螢火ノ宿 ─ 居眠り磐音江戸双紙 16 (双葉文庫) (双葉文庫 さ 19-16 居眠り磐音江戸双紙)
- 双葉社 (2006年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575662320
作品紹介・あらすじ
夕涼みの日々が続く江戸深川六間堀、金兵衛長屋。相も変わらぬ浪人暮らしの坂崎磐音だが、小田原脇本陣・小清水屋の長女お香奈と大塚左門が厄介事に巻き込まれたことを聞き及ぶ。一方、白鶴太夫にも思わぬ噂が…。春風駘蕩の如き磐音が許せぬ悪を討つ、著者渾身の書き下ろし痛快長編時代小説第十六弾。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
2023年1月9日
太夫の落籍。
磐音の心中はさぞかし…
周りからもいろいろ言われるが、
諦念をキッパリ喋る。
襖越しの会話、
手を繋いで歩く御朱引境の橋。
きっと2人にとって一生涯忘れられない
手の温もり、感覚になる。 -
今津屋さんの婚儀の準備が順調に進み、次は磐音とおこんさんという雰囲気の中で起こった白鶴太夫の落籍話。
案の定それを邪魔する一味が現れ、今後の展開を考えると結局は吉原に残るのかと思いきや、意外とあっさり?解決しました。
これで奈緒さんは舞台から退場するのか、それともいずれ復活するのか。後者のような気がしますが、それにはおこんさんの身に何かが起こるのか必須になるので、おんさんファンの私としては奈緒さんとはここでお別れしたい。 -
時代小説
再読
今津屋の仲人を速水さんに頼むという目出度いお話と、白鶴太夫の落籍の話がメイン
どちらも結婚話であるのに対照的な物語
落籍はやや話に引き伸ばしが感じられますが
磐音が過去の心に捉われず、進むためにはこれくらい必要だったのかな
-
夕涼みの日々が続く江戸深川六間堀、金兵衛長屋。相も変わらぬ浪人暮らしの坂崎磐音だが、小田原脇本陣・小清水屋の長女お香奈と大塚左門が厄介事に巻き込まれたことを聞き及ぶ。一方、白鶴太夫にも思わぬ噂が…。春風駘蕩の如き磐音が許せぬ悪を討つ、著者渾身の書き下ろし痛快長編時代小説第十六弾。
-
旧藩の陰謀に巻き込まれて浪人となった凄腕の剣士・坂崎磐音と、彼の許嫁でありながら、やはり陰謀の影響で遊女となり、吉原で太夫の地位まで昇りつめた奈緒の物語である。
山形の豪商のもとに身請けされることになった奈緒、白鶴太夫の身を害そうとする者がいると知り、元許嫁を護るために磐音は奔走する。
普段は人に頼られ、頼まれごとを引き受けては騒ぎに巻き込まれる磐音が、自身といまだ気持ちを残す女性のために走り回る様はこれまでの作品とは少し違って、なんとも切ない。 -
白鶴太夫の身請け話から起こる殺人事件。
磐音は身分を隠して吉原会所の人々とその事件にあたる内容でした。
殺伐としたり、奈緒と磐音の襖越しの会話が切なかったりと色々とありましたが元許嫁の二人の縁もこれで切れてお互いが別々の人と一緒になるようです。
奈緒の心情を思うと何とも悲しい終わり方ですが仕方がないのでしょうね…。
そんな重苦しい話でしたが品川母子の登場部分は一服の清涼剤。この親子のほのぼのとした仲の良さに癒されます…。
あと、出番は本当に少ないけれど高尾太夫がきりりと格好良かったです。 -
2020.03.15読了
-
白鶴から奈緒へ
2人の襖越しの会話が切ない。
時代が違えばきっと結ばれたであろう2人。
磐音が次に進むためののタイミングで先に彼女が嫁いだのだろうが、もう少し磐音の想い人でいて欲しかったのは奈緒贔屓すぎかしら。
2019.10.12
148