その土曜日、7時58分 コレクターズ・エディション [DVD]

監督 : シドニー・ルメット 
出演 : フィリップ・シーモア・ホフマン  イーサン・ホーク  マリサ・トメイ  アルバート・フィニー 
  • ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
3.36
  • (25)
  • (54)
  • (70)
  • (26)
  • (6)
本棚登録 : 318
感想 : 78
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4547462057808

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 悲しいし、救いがないという感じ。

    直接的にでないにしろ、母親を殺すことになってしまったり。
    兄の奥さんと不倫してたり。
    ドラッグや銃がそこら中にあって。

    ラストも悲しい。。

    父と子がお互いの想いをぶつけ合うシーンでは少し涙したけれども。

    それでも、観終わってあまりいい気分が残る映画ではなかった。。

  • 破滅しかない。
    お父さんの気持ちを考えるとやりきれない。

    ハンクのラストが描かれてなかったから行方が気になる。

  • 重い。緊張感。負の連鎖。
    死んだことを悪魔に知られる前に。
    父>兄>弟

  • 重いけど面白かった

  • 「その土曜日、7時58分」は2007年に公開されたアメリカ映画だ。「パルプ・フィクション」や「メメント」のように時系列シャッフルを多用している。公開されてから評論家や観客からかなり肯定的な評価を得た。

    アンディ・ハンソンは有名商社の財務を担当しながら従業員の給料を横領していたが、近いうちに行われる財務検査に焦っていた。弟のハンクは離婚した妻との間にできた娘の高額な教育費を払えずにいた。兄のアンディは自分と同じく金銭的な問題を抱える弟に、親が営む宝石店を襲わないかと提案する。両親の宝石店は保険に入っているので殆ど問題はなく、かつ母親が店内にいない日を見越して計画を実行するから誰も痛い目にはあわないとアンディは保証する。弟のハンクは当初、親の宝石店を襲う事に戸惑うが承知してしまう。全てが計画通りに運ばれると思われるが・・・。

    作品が本当に伝えたい内容は、おそらく英語のタイトルから取られた一節に含まれている--May you be in heaven a full half hour before the devil knows you’re dead (あなたの死を悪魔が知る30分前に、天国に到着してください)。このアイリッシュの言い伝えは、「無様な生き方をした男どもよ、せめて悪魔に魂を取られる前に安らかに天国で休んでください」、とでも解釈すれば良いのだろう。映画に登場する男性キャラクターは驚くほど腐っている。皆、自分の事しか考えてなく自己中心なのだ。アンディーは弟に宝石強盗をさせ、ハンクは自ら承知したのに友人に任せ、彼らの父親は逆恨みで息子を殺してしまう。彼らの人生を見る限りキリスト教の教えでは地獄に落とされてもおかしくない。だがこんな彼らでも、もしかしたらチャンスはあるのかもしれない。父親がアンディーを殺した後、光に包まれて映画が終わる。今まで数々の悪事を繰り広げていたキャラクターは悪魔に知らされる前に光輝いた天国に到着したのかもしれない。

  • この作品はシドニー・ルメット監督作で、イーサン・ホークとフィリップ・セイモアホフマンが主演している。ルメットはシネマ界のベテランでありスタンリー・キューブリックやマーティン・スコセッシらと並ぶが、彼らほど一貫性がないと指摘されている。ここ20年は凡作ばかりであり、この作品は例外である。

    ニューヨークに住んでいる兄弟が親の宝石店を襲うことを計画する。兄のアンディ(ホフマン)はリオに行って新しく人生を始めるための資金のために、弟のハンク(ホーク)は別居している娘の私立学校の学費を支払うために。しかし、事はうまく運ばずに強盗は失敗する。そこから家族はデフレスパイラルの如く崩れ始め、兄弟は極限に追い込まれていく。

    アンディは実の父に認められたかったが、その父に殺されてしまう。アンディは有名商社の財務担当、美女と結婚していてマンハッタンに住んでいる。アメリカの一般人以上の生活をしているにも関わらず、麻薬の常習使用者である。仕事場でコカイン、息抜きにヘロイン、公共の場ではタバコと現実に耐えようと必死なのだが、強盗が失敗して母が結果的に亡くなって精神的に崩壊する。そもそも何故、二人兄弟の長男であるアンディが自分の親の経営する店で強盗することを考え付いたのだろうか。それは長年溜まっていた父に対するルサンチマン-- 「主に強者に対しての、弱い者の憤りや怨恨、憎悪、非難の感情(キルケゴール)」だ。アンディの父は常に姉と妻、それに弟ばかりに愛を注いでいた。幼少期から積もっていた怨みを晴らすために、父が自分を生んだ年齢になってから宝石――おそらく父親の心の象徴――を盗むことを計画する。子供の視点からだと親の心は宝石のように輝いているのだ。しかし彼は父親の心を盗むのに弟を実行部隊にした上で失敗し、ゴタゴタに巻き込まれ最終的には瀕死状態に陥る。ベッドで寝ているところへ父が見舞いに来てアンディは父の許しを請うが、父は表面的に許した後、彼を窒息死させる。長男は父から愛情を感じることが無いまま一生を終える。つまるところ、父が悪魔であり、アンディには希望は無かった。現に父は、アンディを殺害した後に光に包まれ消えていく。己のルサンチマンを晴らすことができず、自分の問題の根幹である父によって殺されるという、まるで悪魔に囚われているかの如く哀しい物語だ。

  • サスペンス寄りか?
    家族・兄弟・夫婦、愛があるのか、無いのか?
    リアリティーもあるような気がするし。
    大人の映画。
    監督は今後注目したい。

  • よく原題(『悪魔に死を知られる前に』)と邦題を比較されてますが、私は邦題の方が好きです。原題よりはやんわりと、でもチリチリと嫌な予感を匂わせるような、そんな感じ。
    で、肝心の中身は「嫌な予感しかしない」正にこんな内容です。

    監督のシドニー・ルメット当時84歳。リメイク版グロリアを筆頭に、最近はやたらと悪評が多いみたいだけど、やっぱりこの人は凄いって再確認させられました。次回作が拝めますように…

  • 負の連鎖。
    始まりは兄弟というよりも。うーん。

  • この映画は僕が見た映画の中で久しぶりのすごく良かったと思う。ブクログには☆が五つしかないから、基本的に良いと思えば5つ☆にしてしまうが、この映画は五つ☆以上のものだと思う。

    映画としては単純なストーリーだが、3人の男の違う時空からの視点でくり広がれるこの作品はとても面白かった。人間の醜さを描いた美しい作品だと思う。一人の女性の死をきっかけにどのように三人の男が崩れていくか。とても良いと思った。人間というのは、追い込まれてしまうと自分の事を守るために大切な人までを犠牲にしてしまうのか、それとも追い込まれて誰が大切なのかが判断出来なくなってしまうのか。どちらにしろ、人間の醜いドロドロとした心の動きを上手く表していた。

    最後にちょっとずれてしまうが、フィリップ.ホフマンさんが若干マイケル.ムーアさんに似ていて、多分これからマイケル.ムーアさんの作品を観るときにこの映画で暴れてて狂ってしまったホフマンさんのイメージをどうしても想像してしまって、ムーアさんの映画の評価にバイアスがかかってしまうと思う。笑

全78件中 41 - 50件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×