- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4949478460045
感想・レビュー・書評
-
熱烈な社会主義者の母親が昏睡状態になっている間に、ベルリンの壁は崩壊され、社会主義も崩れさり、東西ドイツは今にも統一されようとしていた。母親にショックを与えないため、息子のアレックスは様々な細工や演技によって、母親が倒れる前の東ドイツが今なお続いているかのように見せ掛ける…というストーリー。
アレックスの作り上げる世界は、段々と、元の東ドイツの姿ではなく彼の理想とするドイツとなっていくが、ラストではきちんとそれに決着をつけるというところがとても良かったです。
空飛ぶレーニン像と、それを目撃してしまった母親の表情が印象的でした。とてもオススメ!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東西併合後すぐさまポルノショップに向かうところがドイツ人らしい
-
確かに面白いっちゃ面白いんだけど、今ひとつテーマ性に 欠けるというか、共産主義の揶揄で終わっている気がした。
ナチス時代&東ドイツを真正面から捉えた作品が多いような気がドイツ映画にはしていたのだけど、これはその捉え方を変えたにも関わらず、踏み込みが甘い気がする。
ただ「面白い話」で終えてしまうのはもったいない。 -
東ドイツで共産主義の活動にいそしんでいた母親。
ベルリンの壁が崩壊するその直前、心臓発作を起こし昏睡状態となり、長い眠りにつく。
その間に社会主義は崩壊、東西統一は民主化を一気に進め、価値観を激変させた。
8ヶ月後、母親は何も知らずに眼を覚ますが、今まで生きる拠り所にしてきた社会主義が崩壊してしまったことを知れば、また心臓発作を起こすのではないかと恐れた息子が、崩壊前の「今まで通りの生活」を取り繕う。周りを巻き込んで嘘に嘘を塗り重ねていくドタバタ劇。
母への愛情からつきはじめたその嘘は、いつしか自分の理想も加わって、単に金銭的充足による幸福を求めない、架空の理想国家となっていく。現代の行き過ぎた資本主義社会を風刺しているように思う。
また個人的には、先日出張で訪れたベルリンで、たった20数年前に起きた出来事と思うと、感慨深いものがあった。 -
【要約】
ある理由で社会主義者であった主人公アレックスの母親は、アレックスの反体制運動を目撃し、倒れる。彼女が意識不明の間に東ドイツは崩壊するが、母親が目覚めた時、アレックスは母親がショックを受ければ心身に影響があることを知る。そこからアレックスは東ドイツが崩壊していない「嘘」の世界を母親のために作り上げ始める。少しづつ偽りのメッキがはがれていく中で、アレックスは偽りを隠すために新しいウソを重ねるが、その結果できあがった世界は実はアレックスが描く理想の世界に違いなかった。
【感想】
劇的な社会の変化は多くの人を惑わす。後年、結果的に正しい世界も、当時を生きていた人には決して正しいと感じることができない場合は多いだろう。てーへんだこりゃ。 -
面白かったです。いつの間にか母のためではなく、自分の「理想の社会主義」を作り上げていくところがぐっと来ました。そして全てを受け入れる母の大きさ。
-
ドイツの作品はあまり良いイメージもないし、私も好きじゃなかったけれど、この作品はとても面白く見れた。
東ドイツの思想など、難しいテーマを扱っているのにもかかわらず、とってもソフトで、時には笑えるシーンもあった。
主人公の頑張りぶりも”母の為から、自分の理想に”という台詞からも分かるように、いつの間にか自分の夢を追ってしまったのだろうか?
初めて外出した母親が、崩壊し、運ばれるレーニン像を見るシーンがとても印象的だった。
ドイツもこんな映画を沢山作ってくれたら良いのに。 -
愛のカタチ。其の6。