しては、自分とほぼ同じ境遇なせいでくすぐったかったのだが、上手く文章に表してくれていたと思う。
    とくに、永田さんのお話。5年契約やら、矛盾やら。よく分かる。そうなんだよなぁ。
    返却期限があったので慌てて読んでしまったが、何年後かにまた読み返してみたい。

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