意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論

  • 亜紀書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750514505

感想・レビュー・書評

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  • 請求記号 491.371/Ma 65

  • テーマである脳内に迷い込んでしまい、その中から読者に問いを投げかけているようだった。説明が細か過ぎたのか、一層謎が深まったというか、ますます意識というものがわからなくなった。

  • 脳科学に関する専門書のようでいて、実は一般書なので非常に読みやすい。
    意識とは何かを考える哲学書の側面も持ち合わせている。

    個々のニューロンが相互に関係しあったとことろに、情報統合が発生し、それを意識として定義している。

    この様な考え方によれば、意識は人間だけが持つ訳ではなく、他の生物にも当然意識はあることになる。
    また、発展して考えれてば、外部からの刺激によって、情報統合させ行えば人工知能にすら意識を持たせることは可能だと思えてくる。

  • 意識とは,という問題に実践的で,地に足のついたアプローチで取り組んでいる印象。脳の統合情報理論というものはこの本で初めて知ったが,とても興味深い概念。

    哲学的ゾンビ,自由意志,等の問題。

  • 一般人にも読みやすく、かつ著者の人文科学的素養もあって、楽しく読める。内容的には意識は大脳皮質系の複雑で統合的な活動によって生まれるのではないか、ということを科学的に証明した本。タイトル通り「意識はいつ生まれるのか?」を証明した本です。

  • 統合情報理論、理論としては面白いけど、それが意識の根源になっているというのはどうかなあ、直感的には信じられない。読み物としてはよくできていて面白かった。

  • 意識を生みだす基盤は、おびただしい数の異なる状態を区別できる、統合された存在である。つまり、ある身体システムが情報を統合できるなら、そのシステムには意識がある。

  • 【請求記号】4900:2393

  • 他の臓器と、脳。デジタル機器と脳。何が違って意識が生まれるのか。
    仮説と検証、データ解析をしながらその謎に迫ります。
    実験の一つに「電気はついているか、あるいは消えているか」を答えるものがあり、それによってわかったことがとても印象的でした。「電気がついているか、消えているか」なんて考えなくてもわかることだと思いきや、人はそれ以外の要素を排除していたことがわかったからです。
    検証の結果は必ずしも期待した結果が得られるわけではありません。それでも、それではいけない、足りないということがわかるところは、神経科学に従事していないものにも通じることだと思いました。
    この本は、前半は問い。後半はその答えとなっていて、構成が工夫されていたところも面白いかったです。

  • 意識とは何かを論理的に説明している。これは凄い。本の半分までは一気に読み進めることができる。難しい内容も含んでいるが、わかりやすく書かれている。具体的なエピソードが多く含まれイメージがしやすい。
     意識の正体を統合情報理論で解き明かす。数値化による説明と検証実験により統合情報理論が間違いだとの結論は導けない。
     意識と知能は同じものなのか?AIに関する話も多くでてくるが意識と知能が同じものと明言はしていない。しかし、後半を読み進めていくと意識は知能だと明らかに解釈できる。そうであれば統合情報理論はシンギュラリティに対しある条件を示していると考えることができる。

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著者プロフィール

精神科医、神経科学者。ウィスコンシン大学精神医学科教授。睡眠と意識についての世界的権威。著書に、Phi: A Voyage from the Brain to the Soul.(Random House LLC, 2012)、A Universe of Consciousness: How Matter Becomes Imagination.(ジェラルド・エーデルマンとの共著、Basic Books,2000)などがある。

「2015年 『意識はいつ生まれるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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