初恋素描帖 (ダ・ヴィンチブックス)

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  • メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840123983

感想・レビュー・書評

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  • 中学生の交錯する好意。懐かしい感覚にとらわれながら、ちょっと気恥かしい思いにもなりました。しかし、自分が中学生の時ってこんなに大人だったかな?気の弱いクラスメイトに親切顔して近寄って「あなたの恋、応援してるからね!」なんて言いながら陰で嘲笑うやつはどこにでもいるんだなぁ。私の時もいたけれど、ああいう人どんな大人になったんだろう?

  • この本を読んで、
    自分の中学の記憶が
    自然に思い出されました。

    沢山の登場人物が出る面白さ。
    それに比例するように
    深く描かないもどかしさ。

    それが中学時代とマッチ。

    表に出せない、
    下らない、
    本当は深くしたい、
    逃げたい、
    知りたい、

    そういう今よりもっと
    はっきりしていながら
    素直になれなかった一時期を
    凄く巧く描いています。

  • あー!甘酸っぱい!中学生の頃って多分こんなんなんだよ!私の好きな彼は別の子が好きで、その子はまた別の子が好きで…っていう一方通行な恋愛!忘れ去ったはずの過去の痛い思いを眼前につきつけられるような気分になる。今の私はこの年頃の純粋な気持ちってなくなっちゃったなぁ。2012/125

  • 14歳。こうだったなあ、と思いながら読んだ。

    目次がクラス名簿になっているけれど、学校とかクラスとか、狭い社会に押し込められていたようなあの頃。大人のようで子供のようで、自分をうまく制御できなかったあの頃。そういう質感を描かせると、この作家は本当に巧いなあと思う。

    しかけも秀逸で、クラス20人の物語が、少しずつリンクしながら並んでいる。ふっとタイムスリップさせられるような一冊だった。

  • 数年前に図書館で借りて読んだものの再読。構成が面白く、全てのお話がリンクしていて、目次を確認したり、戻って読み直して新しい繋がりを見つけたりするのが面白かった。

  • 中学生のときに図書館で借りて読んだ。同い年の子達の話なのにキラキラしてて眩しかった。

  • 中学時代、こんな素敵な青春を送っていただろうかと不安になった。

  • 豊島ミホさんはデビュー作だけ読んで、アンソロジーに収録されてる短編くらいしか読んだことなかったです。デビュー作の青空チェリーを読んで、あ、いいやって肌に合わない気がしたから。
    作家活動休止されているなかでなぜふと手にとったかというと会社で出している冊子に中高生におすすめの本と紹介していたから。

    で、思ってた以上によかったんですね、これが。
    前に同じ形式の(クラス全員のリレー小説型)椰月美智子さんの本がわりと退屈でそんなにきたいしてなかったからかな。クラスのカースト制度をうまく描いているし、どの人物もどのクラスにもいそうなあるあるキャラだったのがまたよかった。身近。
    多分わたしはカースト制度をうまく描いている青春小説が好きなのかも。これを機にちょっと遅いけれど豊島ミホさんの作品読んでみようかな

  • すごい。ありそうでなかったなー、こういう話。果歩ちゃん幸せになって欲しいな〜。でも、優しい人にちゃんと気づいてもらえてよかったねぇ、なんて。親心みたいだ(笑)

  • 中学生の淡い恋。
    恋への入口の第一歩。
    それぞれ自分自身というものを知るだけでも精一杯の時期に、誰かを好きになって、自分のペースを乱されてしまうのも、青春の良さでもあると思う。
    屈折した想いやまっすぐな想い。懐かしく、微笑ましく読んだ。

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著者プロフィール

2002年、新潮社「女による女のための『R-18』文学賞」で読者賞を受賞し、同年『青空チェリー』刊行でデビュー。著作に『檸檬のころ』『夜の朝顔』『リテイク・シックスティーン』などがある。

「2010年 『神田川デイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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