茗荷谷の猫

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 114
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582834062

感想・レビュー・書評

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  • ひとむかし前の日本。
    目に見えないものを想像し信じることが、自然にできていた時代ゆえに、こんなに味わい深い話が生まれるんですね。

  • 「隠れる」が一番良い。ちゃらんぽらんな性格の主人公が、善意の隣人に翻弄されるコミカルな話。内田百閒を扱った「仲之町の大入道」が次点。百閒の性格が良く現れている。映画監督の夢を紡ぐ青年を描いた「庄助さん」がその次。純朴な庄助さんの性格が暗い話を明るく見せてくれる。この作家はコミカルな描写に長けているのかな。

  • 文庫が出たんだ〜、と再読。
    染井吉野のような夢が咲く中、
    短いような長いような人の営みが大きく小さく廻り合い離れていく。きれいで悲しいけど幸せな物語達でした。

  • 「茗荷谷」という地名が好き。
    全然 詳しくないんだけど、なんとなく好きな町。
    頭の良さげな学校が多いんだよね(笑)
    下町っぽさが漂いながらも、小洒落た建物があったりして雰囲気が良い。

    で、茗荷谷を舞台にした小説かと思って読んだら
    短編集だったのです。トホホ。

    ちょっと残念。

    ***********************************************************
    内容(「BOOK」データベースより)
    新種の桜造りに心傾ける植木職人、乱歩に惹かれ、世間から逃れ続ける四十男、開戦前の浅草で新しい映画を夢みる青年―。
    幕末の江戸から昭和の東京を舞台に、百年の時を超えて、名もなき9人の夢や挫折が交錯し、廻り合う。切なくも不思議な連作物語集。

  • 堅実でありながらふわっとした空気感を持つ文章。
    当方未熟な故、難解さが残った。
    めずらしく衝動買いした本だったので再読予定。

  • 不思議なバランス感覚の本だった
    幕末から昭和30年代の江戸・東京に住む人たちがそれぞれの章に出てきて
    大体が浮世離れしている人たちで、少しずつ関係がある人たちなんだと
    途中できがついた。夢の中で生きている人たちみたい。

  • 新種の桜造りに心傾ける植木職人、乱歩に惹かれ、世間から逃れ続ける四十男、開戦前の浅草で新しい映画を夢みる青年―。幕末の江戸から昭和の東京を舞台に、百年の時を超えて、名もなき9人の夢や挫折が交錯し、廻り合う。切なくも不思議な連作物語集。

    一見、バラバラの物語のようでいて、時おり、それが繋がっているのを見つけてうれしくなる。「隠れる」と「てのひら」が好き。

  • 知っている土地、坂の名前が出てくるので、距離感も分かり易いのだけど、内容が無かった。
    淡々としており、「で?」と一人ツッコミしたくなる内容だった。
    一話から少しづつ次の話しに絡んで行き、時系列で書かれているのだが、
    明治から昭和にかけての文学作品へのオマージュなのかな?

  • 文章、内容ともに私には合わなかった。

  • 江戸~昭和までの短編集?
    短編集といっても、次の話にチラホラと前章の影や謎が出てくるので、それを見つけた時、お!?っとちょっと嬉しくなる。
    短編集が苦手な自分にも、読みやすく、1つの作品が10ページから30ページ程度と言う事を忘れるくらい、ページの薄さや物足りなさは気にならなかった。

    その作品ごとに、なんだか感情が残ったり謎が残ったり。
    割と好きなタイプの小説でした。時間がたったら、また謎探しに読んでみようかな。と思った一冊でした。

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著者プロフィール

1967年生まれ。出版社勤務を経て、2004年『新選組 幕末の青嵐』で小説家デビュー。08年『茗荷谷の猫』が話題となり、09年回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞、11年『漂砂のうたう』で直木賞、14年『櫛挽道守』で中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、親鸞賞を受賞。他の小説作品に『浮世女房洒落日記』『笑い三年、泣き三月。』『ある男』『よこまち余話』、エッセイに『みちくさ道中』などがある。

「2019年 『光炎の人 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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