茗荷谷の猫

著者 :
  • 平凡社
3.56
  • (32)
  • (80)
  • (73)
  • (18)
  • (5)
本棚登録 : 426
感想 : 114
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582834062

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 江戸時代、染井吉野を作った男からはじまり、江戸、東京を舞台にした、温度の低い地味な短編が集められた一冊。時代も場所もバラバラで、一見関係のないように思えるそれぞれの編が、少しずつ関わっている、ということがぼんやりとわかる仕掛けになっている。
    どの短編も、物語の中の風が動かないような、なんとも不思議な印象を受ける。

  • 幻想的連作短編集。その短編内では結末ははっきりせず、他の短編内で種明かしが成されたり、その後がほのめかされたり。Y君のつぼでしょう。内田百?を読まざるを得なくなった。20090112

  • 新年初読み、いい本に出会いました。昭和の戦前・戦後の東京を描き綴る連作短編です。味のある作家です。

  • 時代の流れに沿って繋がる市井の人々の不思議な連作短編集。短編同士のつながり方がとても上品。さりげない描写の中に人々の心の底を透かし見せるような、力をもった作品。ふんわりした存在感なのに、のぞき見た者をすっかり世界に取り込んでしまう磁力をもっている。

  • ダ・ヴィンチ2008年12月号
    「今月のプラチナ本」

    2008年12月1日(月)読了。

    2008−114。

  • 東海道あるいは中仙道沿いの品川から板橋辺りが住宅地で、渋谷・新宿などは辺境の地。そんな時代(江戸から戦後復興を向えるまで)の奇譚集。今どきこのような作品に出会えるとは驚いた。

  • 半分いくまで、よくわからなかったことが
    後半全部つながって、どんどん面白くなる。
    正直、最初の3編は意味が分からず??な感じでしたが。

    染井の桜
    黒焼道話
    茗荷谷の猫
    仲之町の大入道
    隠れる
    庄助さん
    ぽけっとの、深く
    てのひら
    スペインスタイルの家

    特に隠れる〜てのひら の4編が泣ける。

全114件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

1967年生まれ。出版社勤務を経て、2004年『新選組 幕末の青嵐』で小説家デビュー。08年『茗荷谷の猫』が話題となり、09年回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞、11年『漂砂のうたう』で直木賞、14年『櫛挽道守』で中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、親鸞賞を受賞。他の小説作品に『浮世女房洒落日記』『笑い三年、泣き三月。』『ある男』『よこまち余話』、エッセイに『みちくさ道中』などがある。

「2019年 『光炎の人 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

木内昇の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×