一千一秒の日々

著者 :
  • マガジンハウス
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838715923

感想・レビュー・書評

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  • 長く付き合っていた哲と別れた真琴、
    ふさぎ込む真琴の友達瑛子の複雑な気持ち

    二人が通うレストランでバイトしている太り気味の針谷と、幼なじみの一沙のもどかしい関係

    針谷の友達の長月がコンパで知り合った操の不安定さ

    新たに始まる予感の、真琴と元彼の加納くんの気持ち。

    どうしてせっかく五体満足に生まれて健康で、なのにこういうことをするんだよ。
    おまえ、この世で自分以外の人間は傷つかないと思ってるだろう。

    長月のせりふが印象的)^o^(

  • ラブストーリーの短編集。
    登場人物の中で好感を持ったのは、女の子は一紗、男の子は哲。
    でも恋愛をしたいのは遠山。彼みたいなアプローチをされたら、わたし惚れちゃうと思う。ただ強引なだけじゃなくて、発する言葉からまっすぐな気持ちが伝わる。こんな愛され方経験したいな!

    ちょっと気になったのは、真琴が受け取ったメールのくだり。真琴と哲が別れたときに他の女の影がほのめかされていて、おそらくその女からのメールなんだけど…真琴にそんなメールを打つ女を、哲は好きにならないよ。

    それにしても、ちょっと嫉妬したなぁ。
    もちろん、登場人物たちがしっかり恋愛しているところにもなんだけど、わたしと同じ歳の著者がこんな恋愛小説を書けるんだーと思って、少し悔しくなってしまいました。

  • あっさりしている感じで好き。長編ばかり読んでいたので連作短編が新鮮だった。

  • ありふれた恋愛小説なんだろうけど、陳腐な感じも無い。
    島本理生のやさしい感じの文章のおかげなんだろうな。


    難点はキャラクターのイメージが似通っちゃうこと。
    でもそのイメージがわりと好きだからいっか。


    こんなふうに主人公と脇役がくるくると変わる短編集を読むと、

    普段は自分自身が主人公に世界を見てるけど、神様みたいな人が見たらこんな感じなんだろうなー

    とか思います。

    だから自分が神様になったみたいで、いろんな人を素直に受け入れられて、好きだな。

    個人的には哲のお話も読みたかったなぁ。


    「夏めく日」は
    島本理生のダークな部分を初めて見た気がしました。
    「あなたの呼吸が止まるまで」に通じるね。

  • なんなんだろう。。。
    読んでると元気がなくなった話が多いかも。。

    色々不安になってしまうw
    幸せな話もあったと思うんだけどね。。。

  • 島本作品の短編を初めて読んだ。
    せっかちゆえに、簡潔な話は好きなので、どれどれと読み始めたが。
    長く付き合った恋人との別れを書いた作品から、真琴の話から始まり、
    6本(最後にもう一本独立した短編あり)の話は主人公を変え展開していく。劇団ひとりの「陰日向に咲く」のよう。

    ナタラージュのような、激しい恋愛ではなく、
    後書きで書かれているように「隙の多い」主人公達の
    完璧すぎない隙の多い恋愛だと感じた。
    隙があるゆえのリアル感。
    そういった物を的確に文章にまとめる島本理生の作品には
    いつも脱帽してしまう。
    「青い空、緑のフェンス」が個人的には好きだ。
    針谷も一紗もとても可愛くて、ほっこりしてしまう。
    ただ、全体を通して少し物足りない…それも「隙」のなせる業か?
    個人的にはナタラージュなどの激しい作品の方が好み。

  • ほっこり島本さん。

  • やっぱり島本理生さん好き。と思った。
    うん、よかった。

    連作の短編集。
    こういう形式の小説は読みやすくて好き。
    恋愛小説だけれど、さっぱりした感じ。
    ものすごく劇的な瞬間や場面がないような、
    スローな雰囲気で、日常っぽいとこがいい。
    あと、登場人物それぞれの不器用さも。

    「風光る」と「屋根裏から海へ」がお気に入り!!

  • 少し好きだった
    でもなんかきらい
    だけど、ほかの作品もよんでみようとおもっている

  • 短編集のようで実は、一つの輪になっている物語なので、ページをめくる速度が後半になればなるほど早くなりました。
    あとがきに 登場人物はみな隙がある とありましたが、本当にその通り。ただ、不器用なのは皆、本能的だからだと感じました。
    それが若さともいいますが。

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞。その他の著書に『ナラタージュ』『アンダスタンド・メイビー』『七緒のために』『よだかの片想い』『2020年の恋人たち』『星のように離れて雨のように散った』など多数。

「2022年 『夜はおしまい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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