リストランテ アモーレ

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.20
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本棚登録 : 534
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758412575

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの井上荒野さん、面白かった。
    姉弟で切り盛りしている目黒の小さなイタリア料理店を舞台にした男と女の物語。
    イケメンで女たらしで料理の上手い弟、恋に不器用な姉。
    おしゃれな料理は次々出てくるが、物語としては醒めた感じで、ほのぼの系とは程遠い。そこが良かった。
    (図書館)

  • [とんでもない幸せは往々にして、とんでもない悲しみとセットになっているものだから」
    ーまぁ~人生というものは そういうものだね。というか、幸せだって思える時間が確かにそこにあって、だから、少しでもそこから離れると不幸に感じちゃうだと思う。後々振り返ればどうってなかったなぁって思う事を

    「私がどんなふうにふるまっても、杏二さんには何の影響も及ぼさないということがわかって。結局のところ、彼にとっての私は小さな虫ほどの存在なのだ」
    「でも実際には、とっくに終わっていることはわかっていたのだった。ただどうすればやめられるのかがわからなかった。
    ー今 まさしく それを実感している 今日この頃
    もう終わってる。終わらせたのはそちらさんなのに、毎日届くモーニングメール。わかっているから、返信もせず既読スルー連発してるのに でも毎朝待ってる。途絶えれば恋しい 届けば届いたでモヤモヤ 

  • わかる。交差する登場人物たちの想いや葛藤、すれ違い、惑い。。少し前の時代の恋愛って、こんな感じだった。生き方も。迷うかんじ、家族への確執、欲求。大人って結構ダメでだらしない。そういう感じが、たまらなく好き。

  • 2017.4.20読了 38冊目

  • 主人公チャラいなー。料理の話というよりちょっとどろどろの恋愛もの。

  • 実際のところ近頃の私は、体中に「泣きボタン」がついているかのように始終泣きたくなるのだが、だからといって始終泣いていられるわけもない。
    (P.104)

  • 姉と弟が切り盛りするリストランテを中心に様々な視点で進む物語です。

  • 料理と愛の形は似るのだろうか。
    杏ニの恋愛は毎日じゃなくてたまに食べる特別な料理と共通しているような…複雑で手の込んだ料理と繊細で絡み合った愛の形。
    共通すぎる弟と不器用な姉のアモーレをつい比べてしまいました。

  • シェフの杏二、サービス係の偲。
    姉と弟で切り盛りするリストランテアモーレ。

    ここに通う常連客、そして姉弟の視点からなるストーリー。

    杏二はイケメンで女性関係が派手でちょっと軽い。お店に来る女の子には大抵手を出してる。

    姉の偲は杏二の師匠である松崎さんに片想い中。

    恋愛関係はもちろんのこと、人間関係もなかなか複雑で心理描写も巧み。

    なかなか読みごたえがありました◎

    最後にいつも杏二が電話していたMの正体がわかったのもスッキリした!

    あといつもだけど、井上さん作品のお料理の描写はほんとにおいしそう!
    今回、イタリアンのメニューがこれでもかと出てきたけど、ポルチーニが食べたくて仕方なくなりました笑

  • *姉弟で切り盛りしている目黒の小さなリストランテ。色艶に満ちた皿の数々と、それぞれの事情を抱えたアモーレども(罪深い味わいに満ちた男と女)を描く幸福な連作物語*

    まずはメニューが美味しそうな上、「~な女」とさりげなく付け加えられているのが洒落ている。女たらしで掴みどころのない杏二と、杏二に群がるさびしい女たちがやけにリアル。かと思えば、偲と松崎さんの浮世離れぶりは微笑ましく、両者のアンバランスさが絶妙だった。

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著者プロフィール

井上荒野
一九六一年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。八九年「わたしのヌレエフ」で第一回フェミナ賞受賞。二〇〇四年『潤一』で第一一回島清恋愛文学賞、〇八年『切羽へ』で第一三九回直木賞、一一年『そこへ行くな』で第六回中央公論文芸賞、一六年『赤へ』で第二九回柴田錬三郎賞を受賞。その他の著書に『もう切るわ』『誰よりも美しい妻』『キャベツ炒めに捧ぐ』『結婚』『それを愛とまちがえるから』『悪い恋人』『ママがやった』『あちらにいる鬼』『よその島』など多数。

「2023年 『よその島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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