その日のまえに (文春文庫) [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • 身近な人の死との向き合い方について描かれた作品だった。本でも内容でもなく作品だった。そして背中が痛くなったらすぐに病院へかかろうと思った。

  • うん、泣ける。泣いた。
    最初は微妙かな、なんて思って読んでいたのに、気がついたら…。
    いつか「その日」に向かい合わなければいけないし、向かい合ってもらわないといけない。
    本書にもある通り、「その日」のことを、「その日」に向かって、考えることが答えでもあるのだろう。
    でも、まだまだ先にしたいな。

  • 家族の死をテーマにした連作短編集。ひとが死んでしまうことの意味を問う場面もあるが、終末医療に携わる看護師の言葉が心に残っている。

  • 友人が手術で入院して、「あー簡単に人は死ぬんだろうな」と思ったときに買った。
    なんとなく整理はついたような読後感だった。各話が少しだけリンクしたオムニバス的な短編で、サラッと読めた。

    ちなみに友人はお尻の手術だけだったので何事もなく戻ってきた

  • 私の周りに死がない。
    1番近親で亡くなった大好きな祖父からもう20年近く。
    だから、まだ実感としてわかなかった。

  • 今の瞬間を大切に生きなさい。

  • 「その日のまえに」
    「その日」
    「その日のあとで」
    という後半の3つの短編と、その前にいくつかの短編という構成。独立した短編かと思わせておいて、「その日…」の3篇でそれらが大きな伏線になっていることがわかる。

    その日とは、“死を迎える日”
    死ぬことと生きること。
    かけがえのない人を失うこと、かけがえのない人を残して先に逝かなければならないということ。
    とっても暗いテーマだし、涙なしには読めないのだけれど、読後感がすごく良い。

  • あんまり好きなジャンルではないんだけど、たまに読むと面白い。
    オムニバスなんだけど、最後の話と繋がっているのは割と薄い感じなのであまり気にしなくてもいいのかも。
    死とどう向き合うかと言うのが根本にあり、基本的には自分、あるいは周りの近しい人が末期ガンだったらと言う内容。
    小説なので、人物はそれなりに格好良く必死で生きている人ばかりであれでもあるのだが、こういう風なら良いなとかそう思えるので良い感じでもある。
    まあ、実際にそうなったら全然この通りにはいけそうにもないけど。
    とりあえず、面白く読めたので良しとしよう。

  • 大切な人と一緒にいられる時間を大切にしようと思えた。折に触れて読み返したい。

  • 「・・・じょうぶな子に産んでやれんで、すまんかった」
    神さまよりも人間のほうが、ずっと優しい。

    ほんとうだ、そのとおりである。お義父さんの想いに
    電車の中で読んでいたのだがもう溢れる涙を拭うこともできなかった。

    死と向き合い、死を見つめていく人々の物語。
    淡々と粛々と時が過ぎていく。
    和美も、僕も、大輔も健哉もお義父さんもみんなの意識にいっせいに感情移入が始まって、もう涙の逃げ場所が見つからなかった。

    大切な人たちの「その日」を迎えるために
    自分自身の「その日」を迎えるためにも
    凛として生きていこう

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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