トリツカレ男

  • ビリケン出版
3.76
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感想 : 137
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  • Amazon.co.jp ・本 (167ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784939029165

感想・レビュー・書評

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  • ジュゼッペの100分の1位でも一生懸命何かに取り付かれてみたいです。小学生に読ませたい1冊

  • 何かに熱狂したいと思っているとき。

    いしいしんじの世界感はなんだか日本人離れしている。何かに狂うことは人生を豊かにする。

  • 2006年7月読了。<br>
    すてき、やさしい、せつない、感動、あったかい。<br>
    読み終わった後の気持ちがすばらしかった。<br>
    すごく読みやすいし、ぜひ多くの人に読んでほしい作品です。

  • 買ってすぐ、ガーッと、けどしみじみ、ほわほわとてもいい気持ちで読んだ。
    その気持ちがとてもうれしくて、本好きのおばあちゃんに送った。
    だから大好きだけど、まだ1回しか読んだことがない本。
    しかし、いしいさんの作品は、いちいち思い出をつけてしまう。どれも優しい思い出。

  • いろんなものに、どうしようもなく、とりつかれてしまう男、
    ジュゼッペが無口な少女に恋をした。哀しくまぶしい、ブレーキなしの
    ラブストーリー。

  • うん、童話ですね、これは。心温まる。

    やたらめったら何かにはまりこんでしまう男、ジュゼッペ。彼は町のひとに「トリツカレ男」と呼ばれている。
    いきなりオペラにはまり出しては、無駄に歌い続けるし、サングラスにはまっては世界中のレアなサングラスを大量に収集するし、三段跳びでは世界記録を出すぐらいだ。
    そんな彼は、町中に呆れと笑いがこもった目で見られている。
    だけれど、あるとき彼の友人となったしゃべるハツカネズミは彼に言う。
    「なにかに本気でとりつかれるってことはさ、みんなが考えてるほど、ばかげたことじゃあないと思うよ」
    「(中略)でも、きみが本気をつづけるなら、いずれなにかちょっとしたことで、むくわれることはあるんだと思う」

    そして、彼はある秋の日にひとりの少女に出会うことになる。

  • 短編で、すぐ読める。大好き。伏線の張り方うまい。最後にあの食べ物が出てくるとは思わなかった。

  • 私は泣きました。可愛い?お話。

  • ジュゼッペはトリツカレ男と呼ばれている。あるときはオペラに取り付かれ、その次には三段跳に取り付かれ・・・。妙なサングラスを集めたかと思えば、昆虫採集。ときには探偵ごっこに懲りすぎて泥棒と間違われたり・・。そんなジュゼッペがあるひ日取り付かれたのは異国からやってきたペチカと言う名のかわいらしい女の子だった。勤め先のレストランをやめ、ペチカのために過ごすジュゼッペ。でも、ペチカの心にはなにか暗い闇がある。その闇を知ったときジュゼッぺがしたことは。
    ジュゼッペのあまりの一途さに私が取り付かれてしまった。頭がおかしいとしか思えないほどの取り付かれよう。そして、それを温かくも受け入れる街の人々。「きっとそのトリツカレが君の役に立つ」と言い切ったしゃべるハツカネズミの言うとおり、ジュゼッペのトリツカレの歴史が危機を救ってくれる。ペチカがジュゼッペの愛に気づくとき、二人はお互いに取り付かれて・・・。とっても爽やかでちょっと不思議なお話。何度も何度も読みたくなるお話です。いしい作品にも取り付かれてしまった私です。

  • ひとりを一途に想うことの素晴らしさと愛しさに、胸がぎゅっとなってじんわりする。

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著者プロフィール

いしい しんじ:作家。1966年大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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