- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758412575
感想・レビュー・書評
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久しぶりの井上荒野さん、面白かった。
姉弟で切り盛りしている目黒の小さなイタリア料理店を舞台にした男と女の物語。
イケメンで女たらしで料理の上手い弟、恋に不器用な姉。
おしゃれな料理は次々出てくるが、物語としては醒めた感じで、ほのぼの系とは程遠い。そこが良かった。
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[とんでもない幸せは往々にして、とんでもない悲しみとセットになっているものだから」
ーまぁ~人生というものは そういうものだね。というか、幸せだって思える時間が確かにそこにあって、だから、少しでもそこから離れると不幸に感じちゃうだと思う。後々振り返ればどうってなかったなぁって思う事を
「私がどんなふうにふるまっても、杏二さんには何の影響も及ぼさないということがわかって。結局のところ、彼にとっての私は小さな虫ほどの存在なのだ」
「でも実際には、とっくに終わっていることはわかっていたのだった。ただどうすればやめられるのかがわからなかった。
ー今 まさしく それを実感している 今日この頃
もう終わってる。終わらせたのはそちらさんなのに、毎日届くモーニングメール。わかっているから、返信もせず既読スルー連発してるのに でも毎朝待ってる。途絶えれば恋しい 届けば届いたでモヤモヤ -
わかる。交差する登場人物たちの想いや葛藤、すれ違い、惑い。。少し前の時代の恋愛って、こんな感じだった。生き方も。迷うかんじ、家族への確執、欲求。大人って結構ダメでだらしない。そういう感じが、たまらなく好き。
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2017.4.20読了 38冊目
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主人公チャラいなー。料理の話というよりちょっとどろどろの恋愛もの。
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実際のところ近頃の私は、体中に「泣きボタン」がついているかのように始終泣きたくなるのだが、だからといって始終泣いていられるわけもない。
(P.104) -
姉と弟が切り盛りするリストランテを中心に様々な視点で進む物語です。
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料理と愛の形は似るのだろうか。
杏ニの恋愛は毎日じゃなくてたまに食べる特別な料理と共通しているような…複雑で手の込んだ料理と繊細で絡み合った愛の形。
共通すぎる弟と不器用な姉のアモーレをつい比べてしまいました。 -
シェフの杏二、サービス係の偲。
姉と弟で切り盛りするリストランテアモーレ。
ここに通う常連客、そして姉弟の視点からなるストーリー。
杏二はイケメンで女性関係が派手でちょっと軽い。お店に来る女の子には大抵手を出してる。
姉の偲は杏二の師匠である松崎さんに片想い中。
恋愛関係はもちろんのこと、人間関係もなかなか複雑で心理描写も巧み。
なかなか読みごたえがありました◎
最後にいつも杏二が電話していたMの正体がわかったのもスッキリした!
あといつもだけど、井上さん作品のお料理の描写はほんとにおいしそう!
今回、イタリアンのメニューがこれでもかと出てきたけど、ポルチーニが食べたくて仕方なくなりました笑